料理研究家である藤井恵さんのレシピ「さばみそ缶のかす汁」をご紹介します。寒い季節や少し体が疲れているときにじんわりと染み渡る、栄養満点で心温まる一品です。このレシピの最大の魅力は、旨味がたっぷりと詰まった「さばのみそ煮缶」を汁ごと余すことなく活用することにあります。
さば缶を使うことで、魚の下処理や長時間の煮込みといった面倒な手間をすべて省きながら、まるで何時間も煮込んだかのような深いコクと味わいを引き出すことができます。さらに、ごぼうやにんじんといった根菜類を加えることで、シャキシャキとした食感と大地の甘みがプラスされ、満足感のある仕上がりになります。
酒かすは栄養価が高く、さばの味噌味と合わさることで、まろやかで香り高い極上のスープが完成します。忙しい日の夕食の汁物としても、お酒の後の締めとしてもぴったりな、藤井恵さんならではのアイデアが光る本格的なかす汁をご家庭でぜひお楽しみください。
【藤井恵さんのレシピ】さばみそ缶のかす汁の作り方
Course: 汁物Cuisine: 和食2
servings5
minutes17
minutes295
kcal22
minutes料理研究家である藤井恵さんのレシピ「さばみそ缶のかす汁」をご紹介します。寒い季節や少し体が疲れているときにじんわりと染み渡る、栄養満点で心温まる一品です。このレシピの最大の魅力は、旨味がたっぷりと詰まった「さばのみそ煮缶」を汁ごと余すことなく活用することにあります。
材料
しょうが(大/皮付き) 1かけ(15g)
さばのみそ煮(缶詰) 1缶(190g)
ごぼう 1/5本(30g)
にんじん 1/5本(30g)
酒かす(練りタイプ) 大さじ2
七味とうがらし 適量
【A】
水 カップ2
酒 大さじ2
作り方
- しょうがはスライサーなどで繊維を断って薄切りにする。ごぼうはよく洗い、斜め薄切りにする。にんじんは薄い半月形に切る。
- 鍋に 1 、【A】、さばのみそ煮を缶汁ごと入れ、強火にかける。煮立ったらふたをし、弱めの中火で10~15分間煮る。
- ポイント
- 缶汁まですべて使い、さばのみそ煮の味を生かす。
- 野菜が柔らかくなったら酒かすを煮汁で溶かして加え、1~2分間煮る。器に盛って七味とうがらしをふる。
- ポイント
- 缶詰によって塩けが違うので、好みで塩適宜を足す。
メモ
- 藤井恵さんのレシピ (さばみそ缶のかす汁)
さばみそ缶のかす汁を美味しく作る3つの極意
さばのみそ煮缶は汁ごとすべて使い切る
このレシピにおける最大のポイントは、さばのみそ煮缶の「缶汁」を最後の一滴まで捨てずに活用することです。さばの缶汁には、さば自身から溶け出した豊かな魚の旨味や脂の甘み、そしてあらかじめ調味された味噌の深いコクが凝縮されています。
これをベースの出汁として使うことで、別途かつお節や昆布で出汁をとる手間が省けるだけでなく、汁全体に濃厚な味わいを行き渡らせることができます。水と酒を加えるだけで味がピタリと決まるのも、この缶汁の力があってこそです。
根菜類としょうがの切り方で食感と香りを引き出す
ごぼうとにんじんは薄切りにすることで、10〜15分という短い煮込み時間でもしっかりと火が通り、柔らかく味が染み込みやすくなります。ごぼうの斜め薄切りは表面積を増やし、土の香りを汁に広げる効果があります。また、皮付きのままスライサーで繊維を断ち切るように薄切りにしたしょうがを加えることが重要です。
繊維を断ち切ることで口当たりがよくなり、皮の近くに多く含まれる爽やかな香りの成分が汁全体に行き渡り、青魚特有の臭みをマスキングしてくれます。
酒かすは野菜が柔らかくなってから溶かし入れる
酒かす(練りタイプ)を加えるタイミングは、必ずごぼうやにんじんなどの野菜がしっかりと柔らかくなった後に行います。酒かすを早い段階から入れて長く煮込んでしまうと、酒かす特有の芳醇な香りや風味が飛んでしまい、せっかくの風味が損なわれてしまいます。
野菜が煮えたタイミングで、鍋の煮汁を少し取って酒かすを滑らかに溶かしてから加えることで、ダマにならずに汁全体に均一に混ざります。その後は1〜2分間だけサッと煮ることで、香りを最大限に活かした仕上がりになります。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
藤井恵さんの「さばみそ缶のかす汁」は、さばの濃厚な味噌の風味と酒かすの芳醇な香りが特徴の和のスープです。この深い味わいに合わせる飲み物としては、やはり日本酒が最適ですが、ワインを合わせる場合も工夫次第で素晴らしいマリアージュが楽しめます。
ワインを選ぶ際は、酒かすの風味に寄り添うような、ふくよかで旨味のあるタイプがおすすめです。例えば、フランスのアルザス地方で作られる「ピノ・グリ」や「ゲヴュルツトラミネール」は、ややスパイシーで果実味のボリュームがあり、かす汁の複雑な香りと見事に調和します。
また、オレンジワインの持つ独特の渋みとコクも、味噌や酒かすといった発酵食品の風味と相性が抜群です。お酒を飲まない場合は、香ばしく焙煎された「ほうじ茶」や「玄米茶」を合わせると、根菜の土の香りとマッチし、食卓全体に温かみをもたらしてくれます。
保存テクニックと温め直し方
かす汁は保存することで味がさらに馴染み、美味しくなる料理の一つです。粗熱をしっかりと取った後、清潔な密閉容器に入れて冷蔵庫で保存してください。冷蔵保存の目安は2〜3日程度です。
温め直す際は、電子レンジを使うか鍋に移して弱火でゆっくりと加熱し、沸騰させすぎないように注意してください(沸騰させると酒かすの香りが飛んでしまいます)。なお、豆腐やこんにゃくが入っていないため冷凍保存も可能で、その場合は約2週間ほど日持ちします。解凍時は冷蔵庫で自然解凍してから温めてください。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回ご紹介した藤井恵さんの「さばみそ缶のかす汁」は、手軽に手に入る身近な食材を使いながら、本格的で心温まる和食の味を再現できる素晴らしいレシピです。さばのみそ煮缶の旨味が詰まった汁をそのまま出汁として活用することで、味付けの失敗がなく、誰でも簡単に味が決まるのが嬉しいポイントです。
皮付きのしょうがと根菜が魚の臭みを消し、食感のアクセントを加えるとともに、栄養価も大きく引き上げてくれます。最後に加える酒かすが、料理全体をまろやかにまとめ上げ、一口飲むごとに体の芯から温まるような至福のひとときを提供してくれます。
忙しい平日の夜にも、休日のほっと一息つきたい時にも、食卓を豊かに彩る一品として大活躍間違いなしのレシピです。ぜひ、お好みの七味とうがらしを効かせて、その味わいを堪能してください。
