おせち料理や普段の食卓の箸休めとして欠かせない一品、酢れんこん。今回は、和食の基本を大切にしながらも家庭で作りやすい料理に定評がある、斉藤辰夫さんの酢れんこんのレシピをご紹介します。
れんこんは「見通しが良い」とされる縁起物であり、そのシャキシャキとした食感と甘酸っぱい味わいは、幅広い年代に愛される定番の美味しさです。このレシピでは、れんこんに特殊な切り込みを入れることで、盛り付けた際に美しく広がる工夫が施されています。
また、酢水で下ゆですることでれんこん特有のアクをしっかりと抜き、真っ白で美しい仕上がりを実現します。甘酢の配合も非常に覚えやすく、水とお酢が同割というシンプルな比率にしっかりとした甘みを効かせることで、味がぼやけず輪郭のはっきりとした仕上がりになります。
半日以上じっくりと冷蔵庫で味を含ませることで、芯までしっかりと味が染み込み、噛むほどに旨味が溢れ出します。お祝いの席の小鉢としてはもちろん、日々のお弁当のおかずや、脂っこいお料理の後のさっぱりとしたお口直しとしても大活躍間違いなしの、斉藤辰夫さん直伝の本格レシピです。
ぜひご家庭で、その美しさと確かな味わいを体感してみてください。
【斉藤辰夫さんのレシピ】酢れんこんの作り方
Course: 副菜Cuisine: 和食2
servings15
minutes10
minutes120
kcal25
minutesおせち料理や普段の食卓の箸休めとして欠かせない一品、酢れんこん。今回は、和食の基本を大切にしながらも家庭で作りやすい料理に定評がある、斉藤辰夫さんの酢れんこんのレシピをご紹介します。
材料
れんこん 1/2節(100g)
酢
【甘酢】
水 カップ1/2
酢 カップ1/2
砂糖 45g
作り方
- れんこんは皮をむいて四つ割りにする。端から2~3mm幅の切り目を2本入れて切り離す、を繰り返して切り、水にさらす。
- ポイント
- 下まで切り離さないように注意して2本切り目を入れ、3本目で切り離す。
- 鍋に湯を沸かして酢少々を入れ、 1 の水けをきって加える。中火で2~3分間ゆで、ざるに上げて冷ます。
- ポイント
- 酢の効果でれんこんのアクがぬけ、白くゆで上がり、変色もしにくくなる。
- 【甘酢】の材料を鍋に合わせて火にかけ、フツフツと沸いてきたら 2 を加える。弱火で2~3分間煮て火から下ろし、冷蔵庫に半日以上おいて味を含ませる。
- 汁けをきり、切れ目をずらして盛りつける。
メモ
- 斉藤辰夫さんのレシピ (酢れんこん)
酢れんこんを美味しく作る3つの極意
2本切り目を入れて3本目で切り離す美しい飾り切り
このレシピの大きな特徴の一つが、れんこんの切り方にあります。れんこんは皮をむいて四つ割りにした後、端から2〜3ミリの厚さで包丁を入れますが、この時1本目と2本目は下まで切り離さずに寸前で寸止めし、3本目の包丁で完全に切り離すという手順を繰り返します。
このように切り込みを入れることで、最後に盛り付ける際に切れ目を少しずつずらすことができ、まるで扇や花のように美しく立体的な形を作り出すことができます。
おせち料理やおもてなしの席にふさわしい華やかな見た目になるだけでなく、表面積が大きくなることで甘酢が絡みやすくなり、短い煮込み時間でもしっかりと中まで味が染み込みやすくなるという実用的なメリットもあります。
ゆで湯に酢を加えてアクを抜き、白く仕上げる
れんこんを茹でる際、ただのお湯ではなくお湯に少量の酢を加えて中火で2〜3分間ゆでることが、美しく仕上げるための重要なポイントです。れんこんにはタンニンと呼ばれるポリフェノールが含まれており、そのまま加熱したり空気に触れたりすると黒っぽく変色してしまう性質があります。
しかし、酸性の性質を持つ酢を加えたお湯で茹でることで、れんこんのアクがしっかりと抜け、本来の自然な白さを保ったままゆで上げることができます。さらに、酢の効果で変色しにくくなるため、作り置きとして数日間保存した場合でも、美しい色合いをキープすることができます。
見た目の美しさが美味しさに直結する和食において、欠かせない下処理の工程です。
甘酢で短時間煮た後、冷蔵庫で半日以上おいて味を含ませる
甘酢の材料(水、酢、砂糖)を鍋で合わせて煮立たせた後、下ゆでしたれんこんを加えて弱火で2〜3分間だけ煮ます。ここで長く煮込みすぎないことで、れんこん特有の心地よいシャキシャキとした食感を残すことができます。そして最も大切なのが、火から下ろした後に冷蔵庫で半日以上おくという工程です。
和食の煮物や漬け物の基本ですが、食材は加熱されている時ではなく、冷めていく過程で最も味を内部へと吸収していきます。たっぷりの甘酢に浸したままじっくりと時間をかけて冷ますことで、甘酸っぱい風味がれんこんの芯まで均等に行き渡り、角の取れたまろやかな味わいに仕上がります。
最低でも半日、できれば一晩おくのがおすすめです。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
甘酸っぱくシャキシャキとした食感が魅力の酢れんこんには、スッキリとした酸味を持つ白ワインや、フルーティーな香りの日本酒が非常によく合います。ワインを合わせるなら、柑橘系の爽やかな香りが特徴のソーヴィニヨン・ブランや、ミネラル感が豊かなシャブリなどの辛口白ワインがおすすめです。
甘酢のキュッとした酸味とワインの持つ酸味が口の中で見事に調和し、れんこんの土の香りや甘みを優しく引き立ててくれます。
また、微発泡のスパークリングワイン、例えばプロセッコやカヴァなどを合わせると、炭酸の弾ける泡が口の中をリフレッシュさせ、酢の強い風味をマイルドに包み込んでくれるため、前菜として楽しむ際のお供に最適です。日本酒の場合は、お米の優しい甘みが感じられる純米吟醸酒を少し冷やして合わせてみてください。
酢の酸味と日本酒の甘みがバランス良く交わり、和食ならではの繊細なマリアージュを堪能することができます。
保存テクニックと温め直し方
完成した酢れんこんは、清潔な保存容器に入れ、甘酢の汁ごと冷蔵庫で保存してください。酢と砂糖がたっぷりと使われているため保存性が高く、冷蔵庫で約1週間程度は美味しく食べることができます。保存している間にも日々少しずつ味が馴染み、酸味がまろやかになっていく味の変化を楽しむこともできます。
ただし、取り出す際は必ず清潔な箸を使用し、雑菌が繁殖しないように注意してください。れんこんが空気に触れると乾燥したり変色したりする原因になるため、保存容器の中でれんこんがしっかりと甘酢の汁に浸かった状態を保つように密閉して保存するのが美味しさを長持ちさせるコツです。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回は、斉藤辰夫さんのレシピによる「酢れんこん」をご紹介しました。お正月のおせち料理にはもちろんのこと、日々の食卓の副菜やお弁当のおかずとしても重宝する、美しさと美味しさを兼ね備えた一品です。
2本の切れ目を入れて3本目で切り離すという丁寧な飾り切りを施すことで、盛り付けた際にパッと花が咲いたような華やかさを演出できます。また、酢を加えたお湯で下ゆですることでれんこん特有のアクを取り除き、透明感のある真っ白な仕上がりを実現しています。
水と酢を同量にし、砂糖でしっかりと甘みを出したシンプルな甘酢でさっと煮てから、冷蔵庫で半日以上じっくりと味を含ませることで、芯まで味が染みた絶品の酢れんこんが完成します。身近な材料でプロの技を再現できる素晴らしいレシピですので、ぜひご自宅の定番料理としてマスターし、様々なシーンでご活用ください。
