今回は、日本料理の巨匠である村田吉弘さんのレシピ「ひんやりなすの揚げびたし」をご紹介します。暑い季節やさっぱりとした和食が食べたい時にぴったりの、定番にして至高のおかずです。なすは油と非常に相性が良く、揚げ焼きにすることでトロトロの食感に仕上がりますが、油を吸いすぎて重くなってしまうこともあります。
しかし、村田吉弘さんのこのレシピでは、少量の油で短時間で揚げる工夫や、熱いうちに冷たい合わせ地につけ込むという職人の技が光っています。だしの旨味にしょうゆとみりんの甘辛さが絶妙なバランスで配合された【合わせ地】は、たっぷりの大根おろしとしょうがの風味でさらにさっぱりといただけます。
冷蔵庫でしっかりと冷やすことで中まで味が染み込み、鮮やかななすの色も保たれるという、見た目にも美しい一品です。ご家庭でも本格的な和食の味わいが再現できる、村田吉弘さん直伝の素晴らしいレシピをぜひお試しください。日々の食卓の副菜としてはもちろん、お酒のお供としても最高の一皿です。
丁寧に切り込みを入れたなすが、極上のつゆをたっぷり吸い込む至福の味わいを堪能しましょう。
【村田吉弘さんのレシピ】ひんやりなすの揚げびたしの作り方
Course: 副菜Cuisine: 和食4
servings15
minutes10
minutes250
kcal25
minutes今回は、日本料理の巨匠である村田吉弘さんのレシピ「ひんやりなすの揚げびたし」をご紹介します。暑い季節やさっぱりとした和食が食べたい時にぴったりの、定番にして至高のおかずです。なすは油と非常に相性が良く、揚げ焼きにすることでトロトロの食感に仕上がりますが、油を吸いすぎて重くなってしまうこともあります。
材料
なす 6コ
大根おろし(ざるで軽く水けをきる) 400g
しょうが汁 大さじ3
細ねぎ(小口切り) 適量
揚げ油 適量
【合わせ地】
だし カップ2
しょうゆ カップ1/2
みりん カップ1/2
作り方
- 鍋に【合わせ地】の材料を入れて強火にかけ、ひと煮立ちさせる。火を止めて耐熱ボウルに入れ、粗熱を取ったら氷水で冷やす。
- なすはガクにぐるりと切り目を入れて取り除く。縦に8mm幅で深めの切り込みを入れる。
- ポイント
- 茶せん状に切り目を入れることで、味が中までしみる。そのため、【合わせ地】の味はあっさりでも、おいしく食べられる。
- フライパンに揚げ油を2cmほど入れて180℃に熱し、なすを3コ入れて揚げ焼きにする。なすは箸でクルクル回しながら、まんべんなく火が通るようにする。
- ポイント
- 少ない油で揚げ焼きにするため、なすを回しながら効率よく。半量ずつ、短時間で揚げることで、なすが油を吸いすぎない。
- 油の中で、なすを箸でギュッとつかむと、バチバチと水分が出るような感覚があれば、揚げ上がり。紙タオルの上に取り出して油をよくきる。残りの3コも同様に揚げる。
- なすが熱いうちに 1 の【合わせ地】に浸し、大根おろしとしょうが汁を加える。粗熱を取ったら冷蔵庫で2~3時間以上おいて味をなじませ、大根おろしと一緒に器に盛る。細ねぎを散らす。
- ポイント
- 熱いなすを冷たい【合わせ地】に浸すと味がよくなじみ、色どめにもなる。大根おろしを加えると、よりさっぱり食べられる。
メモ
- 村田吉弘さんのレシピ (ひんやりなすの揚げびたし)
ひんやりなすの揚げびたしを美味しく作る3つの極意
茶せん状の切り目で味の染み込みを良くする
なすの下ごしらえにおいて、縦に8mm幅で深めの切り込みを入れる「茶せん状」の切り目が非常に重要な役割を果たします。この細かい切り込みを入れることで、なすの表面積が格段に広がり、揚げた後に【合わせ地】に浸した際、短時間でも中までしっかりと味が染み込むようになります。
また、切り込みがあることで火の通りも早くなり、効率よく揚げ焼きにすることが可能です。この工夫のおかげで、合わせ地の味が過剰に濃くなくても、食べた瞬間に口いっぱいにだしの旨味とコクが広がり、あっさりしていながらも満足感の高い絶妙な味わいに仕上がります。
少ない油で短時間で揚げ焼きにする
なすはスポンジのように油を吸いやすい野菜ですが、フライパンに2cmほどの少ない揚げ油を180℃に熱して「揚げ焼き」にすることで、油の吸いすぎを防ぐことができます。一度に揚げる量は3コずつと半量に分け、なすを箸でクルクルと回しながら短時間でまんべんなく火を通すのが最大のポイントです。
箸でなすをギュッとつかんだときに、バチバチと水分が弾けるような感覚があれば、中まで熱が通った合図となります。こうして短時間で一気に仕上げることで、なすの鮮やかな色合いを残しつつ、油っぽさを抑えたとろけるような食感を生み出すことができます。
熱いなすを冷たい合わせ地に浸して色止めする
揚げたてのなすは、油をきったら熱いうちに、あらかじめ氷水でしっかりと冷やしておいた【合わせ地】にすぐさま浸すことが極めて重要です。高温のなすが急激に冷たい液体に触れることで、温度差によって味が素材の奥深くまで一気に引き込まれ、なじみが格段に良くなります。
さらに、この急冷作業は「色止め」の効果も兼ねており、なす特有の美しい濃い紫色を退色させることなく鮮やかに保つことができます。大根おろしとしょうが汁もこの段階で加え、粗熱が取れた後に冷蔵庫で2~3時間以上しっかり休ませることで、味が均一に落ち着き、よりさっぱりとした極上の冷菜が完成します。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
村田吉弘さんのレシピで作る「ひんやりなすの揚げびたし」は、だしの効いた上品な味わいと大根おろしのさっぱり感が特徴ですので、合わせるお酒も繊細な風味を持つものがよく合います。特におすすめしたいのが、キリッと冷やした辛口の日本酒や、フルーティーでありながらスッキリとした酸味のある白ワインです。
ワインであれば、ニュージーランド産のソーヴィニヨン・ブランや、日本の甲州ワインなどが素晴らしい相性を見せてくれます。なすが吸い込んだ油のコクとだしの旨味を、ワインの爽やかな酸味が優しく包み込み、口の中をさっぱりとリセットしてくれます。
また、お酒を飲まない場合でも、ほうじ茶や冷たい麦茶など、焙煎香のある日本茶と合わせることで、和食ならではの奥深い風味をより一層引き立てて楽しむことができます。
保存テクニックと温め直し方
この「ひんやりなすの揚げびたし」は、作り置きにも非常に適したレシピです。粗熱を取ってから保存容器に入れ、冷蔵庫で保管してください。合わせ地に浸かった状態で保存することで、時間が経つごとにさらになすに味がしっかりと染み込み、翌日以降も美味しくお召し上がりいただけます。
保存期間の目安は冷蔵で約2〜3日程度です。ただし、大根おろしやねぎなどの薬味は風味が落ちやすいので、食べる直前に添える形にするか、保存期間内に早めに食べ切ることをおすすめします。冷凍保存はなすの食感が大きく損なわれるため避けてください。
このレシピのまとめと栄養のポイント
いかがでしたでしょうか。今回は、村田吉弘さんのレシピである「ひんやりなすの揚げびたし」を詳しくご紹介しました。なすに茶せん状の切り込みを入れるひと手間や、少ない油での効率的な揚げ焼き、そして熱いうちに氷水で冷やした【合わせ地】に浸すという職人ならではの細やかな技が詰め込まれた一品です。
これらの工程を丁寧に実践することで、家庭でも驚くほど上品で味がよく染みた、プロ顔負けの和食を作ることができます。大根おろしとしょうが汁が効いたさっぱりとした味わいは、食欲が落ちがちな暑い季節でもお箸が進む美味しさです。
冷蔵庫でしっかりと冷やすことで味がなじみ、見た目の鮮やかさも保たれるため、おもてなしの小鉢や毎日の献立の作り置きとしても大活躍します。ぜひこの機会に、ご家庭で村田吉弘さんの味に挑戦してみてください。
