料理研究家である有元葉子さんの「きゅうりサンド」のレシピをご紹介します。きゅうりと食パン、そしてバターと塩という、ごくわずかな材料だけで作られるこのサンドイッチは、素材への細やかなアプローチが光る珠玉の一品です。
一般的なきゅうりサンドとは一線を画し、きゅうりの種を丁寧に取り除き、極限まで薄切りにしてから塩もみを行い、さらしを使って徹底的に水分を絞り出すのが最大の特徴です。このひと手間によってきゅうりの青臭さや余分な水分が抜け、シャキシャキとした心地よい歯ごたえと、凝縮された旨味が引き出されます。
耳を落とした柔らかなサンドイッチ用食パンの隅々まで室温に戻したバターを塗り広げることで、パンが水分を吸ってしまうのを防ぎつつ、バターの芳醇なコクがきゅうりの爽やかさを優しく包み込みます。
休日のブランチや午後のティータイム、あるいはちょっとしたおもてなしの席にもぴったりな、シンプルでありながら極上の味わいをお楽しみいただけるレシピです。
【有元葉子さんのレシピ】きゅうりサンドの作り方
Course: 軽食Cuisine: 洋食2
servings20
minutes20
minutes200
kcal40
minutes料理研究家である有元葉子さんの「きゅうりサンド」のレシピをご紹介します。きゅうりと食パン、そしてバターと塩という、ごくわずかな材料だけで作られるこのサンドイッチは、素材への細やかなアプローチが光る珠玉の一品です。
材料
食パン(サンドイッチ用/みみなし) 4枚
きゅうり 3~4本
バター(室温に戻す) 適量(塩けがあまり強くないものがおすすめ。なければ食塩不使用のバターを使うとよい。)
塩 適量
作り方
- きゅうりは縦半分に切る。種の部分をスプーンで取って長めの斜め薄切りにする。ごく薄く切るとよい。
- 1 をボウルに入れ、塩適量をふる。汁けが出てしんなりとするまでもむ。
- 2 をしっかり絞ってからさらしに包み、さらに絞る。味をみて、塩けが強いときはサッと洗って絞る。パンにはさむ前に再度さらしに包んで絞る。
- パン4枚を縦横2枚ずつ透き間なく並べ、全面にバターを塗り広げる。
- 奥の2枚のパンに 3 のきゅうりをたっぷりとのせて全体に広げる。手前の2枚のパンをきゅうりにかぶせる。
- 2組のパンの間にナイフを入れ、具材のつながっている部分を切り離す。ラップで包んで室温か冷蔵庫に15~20分間おいてなじませる。ラップをはずし、食べやすく切る。
メモ
- 有元葉子さんのレシピ (きゅうりサンド)
きゅうりサンドを美味しく作る3つの極意
きゅうりの種取りと極薄切り
このレシピの最初のポイントは、きゅうりの種をスプーンで丁寧に取り除き、斜めに極薄切りにすることです。きゅうりの種周辺は水分が非常に多く、そのままサンドイッチに挟むとパンがベチャッとしてしまう原因になります。種を取り除くことで余分な水気を防ぐだけでなく、食感のばらつきをなくすことができます。
さらに、長めの斜め薄切り、しかもごく薄く切ることで、塩が均一に早く回りやすくなり、しんなりとしたしなやかな状態に仕上がります。この薄さが、パンに挟んだ際の一体感と、噛んだときの繊細で心地よい歯ごたえを生み出す重要な鍵となります。
徹底した水分絞り
2つ目のポイントは、きゅうりの水分を徹底的に絞り切ることです。塩を振ってしんなりさせた後、手で絞るだけでなく「さらし」に包んでさらに絞り、パンに挟む直前にもう一度さらしで絞るという念入りな工程を踏みます。ここまで徹底して水分を抜くことで、時間が経ってもパンが湿らず、美しい状態を保つことができます。
また、水分が抜けたきゅうりは細胞がギュッと凝縮されるため、パリパリ、シャキシャキとした力強い食感が生まれ、同時にきゅうり本来の青々とした風味と塩気が際立ち、シンプルなサンドイッチの味の輪郭を決定づけます。
パン全面へのバターの塗布
3つ目のポイントは、食パン4枚の全面に隙間なくバターを塗り広げることです。ここでのバターは、きゅうりの水分からパンを守る「防水コーティング」の役割を果たすため、端までしっかりと塗ることが不可欠です。
また、塩気を強く絞ったきゅうりに対して、食塩不使用または塩気の弱いバターをたっぷりと合わせることで、塩味のバランスが完璧に調和します。
室温に戻した柔らかいバターを使うことでパンを潰さずに均一に塗ることができ、バターのミルキーな脂質がきゅうりのさっぱりとした味わいにリッチなコクと奥行きを与えてくれます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
この繊細で洗練されたきゅうりサンドには、きリッと冷えた辛口の白ワインが素晴らしい相性を見せます。特におすすめなのは、ニュージーランド産やフランスのロワール地方で作られる「ソーヴィニヨン・ブラン」です。
このワインが持つハーブや青草、柑橘系の爽やかなアロマは、きゅうりのフレッシュな青々しい香りと美しく同調します。また、ワインの生き生きとした酸味がバターの豊かなコクをすっきりと洗い流してくれるため、一口ごとに新鮮な味わいを楽しめます。
お祝い事や華やかな場であれば、「シャンパーニュ」や「プロセッコ」などのスパークリングワインもぴったりです。きめ細やかな泡がサンドイッチのシャキシャキとした食感をさらに引き立ててくれます。
ノンアルコールであれば、水出しの「ダージリン」や「アールグレイ」を合わせると、紅茶の華やかな香りと程よい渋みが全体の味を引き締めてくれます。
保存テクニックと温め直し方
新鮮なきゅうりとバターを使用したサンドイッチですので、最も美味しく味わうためには、作ってからなじませるための15〜20分が経過した直後、その日のうちにお召し上がりいただくことを強くおすすめします。どうしても保存が必要な場合は、パンが乾燥しないようにラップでぴったりと密閉し、冷蔵庫で保管してください。
ただし、冷蔵庫に入れると時間の経過とともにパンが硬くなり、きゅうりからわずかに水分が滲み出て食感が損なわれる可能性があるため、長時間の保存は避け、できるだけ早めに食べ切るようにしてください。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回は、有元葉子さんのレシピによる「きゅうりサンド」の作り方をご紹介しました。限られたシンプルな材料だからこそ、一つ一つの工程に込められた工夫がそのまま仕上がりの美しさと美味しさに直結する、まさにプロの技が光る逸品です。
きゅうりの種を取り除いて極限まで薄切りにし、さらしを使って徹底的に水分を絞り上げることで、驚くほどシャキシャキとした凝縮された食感が生まれます。そして、室温に戻したバターをパンの隅々まで隙間なく塗ることで、パンを水分から守りながら豊かなコクをプラスし、絶妙な塩気のバランスを作り出しています。
最後にラップで包んで15〜20分ほどなじませることで、パン、バター、きゅうりが一体となり、最高の一口が完成します。お弁当やパーティー、優雅な朝食など、様々なシーンで活躍する究極のきゅうりサンドを、ぜひご自宅でお試しください。
