今回は、人気料理家であるワタナベマキさんのレシピ、「梅たまごスープ」をご紹介します。豚肉の旨味がたっぷりと溶け出したポッサムのゆで汁を余すことなく活用する、エコで絶品なスープのレシピです。
豚肉を茹でた後の汁には、お肉から出た上質な出汁と、一緒に茹でたセロリの葉、しょうが、にんにくといった香味野菜の風味がしっかりと移っています。この旨味の詰まったスープストックをベースにすることで、少ない材料でも驚くほど奥深い味わいに仕上がります。アクセントとして加えるのは、塩分14%の梅干し。
梅の持つ爽やかな酸味と程よい塩気が、豚のゆで汁のコクと見事に調和し、さっぱりとしながらも後を引く美味しさを生み出します。さらに、ふんわりと仕上げた溶き卵がスープ全体を優しく包み込み、まろやかな口当たりを演出してくれます。仕上げにふる白ごまの香ばしさが食欲をそそる、心も体も温まる一品です。
普段の食卓の汁物としてはもちろん、少し胃腸を休めたい時の軽めの食事や、お酒を飲んだ後の締めにもぴったり。食材を無駄なく使い切る知恵と、シンプルながらも計算された味のバランスは、ワタナベマキさんならではの魅力が詰まっています。
ぜひ、ポッサムを作った翌日のお楽しみとして、この絶品スープをご家庭で味わってみてください。
【ワタナベマキさんのレシピ】梅たまごスープの作り方
Course: 汁物Cuisine: 和食2
servings6
hours10
minutes50
kcal370
minutes今回は、人気料理家であるワタナベマキさんのレシピ、「梅たまごスープ」をご紹介します。豚肉の旨味がたっぷりと溶け出したポッサムのゆで汁を余すことなく活用する、エコで絶品なスープのレシピです。
材料
ポッサムのゆで汁 カップ約2
梅干し(塩分14%) 2コ(30g)
溶き卵 1コ分
白ごま 適量
作り方
- ポッサムをつくった後、鍋に残ったゆで汁は粗熱を取り、冷蔵庫に一晩(6時間)おく。固まった脂、セロリの葉、しょうが、にんにくを取り除く。中火にかけ、梅干しをくずしながら加える。煮立ったら溶き卵を加えて混ぜ、卵が固まったら火を止める。器に盛り、白ごまをふる。
メモ
- ワタナベマキさんのレシピ (梅たまごスープ)
梅たまごスープを美味しく作る3つの極意
ゆで汁の脂を冷やして取り除き、すっきりとしたスープベースに
このレシピの最大のポイントは、ポッサムを作った後に残ったゆで汁の下処理にあります。粗熱を取った後、冷蔵庫でしっかりと一晩(6時間)おくことが重要です。これにより、ゆで汁の中に溶け出していた豚肉の余分な脂が表面に白く固まります。
この固まった脂と、煮込みに使ったセロリの葉、しょうが、にんにくなどの香味野菜を丁寧に取り除くことで、臭みや脂っぽさのない、澄んだ旨味だけが残った極上のスープベースが完成します。このひと手間を惜しまないことで、梅干しの繊細な酸味や卵の優しい風味が活きる、洗練された味わいに仕上がります。
梅干しはくずしながら加え、酸味と塩気をバランスよく溶け込ませる
スープの味の決め手となるのが、塩分14%の梅干しです。中火にかけたゆで汁の中に、梅干しをただ丸ごと入れるのではなく、箸やスプーンを使って果肉をくずしながら加えるのが美味しく仕上げるコツです。
くずしながら煮立てることで、梅干しが持つ爽やかな酸味としっかりとした塩気がスープ全体に均一に広がり、豚の旨味が溶け込んだゆで汁と見事に調和します。梅干しの種も一緒に煮ることで、種周りの果肉から滲み出る風味まで余すことなくスープに移すことができ、奥深い味わいを生み出すことができます。
溶き卵は煮立ってから加え、ふんわりと優しい口当たりに仕上げる
スープの仕上げに加える溶き卵は、入れるタイミングと火の通し方が食感を大きく左右します。必ずスープがしっかりと煮立った状態のところに、溶き卵を細く回し入れるようにして加えてください。温度が低い状態で卵を入れると、スープが濁ってしまい、卵もふんわりと仕上がりません。
卵を加えた後はむやみにかき混ぜず、スープの熱で卵が自然と固まってふわっと浮いてくるのを待ちます。卵が程よく固まったら、すぐに火を止めるのがポイントです。これにより、口当たりが滑らかで、見た目も美しいふんわりとした卵スープになります。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
ワタナベマキさんの「梅たまごスープ」は、豚肉の豊かなコクと梅干しの爽やかな酸味が特徴的な一品です。この絶妙なバランスのスープには、果実味が豊かでほんのりと酸味を感じる白ワインがよく合います。
例えば、ドイツ産のやや辛口の「リースリング」は、ワイン自体が持つ柑橘系やリンゴのようなフルーティーな香りとクリスピーな酸味が、梅干しの酸味と心地よくリンクし、豚肉の旨味をすっきりと引き立ててくれます。
また、和の要素が強いスープですので、キリッと冷やした「純米吟醸酒」などの日本酒も素晴らしいペアリングとなります。日本酒の持つ米のふくよかな旨味と穏やかな香りが、ポッサムのゆで汁のコクや卵のまろやかさと同調し、食事全体の満足感を高めてくれます。
さらに、日常の食卓に寄り添うお茶であれば、香ばしい「ほうじ茶」や「黒烏龍茶」がおすすめです。温かいお茶と一緒に味わうことで、スープの余韻をより深く楽しむことができます。
保存テクニックと温め直し方
この梅たまごスープは、卵を加えているため、基本的には作ってすぐに温かいうちに飲み切ることをおすすめします。もしどうしても余ってしまった場合は、清潔な密閉容器に入れ、粗熱が完全に取れてから冷蔵庫で保存してください。
保存期間は翌日中を目安とし、お召し上がりの際は鍋に移してしっかりと中心まで加熱し直してからお召し上がりください。ただし、再加熱すると卵のふんわりとした食感が失われ、固くなってしまうことがあります。また、梅干しの酸味が飛んでしまうこともあるため、風味の面でも出来立てを味わうのがベストです。
冷凍保存は卵の食感が悪くなるため避けてください。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回ご紹介したワタナベマキさんの「梅たまごスープ」は、ポッサムのゆで汁という普段なら捨ててしまいがちな素材を見事に極上のスープへと昇華させる、素晴らしいアイデアレシピです。冷蔵庫で一晩おいて脂を丁寧に取り除くという丁寧な下ごしらえが、すっきりとしながらも奥深い旨味を引き出します。
そこに梅干しの爽やかな酸味と塩気、ふんわりとした卵の優しさが加わることで、ホッと心安らぐ味わいが完成します。特別な材料を使わず、冷蔵庫にある身近な食材だけで、これほどまでに風味豊かで満足感のある一杯が作れるのは、プロの料理人であるワタナベマキさんのレシピならではの魅力です。
ポッサムを作った翌日は、このスープを味わうためにあると言っても過言ではありません。食材を無駄なく美味しく使い切る喜びとともに、ぜひご家庭でこの滋味深い梅たまごスープを楽しんでみてください。
