今回は、人気料理家であるワタナベマキさんのレシピ「クーブイリチー」をご紹介します。クーブイリチーは沖縄県の郷土料理で、「クーブ」は昆布、「イリチー」は炒め煮を意味する、ご飯のおかずにもお酒のおつまみにもぴったりな一品です。
たっぷりの切り昆布に、旨味のある豚バラ肉、食感の良いにんじんやこんにゃく、コクを足す油揚げを合わせることで、栄養バランスも良く、しみじみとした奥深い味わいが楽しめます。切り昆布を戻した汁をそのまま煮汁として活用することで、昆布の出汁を余すところなく料理に閉じ込めているのがこのレシピの最大の魅力です。
また、こんにゃくや油揚げの下ゆでといった基本の下処理を丁寧に行うことで、雑味がなくすっきりとした仕上がりになります。沖縄の伝統的な味わいを家庭でも作りやすい手順で丁寧に教えてくれる、ワタナベマキさんのクーブイリチーをぜひ日々の食卓に取り入れてみてください。
毎日の献立の心強い味方になること間違いありません。
【ワタナベマキさんのレシピ】クーブイリチーの作り方
Course: 副菜Cuisine: 和食2
servings15
minutes20
minutes390
kcal35
minutes今回は、人気料理家であるワタナベマキさんのレシピ「クーブイリチー」をご紹介します。クーブイリチーは沖縄県の郷土料理で、「クーブ」は昆布、「イリチー」は炒め煮を意味する、ご飯のおかずにもお酒のおつまみにもぴったりな一品です。
材料
切り昆布(乾) 20g
豚バラ肉(薄切り) 150g
にんじん 1/2本(70g)
こんにゃく 1/2枚(150g)
油揚げ 1枚(30g)
ごま油 小さじ2
【A】
切り昆布の戻し汁 全量
みりん 大さじ2+1/2
酒 大さじ1
【B】
しょうゆ 小さじ2
塩 少々
作り方
- 切り昆布は水で戻し、水けをきる(全体備考参照)。にんじんは4cm長さの細切りにする。こんにゃくは熱湯で3分間ほどゆでてざるに上げ、粗熱が取れたら4cm長さの細切りにする。油揚げも同様に熱湯でゆで、粗熱を取って細切りにする。豚肉は1cm幅に切る。
- 鍋にごま油小さじ2を中火で熱し、豚肉を炒める。色が変わったら、にんじん、こんにゃく、油揚げを順に加えて炒め、にんじんがしんなりとしたら、切り昆布を加えてサッと混ぜる。
- 2 に【A】を加えてひと煮立ちさせ、アクを取って落としぶたをする。弱めの中火にし、時々混ぜながら約10分間、汁けが少なくなるまで煮る。
- 落としぶたを取って【B】を加え、さらに1~2分間いりつける。
メモ
- ワタナベマキさんのレシピ (クーブイリチー)
クーブイリチーを美味しく作る3つの極意
切り昆布の戻し汁は旨味の宝庫!煮汁として全量使い切る
このレシピの最も重要なポイントは、切り昆布を水で戻した際に出る「戻し汁」を捨てずに、調味料【A】(みりん、酒)と合わせて煮汁として全量活用することです。昆布にはグルタミン酸という強力な旨味成分が豊富に含まれており、水で戻す過程でその旨味が水に溶け出します。
この戻し汁を使うことで、別途だし汁を用意しなくても、料理全体に深いコクと風味がもたらされます。旨味を逃さずしっかりとお肉や野菜に吸わせることで、プロの仕上がりに近づきます。
こんにゃくと油揚げの「下ゆで」で雑味を抜き、味の染み込みを良くする
手順にある「こんにゃくと油揚げを熱湯でゆでる」という工程は、決して省いてはいけない大切なひと手間です。こんにゃくを約3分間ゆでることで特有の臭みやえぐみが抜け、さらに余分な水分が抜けるため、後から加える調味料が芯までしっかりと染み込みやすくなります。
また、油揚げも同様にサッとゆでて油抜きをすることで、表面の酸化した油が落ちてすっきりとした味わいになり、煮汁をたっぷりと含むスポンジのような役割を最大限に果たしてくれます。
炒める順番と「落としぶた」の効果を最大限に引き出す
具材を炒める際は、豚バラ肉から出た脂の旨味を利用して、にんじん、こんにゃく、油揚げの順に炒め合わせます。にんじんがしんなりするまで炒めることで甘みが引き出され、全体の味がまとまります。そして、煮汁を加えたらアクを取り「落としぶた」をして約10分間煮込みます。
落としぶたをすることで、少ない煮汁でも鍋の中で対流が起こり、すべての具材にムラなく均一に味が染み込みます。最後はふたを取り、しょうゆと塩を加えて汁気を飛ばすようにいりつけることで、照りと香ばしさが加わります。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
ワタナベマキさんのクーブイリチーには、昆布の深い旨味と豚バラ肉のコクに寄り添うようなお酒がよく合います。沖縄の郷土料理であるため、定番の泡盛との相性は抜群です。水割りやソーダ割りですっきりと合わせると、豚肉の脂を綺麗に流してくれます。
ワインを合わせる場合は、果実味が豊かで丸みのある白ワイン、例えばフランスのアルザス地方のピノ・グリや、樽香が強すぎないふくよかなシャルドネがおすすめです。昆布のヨード香やみりんのほのかな甘みが、白ワインの持つミネラル感やフルーティーさと見事に調和します。
また、軽めの赤ワインであれば、タンニンが控えめで旨味を感じる日本のマスカット・ベーリーAなども、根菜や醤油の風味と見事にマッチングし、和食ならではのマリアージュを楽しむことができます。
保存テクニックと温め直し方
クーブイリチーは常備菜として非常に優れており、多めに作って作り置きにしておくのがおすすめです。粗熱をしっかりと取ってから清潔な密閉容器に入れ、冷蔵庫で保存してください。冷蔵保存で約3〜4日ほど日持ちします。
時間が経つごとにこんにゃくや切り昆布に煮汁がさらに染み込み、作った当日よりも味が馴染んで美味しくなるのが特徴です。食べる際は電子レンジで軽く温め直すか、フライパンでサッと炒め直すと風味が復活します。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回は、ワタナベマキさんのレシピによる沖縄の定番惣菜「クーブイリチー」の作り方を詳しく解説しました。乾物の切り昆布を活用し、豚肉や野菜の旨味と一緒にじっくりと炒め煮にすることで、ご飯がすすむ絶品のひと皿が完成します。
切り昆布の戻し汁をだし汁として無駄なく使い切ること、こんにゃくと油揚げの丁寧な下ゆでで雑味を取り除くこと、そして落としぶたを活用して味を均一に染み込ませることなど、シンプルながらも料理を格上げする大切なポイントが詰まっています。冷めても美味しいので、お弁当のおかずや常備菜としても大活躍してくれます。
栄養満点でホッと落ち着く和の味わいを、ぜひご自宅のキッチンで再現して、ご家族の皆様でお楽しみください。
