今回は、杵島直美さんのレシピ「塩ざけのおろし煮」をご紹介します。塩ざけ(甘口)の切り身を使い、ひと手間かけることで極上の和食に仕上がる、杵島直美さんならではの魅力が詰まった一品です。
塩ざけはそのまま焼くだけでも美味しいですが、今回は酒で丁寧に塩抜きをし、片栗粉をまぶしてふっくらと揚げてから、大根おろしと一緒に煮含めます。大根の甘みと旨みがたっぷりと溶け込んだ煮汁が、サクッと揚がった鮭に絡みつき、口の中でほどけるような食感が楽しめます。
水菜のシャキシャキとした歯ごたえと、最後に天盛りにする柚子の皮の香りが、全体の味を見事に引き締めてくれます。大根はすりおろした後の汁も捨てずに煮汁のベースとして活用することで、無駄なく野菜の風味を余すところなく味わえる工夫が凝らされています。
普段の食卓のメインおかずとしてはもちろん、お酒のあてや特別なおもてなしの席にもぴったりです。丁寧に作られた和食の奥深さを、ぜひご家庭のキッチンで体感してください。杵島直美さんの洗練された技が光るこのレシピで、心も体も温まる豊かな食卓を演出してみてはいかがでしょうか。
【杵島直美さんのレシピ】塩ざけのおろし煮の作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食3
servings35
minutes10
minutes280
kcal45
minutes今回は、杵島直美さんのレシピ「塩ざけのおろし煮」をご紹介します。塩ざけ(甘口)の切り身を使い、ひと手間かけることで極上の和食に仕上がる、杵島直美さんならではの魅力が詰まった一品です。
材料
塩ざけ(甘口/切り身) 3切れ
大根 300g
水菜 100g
柚子(ゆず)の皮(せん切り) 少々
酒 大さじ3
揚げ油
かたくり粉
【A】
水 カップ1/4
しょうゆ 大さじ2
みりん 大さじ1
酒 大さじ1
作り方
- 塩ざけは1切れを4つのそぎ切りにし、バットに並べて酒大さじ3をかけ、30分間おく。途中で上下を返して塩抜きする。
- 大根は皮をむいてすりおろしてざるに上げ、汁もとっておく。水菜はザク切りにする。
- フライパンに揚げ油を半分の深さほど入れ、170℃に熱する。 1 の汁けをふき取り、かたくり粉を全体に薄くまぶしてフライパンに入れ、途中で上下を返して3分間ほど揚げる。
- ポイント
- かたくり粉をまぶすことで口当たりがよく、中はふっくらと揚がる。
- 鍋に 2 の汁と【A】を入れて煮立て、アクを取る。大根おろしの半量と 3 を加えて3分間ほど煮る。
- ポイント
- 煮汁に大根おろしの汁も入っているため、アクが多く出る。こまめに取り除く。大根おろしは半量を煮て、残りは盛りつけ時にあしらうと仕上がりがきれい。
- 水菜を加えてサッと火を通し、盛りつける。残りの大根おろしをのせて、柚子の皮を天盛りにする。
メモ
- 杵島直美さんのレシピ (塩ざけのおろし煮)
塩ざけのおろし煮を美味しく作る3つの極意
酒を使った丁寧な塩抜きで旨みを引き出す
手順1にあるように、甘口の塩ざけの切り身を4つのそぎ切りにし、バットに並べて大さじ3の酒をかけ、30分間おいて塩抜きをするのがこのレシピの最初の極意です。途中で上下を返すことで、酒が均等に行き渡ります。
水ではなく酒を使うことで、鮭の生臭さをしっかりと消しつつ、身にふっくらとした柔らかさと豊かな風味をプラスすることができます。このひと手間を惜しまないことで、仕上がりの上品さが格段に変わってきます。
片栗粉をまぶし、170℃の油でふっくら揚げる
手順3のポイントにある通り、汁気をふき取った鮭全体に片栗粉を薄くまぶし、170℃に熱した揚げ油で途中で上下を返しながら3分間ほど揚げる工程が重要です。片栗粉の衣をまとわせることで、煮汁を吸いやすくなり、口当たりが非常に滑らかになります。
また、衣がコーティングの役割を果たし、外側は香ばしく、中はふっくらとしたジューシーな食感に仕上がります。揚げ油はフライパンの半分の深さで手軽に調理できます。
大根の汁を活用し、おろしは二段階で加える
手順4のポイントとして、大根おろしの汁を煮汁のベースとして活用します。大根の甘みと栄養を余すところなく味わえますが、汁が入ることでアクが多く出やすくなるため、煮立てた際に出るアクはこまめに取り除くことが美しく仕上げる秘訣です。
また、大根おろし自体は半量だけを鍋に加えて3分ほど鮭と一緒に煮込み、残りの半量は最後に盛りつける際にあしらいます。これにより、煮汁のコクと生のおろしのさっぱり感の両方を楽しめます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
この「塩ざけのおろし煮」は、大根の優しい甘みと鮭のふっくらとした旨み、そして柚子の爽やかな香りが特徴の繊細な和食です。合わせるお酒としては、やはり日本酒が最もおすすめです。
特に、米の旨みがしっかりと感じられる純米酒や、すっきりとしたキレのある特別本醸造などが、みりんと醤油ベースの甘辛い煮汁の風味をさらに引き立ててくれます。ぬる燗にすると、おろし煮の温かさとマッチしてじんわりと体に染み渡ります。
ワインを合わせる場合は、柑橘系の香りを持つ白ワイン、例えば日本の甲州ワインや、ニュージーランド産のソーヴィニヨン・ブランが良いでしょう。柚子の皮の香りとワインの持つ柑橘のアロマが見事に同調し、揚げた鮭の適度なボリューム感を、ワインの酸味がさっぱりと洗い流してくれます。
冷やした白ワインとおろし煮の組み合わせは、和食とワインの新しいマリアージュを発見させてくれます。
保存テクニックと温め直し方
「塩ざけのおろし煮」が余った場合の保存方法についてお伝えします。粗熱がしっかりと取れてから、清潔な密閉容器に入れ、冷蔵庫で保存してください。冷蔵保存の目安は約2日程度です。
保存している間に大根おろしと煮汁の味が鮭にさらに染み込みますが、水菜は時間が経つと色や食感が落ちてしまうため、保存する場合は水菜をなるべく取り除いておくか、早めにお召し上がりいただくことをおすすめします。温め直す際は、電子レンジで軽く加熱するか、小鍋に移して弱火でゆっくりと温めてください。
柚子の皮の香りは飛びやすいため、食べる直前に新しいものを少し添えると、風味が復活してより美味しくいただけます。
このレシピのまとめと栄養のポイント
杵島直美さんの「塩ざけのおろし煮」は、身近な食材である塩ざけを、プロの技でワンランク上の和食へと昇華させた素晴らしいレシピです。酒でしっかりと塩抜きをすることで臭みを抑え、片栗粉をまぶして170℃の油で3分間揚げることで、ふっくらとした食感と煮汁の絡みの良さを実現しています。
さらに、大根おろしの汁を煮汁として活用し、おろし自体を煮込み用とトッピング用に分けるという細やかな配慮が、味わいに深い層を生み出しています。水菜のシャキッとした食感と、天盛りにした柚子の皮の華やかな香りがアクセントとなり、最後まで飽きることなく楽しめます。
白いご飯のおかずとしてはもちろん、晩酌のお供にも最適な一皿です。少しの手間をかけることで得られる豊かな味わいを、ぜひあなたのご家庭でも再現してみてください。日常の食卓が、まるで料亭のような上品な雰囲気に包まれること間違いなしの逸品です。
