今回は、料理研究家の斉藤辰夫さんが提案する、いつもとは一味違った新鮮な魅力が詰まった「トマトの親子丼」のレシピをご紹介します。
定番の親子丼といえば鶏肉と卵を甘辛い出汁でとじた優しい味わいが特徴ですが、そこに爽やかな酸味とみずみずしさが魅力のトマトを組み合わせることで、驚くほど軽やかで奥深い味わいに昇華させています。
トマトを加えることで生まれるフルーティーな酸味が卵のまろやかさと絶妙に溶け合い、最後まで飽きることなく箸が進む一品に仕上がっています。また、鶏肉をあらかじめ熱湯にくぐらせて霜降りにするという丁寧な下処理を行うことで、特有の臭みがしっかりと取り除かれ、上品でさっぱりとした口当たりを実現しています。
手に入りやすい身近な食材でありながら、ちょっとした手仕事とアイデアで食卓の雰囲気をガラリと変えてくれる、斉藤辰夫さんならではのこだわりが光る魅力的な親子丼の作り方を、ぜひご家庭でじっくりと体験してみてください。
【斉藤辰夫さんのレシピ】トマトの親子丼の作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食2
servings15
minutes5
minutes485
kcal20
minutes今回は、料理研究家の斉藤辰夫さんが提案する、いつもとは一味違った新鮮な魅力が詰まった「トマトの親子丼」のレシピをご紹介します。
材料
ご飯(温かいもの) 丼2杯分(500g)
トマト 1コ(160g)
鶏もも肉 1/2枚(160g)
卵 3コ
みつば 1/4ワ
粉ざんしょう 適量
【A】
だし カップ3/4
しょうゆ 大さじ3
砂糖 大さじ1
みりん 大さじ1
作り方
- トマトはヘタを取って皮を湯むきし、横半分に切って種を取る。1.5cm角に切る。
- ポイント
- トマトの酸味が強くなりすぎるのと、水っぽくなるのを避けるために種を取り除く。
- 鶏肉は2cm角に切る。熱湯にさっとくぐらせて、表面が白くなったら水にさらし、水けをきる。
- ポイント
- 鶏肉を霜降りにすると臭みがぬけ、あっさりと仕上がる。
- みつばは3cm長さに切る。卵は溶きほぐす。
- フライパンに【A】を合わせて火にかけ、沸いてきたら鶏肉を入れて火を通し、トマトを加えて1分間ほど煮る。溶き卵を回し入れて軽く混ぜる。中央部分が沸騰して半熟状態になったら火を止めて、みつばを全体に散らす。ふたをして30秒間蒸らす。
- ポイント
- 溶き卵はフライパンの中央から外側に向かって、円を描きながら細くたらす。
- 器にご飯をよそい、 4 をかけ、粉ざんしょうをふる。
メモ
- 斉藤辰夫さんのレシピ (トマトの親子丼)
トマトの親子丼を美味しく作る3つの極意
トマトは湯むきをして種を取り除き、1.5cm角に切る
トマトの酸味が強くなりすぎるのと、水っぽくなるのを避けるために種を取り除くことが非常に重要なポイントとなります。トマトの種やゼリー部分は水分が多く含まれているため、そのまま調理に加えると煮汁全体のバランスが崩れてしまい、親子丼本来の出汁の旨みが薄まってしまう原因になります。
あらかじめ種を丁寧に取り除き、1.5cm角にしっかりと切り分けることで、加熱した際にも形が崩れにくく、トマトの心地よい食感と爽やかな風味だけをしっかりと料理全体に行き渡らせることができます。
鶏肉は熱湯にくぐらせて霜降りにし、水けをきる
鶏肉をそのまま煮汁に入れるのではなく、一度熱湯にさっとくぐらせて表面が白くなったら水にさらすという霜降りの下処理を施します。この一手間を加えることで、鶏肉特有の臭みや余分な脂、雑味がきれいにぬけ、驚くほどあっさりと上品な仕上がりになります。
出汁に余計なアクや臭みが移らないため、ベースとなる【A】の味わいが濁らず、鶏肉本来の旨みとトマトの酸味がクリアに引き立つ洗練された味わいを生み出すことができます。
溶き卵を回し入れて中央が半熟になったらふたをして30秒蒸らす
フライパンの中央から外側に向かって、円を描きながら細くたらすように溶き卵を回し入れ、軽く混ぜ合わせます。中央部分が沸騰して絶妙な半熟状態になったら火を止め、みつばを全体に散らしてからふたをして30秒間蒸らします。
このタイミングと蒸らしの時間をしっかりと守ることで、卵が硬くなりすぎずにとろりと柔らかな口当たりに仕上がり、余熱で火を通されたみつばの豊かな香りがふわりと立ち上る最高の状態でお召し上がりいただけます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
トマトの心地よい酸味と鶏肉の旨みがギュッと詰まったこの親子丼には、すっきりとしたキレのある辛口の白ワインが非常に相性良く楽しめます。たとえば、フランスのブルゴーニュ地方で作られるシャルドネ種や、軽やかな酸味を持つイタリアのピノ・グリージョなどがおすすめです。
ワインの持つ爽やかな果実味と上品な酸味が、トマトのジューシーな風味を優しく引き立てつつ、卵のまろやかさや出汁の旨みをすっきりとまとめてくれます。
また、和食の延長として楽しむのであれば、香りが穏やかで冷やしたすっきり系の純米吟醸酒を合わせるのも、お互いの旨みを引き立て合う素晴らしいペアリングとなります。
保存テクニックと温め直し方
この料理は卵やトマトを使用しているため、調理後はできるだけ作りたてをお召し上がりいただくのが一番美味しく楽しめます。万が一余ってしまった場合は、しっかりと粗熱を取ってから密閉容器に移し替え、冷蔵庫で保存してください。
保存期間の目安としては翌日までとなりますが、卵の風味やトマトの食感が損なわれる可能性があるため、早めにお召し上がりください。温め直す際は、電子レンジや鍋で優しく加熱し、加熱しすぎて卵が固くなりすぎないように注意してください。
このレシピのまとめと栄養のポイント
料理研究家の斉藤辰夫さんが提案する「トマトの親子丼」は、定番の和食に新しい風を吹き込む、創意工夫に満ちた魅力的なレシピです。温かいご飯の上にたっぷりとよそって味わうこの一品は、トマトの爽やかな酸味と鶏肉の上品な旨みが絶妙に調和し、最後まで飽きのこない軽やかな食べ心地を実現しています。
トマトの種を丁寧に取り除いて水っぽさを防ぐ工夫や、鶏肉をあらかじめ霜降りにして臭みを抜くという丁寧な下処理など、美味しさを引き出すための細やかなステップがしっかりと組み込まれています。
仕上げの溶き卵の加え方や30秒の蒸らし時間によって、ふんわりとした半熟卵の食感とみつばの爽やかな香りが完璧なバランスでまとまります。いつもの食卓をパッと明るくしてくれるような新しい親子丼の魅力を、ぜひご家庭で存分に堪能してみてください。
