ワタナベマキさんのレシピをご紹介します。今回お届けするのは、ほっくりとした自然な甘みが魅力の「さつまいもの梅蒸し」です。
さつまいものおかずというと、甘辛く煮たり、レモン煮にしたりすることが定番かもしれませんが、このレシピでは梅干しの酸味と塩気を生かして、さっぱりとしながらも奥深い味わいに仕上げています。さつまいも本来の甘さを、梅干しのキュッとした酸味が引き立て、昆布の旨味が全体を上品にまとめ上げます。
専用の蒸し器を用意しなくても、ご家庭にあるフライパンと耐熱皿を使って手軽に作れるのも嬉しいポイントです。じっくりと時間をかけて火を通すことで、さつまいもの持つ甘さが最大限に引き出されます。
お弁当の彩り豊かなおかずや、夕食で冷めても美味しい副菜として大活躍間違いなしの、ワタナベマキさん直伝の素晴らしい一品です。シンプルながらも計算され尽くした味のバランスを、ぜひご自宅でお楽しみください。毎日の食卓に優しく寄り添う、ホッとする味わいです。
【ワタナベマキさんのレシピ】さつまいもの梅蒸しの作り方
Course: 副菜Cuisine: 和食2
servings10
minutes20
minutes220
kcal30
minutesワタナベマキさんのレシピをご紹介します。今回お届けするのは、ほっくりとした自然な甘みが魅力の「さつまいもの梅蒸し」です。
材料
さつまいも 1本(250~300g)
梅干し(塩分13%) 2コ(40g)
昆布(3cm四方) 2枚
酒 大さじ2
作り方
- さつまいもはよく洗って皮付きのまま1.5cm厚さの半月形に切り、水にサッとさらして水けをきる。昆布はサッと汚れを拭き取る。
- 耐熱皿(フライパンに入る大きさで3~4cm深さのもの)に 1 、酒大さじ2、水カップ1+1/2を入れ、梅干しを軽くくずして種ごと加える。
- フライパンに紙タオルまたは布巾を敷き、 2 の耐熱皿をのせる。水を皿の1/3程度の高さまでフライパンに注ぐ。ふたをして中火にかけ、湯が沸騰したら弱めの中火にし、約20分間蒸す。竹串を刺してスッと通ったら蒸し上がり。粗熱が取れたら皿ごと取り出す(やけどに注意)。
メモ
- ワタナベマキさんのレシピ (さつまいもの梅蒸し)
さつまいもの梅蒸しを美味しく作る3つの極意
水にさらしてアクを抜き、色鮮やかに
さつまいもを切った後にサッと水にさらす工程は、さつまいものアクを抜き、色鮮やかに仕上げるための重要なステップです。さつまいもは切った断面からヤラピンなどの成分が空気に触れて変色しやすく、そのまま加熱すると黒ずんで見栄えが悪くなることがあります。
短時間でも水にさらすことで、この変色を防ぎ、さつまいも本来の美しい黄色を保つことができます。また、余分なでんぷん質が洗い流されるため、蒸し上がりの食感がベチャッとせず、ほっくりと仕上がります。
長くさらしすぎるとビタミンCなどの水溶性の栄養素や風味が抜け出てしまうため、「サッと」さらしてしっかりと水けを切るのが、美しく美味しいさつまいもの梅蒸しを作る秘訣です。
梅干しと昆布の相乗効果で旨味を引き出す
このレシピの味の決め手は、なんといっても梅干しと昆布の組み合わせにあります。梅干しの持つクエン酸の爽やかな酸味と塩分が、さつまいもの濃厚な甘みをキリッと引き締め、味に奥行きを与えます。
さらに、昆布を加えることでグルタミン酸という旨味成分がプラスされ、ただ酸っぱいだけでなく、まろやかで奥深い味わいが生み出されます。梅干しは種ごと加えることで、種子の周りにある風味や旨味も余すことなく煮汁に溶け出します。
フライパンで蒸している間に酒と水を通してこれらの旨味がさつまいもにゆっくりと浸透していくため、シンプルな調味料でありながら、驚くほど風味豊かな仕上がりになるのです。梅干しは軽く崩して風味を出やすくするのがポイントです。
フライパンと紙タオルで作る手軽な蒸し環境
専用の蒸し器を持っていなくても、フライパンと耐熱皿、そして紙タオル(または布巾)があれば、立派な蒸し環境を作ることができます。フライパンの底に紙タオルを敷くことで、沸騰したお湯の気泡によって耐熱皿がガタガタと揺れて割れたり、中身がこぼれたりするのを防ぐクッションの役割を果たします。
また、フライパンのふたをしっかり閉めて中火〜弱めの中火で約20分間じっくりと蒸すことで、蒸気がフライパン内に充満し、包み込むように均一に熱が伝わります。さつまいもは低温でじっくりと加熱されることで、デンプンが糖に変わりやすく、甘みがより一層引き出されます。
竹串がスッと通るまで焦らずに蒸し上げるのが、ほっくり食感の鍵です。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
さつまいもの甘みと梅干しの酸味、そして昆布の旨味が調和したこの和食には、スッキリとした酸味とフルーティーな果実味を持つ白ワインや、軽めのロゼワインがよく合います。特におすすめなのが、ドイツ産のやや辛口の「リースリング」です。
リースリングの持つ凛とした酸味は梅干しの酸味と美しく同調し、ワインの持つほのかな甘みがさつまいもの甘みを優しく引き立ててくれます。また、国産ワインの「甲州」も素晴らしいペアリングとなります。甲州ブドウ特有の和柑橘のような香りとスッキリとした後味は、昆布の旨味を用いた和風のだし汁と相性が抜群です。
日本酒を合わせるなら、旨味がふくよかで酸味のバランスが良い「純米酒」をぬる燗で合わせると、さつまいものほっこりとした温度とマッチし、食事全体の満足感を高めてくれます。ぜひ、温かいお料理と一緒に、リラックスした気分でペアリングを楽しんでみてください。
保存テクニックと温め直し方
粗熱がしっかりと取れてから、清潔な保存容器に入れて冷蔵庫で保存してください。保存期間の目安は、冷蔵で約3〜4日程度です。梅干しの酸味と塩分、そしてお酒の防腐効果があるため、常備菜としてお弁当のおかずにも最適です。
冷たいままでも味が馴染んで美味しくいただけますが、温め直す場合は、電子レンジで軽く加熱すると、さつまいものほっくりとした食感と梅の香りが再び引き立ちます。冷凍保存は、さつまいもの食感がパサパサに変わってしまう可能性があるためおすすめしません。
作ってから数日以内にお召し上がりいただくのが一番美味しく味わえるコツです。
このレシピのまとめと栄養のポイント
ワタナベマキさんの「さつまいもの梅蒸し」は、日常の食卓に新しい発見をもたらしてくれる素晴らしいレシピです。さつまいもと言えば甘く煮るのが定番ですが、梅干しの酸味と昆布の旨味を掛け合わせることで、さっぱりとしつつも後を引く美味しさに仕上がっています。
フライパン一つで手軽に蒸し料理ができるというアプローチも、家庭料理を無理なく美味しく作るための工夫に溢れています。じっくりと時間をかけて蒸されたさつまいもは、ホクホクとした食感とともに驚くほどの甘みを放ち、梅干しの塩気がそれを絶妙に引き立てます。
お弁当の彩り豊かな一品として、あるいは夕食の箸休めとして、毎日の献立に優しく寄り添う一皿です。特別な材料を使わず、ご家庭にある身近な調味料と食材だけで作れるのも大きな魅力ですので、ぜひ今日のおかずに取り入れてみてはいかがでしょうか。
