料理研究家である斉藤辰夫さんのレシピをご紹介します。今回は、伝統的な煮物の定番である筑前煮を、一風変わったアプローチで楽しめる「つゆだく筑前煮」をピックアップしました。
一般的な筑前煮といえば、じっくりと煮詰めて汁気を飛ばすスタイルが主流ですが、このレシピでは鶏ひき肉を使用し、たっぷりのだし汁とともに仕上げるのが最大の特徴です。
春にんじんや新ごぼう、れんこんといったみずみずしい根菜に加え、こんにゃくや彩り鮮やかなアスパラガスを組み合わせることで、食感と風味のコントラストが際立ちます。
ひき肉から溶け出す旨みがだし汁にしっかりと溶け込み、素材全体を優しく包み込むため、いつもの筑前煮とはひと味違ったジューシーで贅沢な味わいをご堪能いただけます。手順自体はシンプルでありながら、火加減や加えるタイミングにしっかりとこだわることで、それぞれの野菜の持ち味を最大限に引き出すことができます。
ぜひこの機会に斉藤辰夫さん直伝の作り方をマスターして、ご家族の食卓を温かく彩ってみてください。
【斉藤辰夫さんのレシピ】つゆだく筑前煮の作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食2
servings15
minutes14
minutes285
kcal29
minutes料理研究家である斉藤辰夫さんのレシピをご紹介します。今回は、伝統的な煮物の定番である筑前煮を、一風変わったアプローチで楽しめる「つゆだく筑前煮」をピックアップしました。
材料
鶏ひき肉 150g
春にんじん 1/2本(100g)
新ごぼう 1本(130g)
れんこん 1/2節(80g)
こんにゃく(小) 1枚(150g)
グリーンアスパラガス(太いもの) 3本
だし カップ2
しょうが汁 小さじ2
ごま油 小さじ2
みりん 大さじ1+1/2
砂糖 大さじ1+1/2
しょうゆ 大さじ1+1/2
うす口しょうゆ 大さじ1
作り方
- にんじんは乱切りにする。ごぼうはよく洗い、れんこんは皮をむいてともに一口大の乱切りにし、サッと水にさらして水けをきる。
- こんにゃくはスプーンで一口大にちぎり、サッとゆでてざるに上げる。
- アスパラガスはピーラーで根元の堅い皮を少しむき、乱切りにする。
- フライパンにごま油小さじ2を入れて中火にかけ、ひき肉を炒める。
- ポイント
- ひき肉はあまり細かくせず、少し塊を残して食べごたえを出す。
- ひき肉の色が変わったら、 1 、 2 を加えて炒め、だしカップ2、みりん・砂糖各大さじ1+1/2を加える。沸いてきたらアクを取ってオーブン用の紙で落としぶたをし、弱めの中火で5分間煮る。
- ポイント
- むらなく煮汁が行き渡って味がしみるように、落としぶたをする。
- 5 にしょうゆ大さじ1+1/2、うす口しょうゆ大さじ1を加えて、さらに5~6分間煮る。アスパラガスを加えて1~2分間煮て、しょうが汁を加える。
メモ
- 斉藤辰夫さんのレシピ (つゆだく筑前煮)
つゆだく筑前煮を美味しく作る3つの極意
鶏ひき肉を細かくしすぎず塊を残す
フライパンにごま油小さじ2を入れて中火にかけ、ひき肉を炒める際のカギとなります。ひき肉をあまり細かくほぐしきらず、あえて少し塊を残すことで、食べたときにしっかりとした肉の存在感と食べごたえを感じられるようになります。この肉の旨みが後のだし汁全体に広がり、深いコクを生み出す重要なベースとなります。
オーブン用の紙で落としぶたをして弱めの中火で5分間煮る
ひき肉の色が変わったら、乱切りにしたにんじん、ごぼう、れんこんを加えて炒め、だしカップ2、みりん・砂糖各大さじ1+1/2を加えます。沸いてきたらアクを取り、オーブン用の紙で落としぶたをして弱めの中火で5分間煮ます。
この落としぶたをすることで煮汁が全体にむらなく行き渡り、根菜の芯までしっかりと味がしみ込むようになります。
醤油の二段回投入と仕上げのアスパラガス・しょうが汁
5分煮た後にしょうゆ大さじ1+1/2、うす口しょうゆ大さじ1を加えてさらに5~6分間煮込みます。その後、アスパラガスを加えて1~2分間煮て、最後にしょうが汁小さじ2を加えます。
調味のタイミングを分けることで香りが飛びにくく、アスパラガスのシャキッとした食感と鮮やかな色合い、そしてしょうがの爽やかな風味が絶妙に調和した仕上がりになります。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
つゆだく筑前煮の上品なだしの旨みと、鶏ひき肉や根菜の優しい甘みには、軽やかな酸味を持つ日本酒や、フルーティーな白ワインが非常によく合います。ワインを選ぶのであれば、すっきりとした辛口のソーヴィニヨン・ブランや、果実味が豊かなシャルドネを少し冷やして合わせるのがおすすめです。
また、お酒以外では、香ばしい緑茶やほうじ茶を合わせることで、料理全体の和の風味がより一層引き立ち、食中酒ならぬ食中茶として素晴らしいマリアージュを楽しむことができます。
保存テクニックと温め直し方
作り置きとして保存する場合は、清潔な保存容器に移し替えて粗熱をしっかりと取ってから冷蔵庫に入れてください。保存期間の目安は冷蔵庫で2〜3日程度となります。温め直す際は、鍋や電子レンジでしっかりと中心まで再加熱してからお召し上がりください。
なお、アスパラガスは加熱しすぎると食感が損なわれるため、作り置きする際はあらかじめ分けておくか、食べる直前に加えるのも美味しく食べるためのコツです。
このレシピのまとめと栄養のポイント
料理研究家である斉藤辰夫さんのレシピによる「つゆだく筑前煮」は、鶏ひき肉の旨みとたっぷりのだし汁が織りなす、ジューシーで新しいスタイルの煮物です。春にんじん、新ごぼう、れんこん、こんにゃく、そして仕上げに加えるアスパラガスなど、食感の豊かな食材をふんだんに使用しています。
ひき肉の塊を残して炒めることで食べごたえを出し、落としぶたを活用して短時間で効率よく味を染み込ませる工夫が詰まっています。調味料を加えるタイミングや仕上げのしょうが汁によって、最後まで飽きのこない上品な香りと味わいをお楽しみいただけます。
いつもの筑前煮のレパートリーに新しい風を吹き込んでくれる、心も体も温まる一品です。
