日本料理界の重鎮である村田吉弘さん直伝の「ほうれんそうのごまあえ」のレシピをご紹介します。ごまあえは和食の基本とも言える家庭料理ですが、プロの技を取り入れることで、普段の食卓が料亭のような格別な味わいに変わります。このレシピの最大の特徴は、ごまの香りを最大限に引き出す丁寧な工程にあります。
市販のすりごまを使うのではなく、むきごまをごく弱火でじっくりと炒り、すり鉢で適度にすりつぶすことで、驚くほど豊かな風味が生まれます。ほうれんそうの茹で方や水けの絞り方など、一つ一つの工程を丁寧に行うことで、水っぽくならず、濃厚なごまの風味がほうれんそうにしっかりと絡みます。
特別な材料は使わず、ほうれんそう、ごま、しょうゆ、砂糖といった身近な調味料だけで作れるのも嬉しいポイントです。毎日の副菜としてはもちろん、お弁当のおかずや、気の利いた酒の肴としても大活躍する一品です。
村田吉弘さんの繊細な技が光る本格的なごまあえを、ぜひご家庭でお試しいただき、豊かな和の味わいを堪能してください。
【村田吉弘さんのレシピ】ほうれんそうのごまあえの作り方
Course: 副菜Cuisine: 和食4
servings5
minutes15
minutes100
kcal20
minutes日本料理界の重鎮である村田吉弘さん直伝の「ほうれんそうのごまあえ」のレシピをご紹介します。ごまあえは和食の基本とも言える家庭料理ですが、プロの技を取り入れることで、普段の食卓が料亭のような格別な味わいに変わります。このレシピの最大の特徴は、ごまの香りを最大限に引き出す丁寧な工程にあります。
材料
ほうれんそう 2ワ(400)
白ごま 適量
塩
【あえ衣】
むきごま(白) 40g(皮をむいてあるごま。)
しょうゆ 大さじ2
砂糖 大さじ1+1/2
作り方
- フライパンにむきごまを入れ、ごく弱火(手でかき混ぜられるくらい。)にかける。絶えず動かしながら、10~15分間、爪で割ったときにパチンとはじけるくらいまでいる。
- ごまをすり鉢に移し、すりこ木で粗くする。約20回、全体の1/3量がつぶれるくらいが目安。【あえ衣】のしょうゆと砂糖を加え、さらにしっかりとすり混ぜる。
- ほうれんそうは根元を切り落とし、塩少々を入れた熱湯でサッとゆでる。冷水に一度とり、端をそろえて水けをしっかりと絞り、食べやすい長さに切る。
- ボウルに 3 のほうれんそうを入れ、 2 の【あえ衣】を加減しながら加えてあえる。器に盛り、白ごまをふる。
メモ
- 村田吉弘さんのレシピ (ほうれんそうのごまあえ)
ほうれんそうのごまあえを美味しく作る3つの極意
ごく弱火でじっくりとごまを炒る
このレシピで最も重要なポイントは、ごまの炒り方です。フライパンにむきごまを入れたら、手でかき混ぜられるくらいのごく弱火にかけます。焦がさないように絶えず動かしながら、10〜15分間じっくりと炒り続けることが極意です。この丁寧な加熱により、ごまの芯までゆっくりと火が入り、香ばしさが格段に引き立ちます。
爪で割ったときにパチンとはじけるくらいになれば炒り上がりの合図です。強火で一気に加熱してしまうと、表面だけが焦げてしまい、中まで火が通らず、ごま本来の豊かな風味を引き出すことができません。時間と手間をかけてごく弱火で炒ることで、驚くほど香り高いあえ衣を作ることができます。
すり鉢で全体の1/3量がつぶれる程度に粗くする
炒り上がったごまは、すり鉢に移してすりこ木で粗くすりつぶします。ここでの極意は、すりすぎないことです。目安としては約20回すりこ木を動かし、全体の3分の1量がつぶれる程度に留めます。ごまをすべて細かくすりつぶしてしまうと、食感が失われ、風味が飛びやすくなってしまいます。
粒のままのごまのプチプチとした食感と、すりつぶされて油分と香りが引き出されたごまが混ざり合うことで、あえ衣に立体的な味わいと心地よい歯触りが生まれます。
この絶妙なすり加減の状態で、しょうゆと砂糖を加えることで、ごまの油分と調味料がしっかりと乳化して絡み合い、ほうれんそうによく馴染む濃厚で風味豊かなあえ衣が完成します。
ほうれんそうの水けをしっかりと絞る
ほうれんそうの下ごしらえも、ごまあえの仕上がりを左右する重要な工程です。ほうれんそうは塩を加えた熱湯でサッと短時間で茹で上げ、すぐに冷水にとることで、鮮やかな緑色を保ち、シャキッとした食感を残します。
そして、冷水から引き上げたら、端をきれいにそろえて、水けを両手でしっかりと力強く絞り切ることが極意です。ほうれんそうに水分が残っていると、せっかく丁寧に作ったあえ衣の味が薄まり、全体が水っぽくぼやけた味になってしまいます。
水けを徹底的に絞ることで、しょうゆと砂糖、そしてごまの風味がギュッと詰まった濃厚なあえ衣がほうれんそうの繊維にしっかりと絡み、最後の一口まで美味しくいただくことができます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
村田吉弘さんのほうれんそうのごまあえは、和食の定番でありながら、ごまの豊かなコクと香ばしさが際立っているため、様々なお酒とのペアリングを楽しむことができます。まず定番として合わせたいのは、米の旨みがしっかりと感じられる純米酒です。
ふくよかな香りとコクを持つ純米酒は、甘辛いしょうゆベースのごまの風味と見事に調和し、ほうれんそうの甘みを引き立ててくれます。冷酒はもちろん、ぬる燗にすることで、ごまの香りが一層広がり、じんわりとした美味しさを味わえます。
また、ワインを合わせるなら、軽やかな赤ワインや、樽香のある白ワインがおすすめです。例えば、フランスのブルゴーニュ地方で作られるピノ・ノワールは、繊細な果実味と程よい酸味が、ごまあえの優しい味わいに寄り添います。白ワインであれば、カリフォルニア産の樽熟成させたシャルドネがよく合います。
シャルドネの持つローストナッツのような香ばしいニュアンスが、じっくりと炒ったごまの香ばしさと見事にリンクし、和洋折衷の素晴らしいマリアージュを楽しむことができます。
保存テクニックと温め直し方
ほうれんそうのごまあえは、作ってすぐに食べるのがごまの香りを最も楽しめるタイミングですが、保存することも可能です。保存する場合は、清潔な密閉容器に入れ、冷蔵庫で保管してください。保存期間の目安は、冷蔵で約2〜3日程度です。
ただし、時間が経つとほうれんそうから水分が出てきてしまい、あえ衣の味が薄まったり、水っぽくなったりすることがあります。
そのため、作り置きを前提とする場合は、あえ衣と茹でて水けを絞ったほうれんそうを別々の容器で冷蔵保存し、食べる直前にあえるようにすると、作りたての風味と食感を保つことができるのでおすすめです。
このレシピのまとめと栄養のポイント
日本料理の伝統を重んじる村田吉弘さんのレシピ「ほうれんそうのごまあえ」は、シンプルな材料だからこそ、丁寧な下ごしらえと調理工程が味の違いを生み出すことを実感できる一品です。
むきごまをごく弱火で10〜15分間という時間をかけてじっくりと炒ることで引き出される、極上の香ばしさは、市販品では決して味わえない深みがあります。すり鉢で全体の3分の1だけを粗くすりつぶすという絶妙な加減が、豊かな香りと心地よい食感の両立を実現しています。
そして、サッと茹でて水けをしっかりと絞ったほうれんそうに、この風味豊かなあえ衣をたっぷりと絡めることで、料亭で出されるような上品で奥深い味わいが家庭の食卓で再現できます。
栄養価も高く、毎日の食事に取り入れやすいごまあえですが、このレシピを通じて、素材の味を最大限に引き出す和食の素晴らしい技術をぜひご家庭で体感してみてください。
