今回は、田村隆さんのレシピをご紹介します。伝統的な和食の技法に驚きの食材を組み合わせた「鶏もも肉のパインかす漬け」は、おうちごはんをワンランク上の味わいにしてくれる一品です。
日本料理の豊かな知恵が詰まった酒かすに、パイナップルの持つフルーティーな甘みと分解酵素の力を掛け合わせることで、パサつきがちな鶏もも肉が驚くほど柔らかく、とろけるような食感に生まれ変わります。仕込みに少し時間はかかるものの、その手間をかけるだけの価値がある本格的な味わいが自宅で簡単に再現できます。
香ばしく焼き上げた鶏肉に、シャキシャキとした食感のせりを添えれば、見た目も美しく食卓が華やぎます。特別な日のメインディッシュとしてはもちろん、お酒のおつまみやパーティーの一品としても大活躍すること間違いなしのレシピです。ぜひこの機会に、プロならではの絶品かす漬け作りに挑戦してみてください。
【田村隆さんのレシピ】鶏もも肉のパインかす漬けの作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食1
servings25
minutes18
minutes480
kcal43
minutes今回は、田村隆さんのレシピをご紹介します。伝統的な和食の技法に驚きの食材を組み合わせた「鶏もも肉のパインかす漬け」は、おうちごはんをワンランク上の味わいにしてくれる一品です。
材料
鶏もも肉 1枚(300g)
せりの葉(正味) 1ワ分(60g)(根元は「せりの根っこのパインかす汁」に使う。)
サラダ油 小さじ1
塩 少々
【酒かすパインペースト】つくりやすい分量。パインかす漬けが2~3回分できる。ここでは200g使う。
酒かす(板かす) 500g
パイナップル(カットしてあるもの) 150g
みそ 75g
しょうゆ 大さじ1
【下味】
みりん 大さじ1
しょうゆ 大さじ1
作り方
- 酒かすはちぎってボウルに入れ、水180mlを加えて練り混ぜる。ラップをして冷蔵庫に一晩おき、柔らかく戻す。
- ポイント
- 酒かすは商品によって堅さが違うので、混ぜてみて、水の量を加減する。
- パイナップルを適当な大きさに切ってミキサーに入れ、みそ75g、しょうゆ大さじ1、少量の 1 を加え、ペースト状にかくはんする。
- 2 を 1 に加えてしっかりと練り混ぜ、密封容器に移す。
- ポイント
- パインペーストの完成。すぐに使わない場合は、冷蔵庫で保存する(約1週間保存可能)。
- 鶏肉は皮側全体にフォークをつき刺す。【下味】の調味料をボウルに合わせ、肉を加えてからませ、5分間ほどおく。
- 3 の【酒かすパインペースト】200gを加え、肉によくからめる。ポリ袋に入れて口を押さえ、よくもみ込む。空気を抜いて口を結び、冷蔵庫で一晩以上漬ける。
- ポイント
- 鶏肉は魚と違って身がくずれにくいので、袋の上からもんで、味がよくなじむようにする。ポリ袋に入れた状態で、冷蔵庫で約3日間保存可能。
- ポリ袋の口を開け、肉を袋で押さえるようにして、かす床をぬぐい取る。
- ポイント
- ポリ袋に残ったかす床は、「せりの根っこのパインかす汁」に利用する。または、肉や魚をもう1回漬けてもよい。
- 表面加工のしてあるフライパンを弱火で温め、肉の皮を下にして約10分間焼く。焼き色がついたら裏返し、水大さじ1をふり、アルミ箔(はく)を落としぶたにして約5分間蒸し焼きにする。落としぶたを取り、中火にする。
- 焼き汁を肉に回しかけてからめながら、汁けをとばす。火から下ろし、落としぶたをして2~3分間おき、余熱で火を通す。
- ポイント
- フライパンに残った肉のうまみをかす汁に利用する(「せりの根っこのパインかす汁」参照)。
- せりの葉は5cm長さに切り、サラダ油小さじ1を熱したフライパンに入れる。塩少々をふり、強火でサッと炒める。器の中央に鶏肉のパインかす漬けを食べやすい大きさに切って盛り、せりを添える。
- ポイント
- 鶏もも肉のパインかす漬けの完成。酒かす+パイナップルの分解酵素パワーで、とろけるように柔らかく焼き上がります。
メモ
- 田村隆さんのレシピ (鶏もも肉のパインかす漬け)
鶏もも肉のパインかす漬けを美味しく作る3つの極意
酒かすを水で柔らかく戻す下準備
酒かすは商品によって堅さが異なるため、ちぎってボウルに入れ、水180mlを加えてしっかりと練り混ぜるのが重要な第一歩です。ラップをして冷蔵庫で一晩おくことで、酒かすが水分を吸って均一に柔らかく戻ります。
このひと手間によって、後から加えるパイナップルペーストや調味料と滑らかに混ざり合い、鶏肉全体へ均等に旨味と風味が浸透する理想的なかす床が完成します。
パイナップルとみそを合わせた特製ペースト
適当な大きさに切ったパイナップルをミキサーに入れ、みそ75g、しょうゆ大さじ1、少量の柔らかく戻した酒かすを加えてペースト状にかくはんします。パイナップルに含まれる分解酵素のパワーが、お肉の繊維を優しくほぐしてとろけるような柔らかさを引き出します。
さらに、みそとしょうゆのコクが加わることで、ただ甘酸っぱいだけでなく奥行きのある深い味わいのかす床に仕上がります。
弱火でのじっくり焼きと蒸し焼きによる仕上げ
表面加工のしてあるフライパンを弱火で温め、かす床をぬぐい取った鶏肉の皮を下にして約10分間じっくりと焼き上げます。香ばしい焼き色がついたら裏返し、水大さじ1をふってアルミ箔を落としぶたにして約5分間蒸し焼きにします。
落としぶたを取って中火にし、焼き汁を肉に回しかけながら汁けをとばしたら、最後は火から下ろして落としぶたをしたまま2から3分間おき、余熱でじっくりと火を通すことでジューシーでふっくらとした仕上がりになります。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
鶏もも肉のパインかす漬けには、フルーティーで爽やかな酸味を持つ白ワインや、すっきりとした辛口の日本酒が非常によく合います。
特に、パイナップルや酒かすが持つ芳醇な香りと、みそのコク深い味わいには、豊かな果実味を感じさせるシャルドネや、すっきりとしたキレのある辛口の日本酒を合わせることで、お肉の旨味がより一層引き立ちます。
また、シャキシャキとした食感のせりの苦みがワインや日本酒の味わいを引き締め、最後まで飽きることなく美味しく召し上がっていただけます。
保存テクニックと温め直し方
作った酒かすパインペーストは、密封容器に移して冷蔵庫で保存すれば約1週間保存可能です。また、鶏肉を【酒かすパインペースト】に漬け込んだ状態であれば、ポリ袋に入れたまま冷蔵庫で約3日間保存することができます。
調理後にお肉が余った場合も、清潔な保存容器に入れて冷蔵庫で数日保存可能ですが、風味が損なわれないうちにお早めにお召し上がりください。
このレシピのまとめと栄養のポイント
田村隆さんのレシピによる「鶏もも肉のパインかす漬け」は、伝統的な酒かすにパイナップルの分解酵素の力を組み合わせた、極上の旨味と柔らかさを堪能できる和風メインディッシュです。
一晩かけて柔らかく戻した酒かすに、パイナップルやみそ、しょうゆを合わせた特製ペーストを作り、フォークで穴を開けた鶏もも肉にしっかりともみ込んで一晩以上漬け込みます。
焼く際には、かす床をしっかりとぬぐい取ってから、弱火で皮目からじっくりと焼き、水少量をふってアルミ箔の落としぶたで蒸し焼きにすることで、ふっくらジューシーな食感に仕上げます。
フライパンに残った肉のうまみやぬぐい取ったかす床は、別メニューである「せりの根っこのパインかす汁」にも活用できるため、食材を無駄なく美味しく使い切ることができます。香ばしく焼き上げた鶏肉に、強火でサッと炒めたせりの葉を添えていただくことで、彩りと豊かな風味がプラスされ、食卓が贅沢な空間に変わります。
手間をかけた分だけ感動的な美味しさに出会える、料理の楽しさが詰まった素晴らしいレシピです。
