今回は、和食の基本であり、日々の家庭料理を格段に美味しくしてくれる魔法の調味料、田村隆さんの「万能つゆの素」のレシピをご紹介します。みりん、しょうゆ、削り節という、どこの家庭にもある身近な3つの材料から生み出されるこの万能つゆは、一度作り方を覚えてしまえば手放せなくなるほどの魅力を秘めています。
市販のめんつゆやだし醤油も便利ですが、自分でお鍋を火にかけ、みりんを煮きり、一番香りが引き立つタイミングで削り節を加えるという丁寧な工程を経ることで、信じられないほど上品で奥深い味わいに仕上がります。
煮物、うどんやそばのつゆ、冷奴のかけ醤油、さらには炒め物の味付けまで、あらゆる和食メニューに幅広く応用できるのが最大の特長です。プロの料理人である田村隆さん直伝のこの黄金比率と絶妙な火加減のコツを押さえれば、ご家庭のキッチンで本格的な料亭の味を再現することが可能です。
手作りの調味料が冷蔵庫にあるだけで、毎日の献立作りが楽しみになるはずです。ぜひこの機会に、本物の万能つゆ作りに挑戦してみてください。
【田村隆さんのレシピ】万能つゆの素の作り方
Course: 調味料Cuisine: 和食10
servings5
minutes15
minutes134
kcal20
minutes今回は、和食の基本であり、日々の家庭料理を格段に美味しくしてくれる魔法の調味料、田村隆さんの「万能つゆの素」のレシピをご紹介します。みりん、しょうゆ、削り節という、どこの家庭にもある身近な3つの材料から生み出されるこの万能つゆは、一度作り方を覚えてしまえば手放せなくなるほどの魅力を秘めています。
材料
みりん カップ2
しょうゆ カップ2弱(煮きったみりんと同量)
削り節 30g
作り方
- 鍋にみりんを入れ、中火にかけて煮きる。
- ポイント
- アルコール分が完全になくなると、鍋を傾けても炎が立たない。途中、引火しないように十分に注意する。
- 1 を計量し、同量のしょうゆとともに中火にかける。しょうゆは煮立てないように、温まったら直ちに削り節を加える。
- グラッとひと煮立ちしたらすぐに火から下ろし、そのまま冷ます。
- こし器に布巾を敷き、 3 を流し入れてこす。
- 布巾で削り節を包んで上から押し、汁けをきる。清潔な保存瓶などに移して冷蔵保存する。
メモ
- 田村隆さんのレシピ (万能つゆの素)
万能つゆの素を美味しく作る3つの極意
みりんを完全に煮きってアルコールを飛ばす
このレシピにおいて最も重要となるのが、最初の工程である「みりんの煮きり」です。みりんを中火にかけてアルコール分を完全に飛ばすことで、みりん特有のツンとした匂いが消え、まろやかで上品な甘みとコクだけを抽出することができます。
アルコールが残っていると、最終的なつゆの味に雑味が混ざってしまい、料理の味を損ねてしまう原因になります。鍋を傾けても炎が立たなくなるまで、引火に十分に注意しながらしっかりと煮きることがポイントです。
このひと手間を惜しまないことで、完成した万能つゆの角が取れ、どんな料理にも自然に馴染む奥深い甘みが生まれるのです。
しょうゆは煮立てず、温める程度に留める
煮きったみりんと同量のしょうゆを合わせる際、決してしょうゆをグツグツと煮立ててはいけません。しょうゆは高温で沸騰させてしまうと、せっかくの芳醇な風味が飛び、焦げたような強い匂いやえぐみが出てしまいます。中火にかけ、しょうゆが温まったら直ちに次の工程に移るのが、香りを最大限に活かす秘訣です。
しょうゆが持つ繊細な香りを逃がさず、みりんのまろやかな甘みと優しく調和させるためには、温度管理が命となります。鍋肌にふつふつと小さな泡が立ち始めたら、それが温度のサイン。目を離さず、しょうゆの香りがふわっと立ち上ってきた絶好のタイミングを見極めてください。
温まったら直ちに削り節を加え、ひと煮立ちで火から下ろす
しょうゆが温まった瞬間に30gの削り節を一気に加え、グラッとひと煮立ちしたらすぐに火から下ろすのが、上品な旨味を抽出する最大のコツです。削り節を長く煮出してしまうと、魚特有の生臭さや苦味などの雑味まで汁に溶け出してしまい、後味が悪くなります。
短時間でサッと火を通すことで、鰹節が持つイノシン酸などの純粋な旨味成分と、華やかで力強い香りだけをつゆに閉じ込めることができます。その後、鍋に入れたまま自然に冷ますことで、温度が下がる過程で削り節の旨味がつゆ全体にじんわりと染み渡り、驚くほど深みのある味わいへと変化していきます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
この「万能つゆの素」自体は調味料ですが、これを使って作る料理には、和の繊細な風味を引き立てるお酒がよく合います。例えば、このつゆをベースにした肉豆腐や筑前煮といった温かい煮物料理には、米の旨味がしっかりと感じられる純米酒や、すっきりとキレのある辛口の日本酒が相性抜群です。
また、少し洋風のアプローチとして、この万能つゆとお酢、オリーブオイルを合わせた和風ドレッシングでいただく海鮮カルパッチョには、柑橘系の香りが爽やかなソーヴィニヨン・ブランや、ミネラル感豊かなシャブリなどの白ワインが素晴らしいマリアージュを見せてくれます。
さらに、シンプルに冷奴やだし巻き卵にこのつゆをかけたおつまみには、キリッと冷やしたスパークリングワインや、香ばしい麦焼酎の炭酸割りなども、だしの華やかな香りをさらに引き立ててくれる最高のお供になります。
保存テクニックと温め直し方
完成した万能つゆの素は、こし器と清潔な布巾を使って削り節の旨味を最後までしっかりと絞り切った後、あらかじめ熱湯消毒して完全に乾燥させた清潔なガラスの保存瓶や密閉容器に移し替えてください。常温での保存は避け、必ず冷蔵庫の奥の方で冷蔵保存するようにします。
みりんのアルコールを飛ばし、削り節の濃厚な旨味がたっぷりと凝縮されているため、この状態で冷蔵庫に入れておけば長期間美味しく保存することが可能です。
使用する際は必ず清潔なスプーンや計量スプーンを使用し、空気に触れる時間を短くするためにこまめに蓋を閉めることで、風味の劣化を防ぎながら楽しむことができます。
このレシピのまとめと栄養のポイント
田村隆さんの「万能つゆの素」は、みりん、しょうゆ、削り節というわずか3つのシンプルな材料から、料亭のような奥深く上品な味わいを生み出す魔法の調味料レシピです。
みりんのアルコールをしっかりと煮きってまろやかな甘みを引き出し、しょうゆの香りを損なわない絶妙な温度で温め、削り節の純粋な旨味だけを短時間で閉じ込めるという、一つ一つの丁寧な工程が極上の味を作り出します。
多めに作って冷蔵保存しておけば、煮物、麺類のつゆ、和え物、照り焼きのタレなど、あらゆる料理の味のベースとして大活躍間違いなしです。市販品にはない、手作りならではの無添加で力強いだしの香りと、優しく深いコクは、毎日の家庭料理をワンランク上のご馳走へと昇華させてくれます。
ぜひ一度手作りして、その格別な美味しさを実感してください。
