今回は、料理研究家のワタナベマキさんによる本格的な「魯肉飯(ルーローファン)」のレシピをご紹介します。台湾の定番屋台飯として日本でも大人気の魯肉飯ですが、ワタナベマキさんのレシピでは、豚バラ肉の旨味を最大限に引き出しつつ、しつこくなりすぎない絶妙なバランスで仕上げる工夫が随所に散りばめられています。
豚肉をいきなり細かく切るのではなく、まずはブロックのまま水から下ゆでして余分な脂を落とすのが美味しさの秘訣。その後、にんにくやしょうがと一緒に香ばしく炒め、紹興酒や黒酢、八角といった本格的な調味料を使ってじっくりと煮込んでいきます。
仕上げにふわりと香る五香粉(ウーシャンフェン)が、一気に異国情緒を引き立ててくれます。ご飯がいくらでも進んでしまう、とろとろの豚肉と味が染み込んだゆで卵の組み合わせは、一度食べたらやみつきになること間違いなし。おうちで本格的な台湾の味を楽しみたい日に、ぜひ作っていただきたい一品です。
【ワタナベマキさんのレシピ】魯肉飯(ルーローファン)の作り方
Course: 主菜Cuisine: 中華2
servings15
minutes50
minutes1035
kcal65
minutes今回は、料理研究家のワタナベマキさんによる本格的な「魯肉飯(ルーローファン)」のレシピをご紹介します。台湾の定番屋台飯として日本でも大人気の魯肉飯ですが、ワタナベマキさんのレシピでは、豚バラ肉の旨味を最大限に引き出しつつ、しつこくなりすぎない絶妙なバランスで仕上げる工夫が随所に散りばめられています。
材料
豚バラ肉(塊) 300g
たまねぎ(粗みじん切り) 1/2コ分(100g)
ご飯(温かいもの) 茶碗(わん)2杯分
【A】
にんにく(みじん切り) 1かけ分(10g)
しょうが(みじん切り) 1かけ分(10g)
ごま油 小さじ1
【B】
紹興酒 120ml(または酒。)
黒酢 大さじ1
八角 1コ(特有の甘い香りがあり、中華料理などの香りづけによく使われる。別名スターアニス。)
【C】
ゆで卵 2コ
しょうゆ 大さじ3
塩 小さじ1/4
【D】
五香粉(ウーシャンフェン) 小さじ1/3(クローブや花椒(ホワジャオ)などを合わせたミックススパイス。風味づけに使われる。)
豆苗(根元を切る) 40g
作り方
- 豚肉は3等分に切る。鍋に入れ、かぶるくらいの水を加えて中火にかける。煮立ったら弱めの中火にし、約10分間ゆでる。ざるに上げ、粗熱が取れたら2cm角に切る。
- ポイント
- 豚肉は水からゆでると余分な脂が出やすく、肉も堅くなりにくい。最初から小さく切るとうまみが逃げるので注意。
- 鍋に【A】を入れて中火にかけ、香りがたったら 1 とたまねぎを加え、軽く焼き色がつくまで炒める。
- 【B】を加えてひと煮立ちさせ、アクを取ってふたをする。弱火で時々混ぜながら20~25分間煮る。
- ポイント
- 先に肉とたまねぎを炒めるとくさみが和らぎ、コクが出る。このひと手間で、深みのある味に。
- 【C】を加えてさらに15分間煮て、【D】を加えてサッと煮る。器にご飯を盛り、その上にかけ、半分に切ったゆで卵を添える。
- ポイント
- 五香粉は仕上げに加えて風味を生かす。このあと加える豆苗は、サッと煮ればOK!
メモ
- ワタナベマキさんのレシピ (魯肉飯(ルーローファン))
魯肉飯(ルーローファン)を美味しく作る3つの極意
豚バラ肉はブロックのまま水から下ゆでする
豚バラ肉を調理する際、最初から小さく切ってしまうと肉のうまみが外へ逃げてしまいます。そのため、まずは3等分程度の大きめの塊のまま、水からゆでるのがこのレシピの最大のポイントです。水からじっくりと温度を上げてゆでることで、余分な脂がしっかり溶け出し、同時に肉が堅くなるのを防ぐことができます。
約10分ゆでて粗熱を取ってから2cm角に切ることで、旨味を保ったまま、くどさのないホロホロの食感に仕上がります。
煮込む前に肉とたまねぎを炒めてコクを深める
下ゆでした豚肉をすぐに煮汁に入れるのではなく、一度にんにくとしょうが、ごま油と一緒に炒める工程が味に深みを与えます。香りがたった鍋に豚肉と粗みじん切りのたまねぎを加え、軽く焼き色がつくまで炒めることで、豚肉特有のくさみが和らぎ、香ばしさが引き立ちます。
このひと手間をかけることで、ただ煮込んだだけでは出せない、専門店のような濃厚なコクと複雑な旨味が生まれます。
五香粉と豆苗は仕上げに加えて風味と食感を生かす
中華料理に欠かせないスパイスである八角は、特有の甘い香りをじっくりと移すために紹興酒や黒酢と一緒に最初から煮込みますが、クローブや花椒などがミックスされた五香粉(ウーシャンフェン)は香りが飛びやすいため、一番最後の仕上げのタイミングで加えます。
また、彩りとシャキシャキとした食感のアクセントになる豆苗も、クタクタにならないよう最後にサッと煮るだけで十分です。スパイスの華やかな香りと豆苗のフレッシュさが、濃厚な豚肉を引き立てます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
紹興酒や黒酢をベースにじっくりと煮込まれた豚肉の濃厚な旨味、そして八角や五香粉といったエキゾチックなスパイスの香りを持つ魯肉飯には、ワインを合わせるのも大変おすすめです。スパイスの風味に同調するような、少しスパイシーで果実味豊かな赤ワインがよく合います。
例えば、シラーやグルナッシュを主体としたフランスのコート・デュ・ローヌ地方の赤ワインや、ジャムのような濃縮感を持つジンファンデルなどは、甘辛いタレと抜群の相性を見せます。
また、色が濃いめのしっかりとしたロゼワイン、たとえばタヴェル・ロゼなども、豚バラ肉の脂の甘みをすっきりと洗い流しつつ、複雑なスパイスの風味に優しく寄り添ってくれます。重たすぎる赤ワインが苦手な場合は、ピノ・ノワールを少しだけ冷やして合わせると、軽やかに楽しむことができます。
保存テクニックと温め直し方
出来上がった魯肉飯の具材(豚肉の煮込み)は、密閉できる保存容器に入れて冷蔵庫で3日程度保存が可能です。一度冷ますことで豚肉やゆで卵に煮汁の味がより一層染み込み、翌日以降も美味しくお召し上がりいただけます。
食べる際は、小鍋に移すか電子レンジを使用して、中までしっかりと温め直してからご飯にかけてください。冷凍保存する場合は、食感が悪くなってしまうゆで卵と豆苗は取り除き、肉と煮汁のみを冷凍用の保存袋に入れて保存してください。冷凍で約3週間保存可能です。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回は、料理研究家ワタナベマキさんのレシピによる本格的な「魯肉飯(ルーローファン)」の作り方をご紹介しました。家庭で作る際に見落としがちな「ブロック肉のまま水から下ゆでする」という丁寧な工程が、脂っぽさを抑えつつ肉の旨味を閉じ込める重要な鍵となります。
また、煮込む前にしっかりと炒めて香ばしさを引き出し、紹興酒、黒酢、八角、五香粉といった調味料を適切なタイミングで加えることで、台湾の屋台で味わうような奥深い風味がご家庭でも見事に再現できます。
味がしっかり染み込んだとろとろの豚肉とゆで卵、そして彩りを添える豆苗のバランスが絶妙で、どんぶり一杯のご飯があっという間になくなってしまう美味しさです。休日のランチや、しっかりスタミナをつけたい日の夕食に、ぜひワタナベマキさん直伝のレシピに挑戦してみてください。
