和食の巨匠、村田吉弘さん直伝のレシピ「里芋とこんにゃくの土佐煮」をご紹介します。ほっとする和のお惣菜の代表格である土佐煮ですが、家庭で作ろうとすると里芋の皮むきが手間で敬遠してしまいがちという方も多いのではないでしょうか。
今回の村田吉弘さんのレシピでは、その面倒な里芋の皮むきを劇的に楽にする画期的な下処理方法が取り入れられています。里芋を皮ごと丸ゆですることで、包丁を使わずに手でツルッとむけるようになり、手のかゆみやぬめりも防ぐことができるという、まさに目から鱗のアイデアです。
さらに、こんにゃくを手綱こんにゃくにすることで見た目の美しさと味の染み込みやすさを両立し、仕上げに手でもみ込んだ削り節を加えることで、だしと醤油の風味豊かな煮汁が食材にしっかりと絡みつきます。
日本の伝統的な味付けでありながら、家庭での作りやすさを追求した村田吉弘さんの素晴らしいレシピを、ぜひご自宅の食卓で再現してみてください。毎日の副菜としてはもちろん、冷めても味がなじんで美味しいので、お弁当のおかずや常備菜としても大活躍間違いなしの一品です。
【村田吉弘さんのレシピ】里芋とこんにゃくの土佐煮の作り方
Course: 副菜Cuisine: 和食4
servings15
minutes30
minutes95
kcal45
minutes和食の巨匠、村田吉弘さん直伝のレシピ「里芋とこんにゃくの土佐煮」をご紹介します。ほっとする和のお惣菜の代表格である土佐煮ですが、家庭で作ろうとすると里芋の皮むきが手間で敬遠してしまいがちという方も多いのではないでしょうか。
材料
里芋(小) 16コ
こんにゃく 1枚
削り節 一つかみ(約5g)
【煮汁】
だし カップ1+3/4
しょうゆ 大さじ2
みりん 大さじ2
作り方
- 里芋はたわしでこすって洗う。こんにゃくは横長に置いて、横半分に切り、端から8~10mm幅の薄切りにする。1切れずつ平らに置いて、中央に縦に1本切り目を入れ、一方の端を切り目にくぐらせてねじる(手綱こんにゃく)。
- 鍋に 1 のこんにゃくを入れて、たっぷりかぶるぐらいの水を加え、中火にかける。沸騰したら、こんにゃくを網じゃくしなどですくい、取り出す。
- 鍋に残った湯に 1 の里芋を入れ、弱めの中火で10分間ほどゆでて、皮をむく。
- ポイント
- 里芋は丸ごと下ゆでしてから皮をむけば、包丁いらず。ぬめりやかゆみも気にならない
- 鍋をきれいにしてこんにゃくと里芋を入れ、【煮汁】の材料を加え、中火にかける。煮立ったら落としぶたをして火を弱め、時々上下を返しながら、煮汁がなくなるまで煮る。火を止めて、削り節を手でもんで加え、ざっと混ぜて器に盛る。
- ポイント
- 仕上げに加える削り節は、全体にからみやすいように、手でもんで細かくしてからふりかける。
メモ
- 村田吉弘さんのレシピ (里芋とこんにゃくの土佐煮)
里芋とこんにゃくの土佐煮を美味しく作る3つの極意
里芋は丸ごと下ゆでして皮をむく
このレシピの最大のポイントは、里芋の皮をむく前に、皮つきのまま丸ごと下ゆでする点にあります。泥をたわしで落とした里芋を弱めの中火で10分間ほどゆでることで、皮と実の間に隙間ができ、ゆであがった後は包丁を使わずにツルリと簡単に皮をむくことができます。
また、生の里芋を触ったときに起きやすい手のかゆみを防ぐことができるのも大きなメリットです。ぬめりも適度に抑えられるため、その後の煮込み工程でも味がすっきりと染み込みやすくなり、煮汁がドロドロになりすぎるのを防ぐ効果もあります。
手綱こんにゃくにしてアクを抜く
こんにゃくは薄切りにして中央に切れ目を入れ、一方をくぐらせる「手綱こんにゃく」にします。ひと手間かけることで見た目が美しく仕上がるだけでなく、表面積が大きくなるため煮汁が絡みやすくなり、短い煮込み時間でも中までしっかりと味が染み込むようになります。
また、こんにゃくをたっぷりの水から中火で沸騰させて下ゆですることで、特有の臭みやアクが抜け、食感もプリッと美味しくなります。里芋をゆでる前のお湯を無駄なく使ってこんにゃくを下ゆでする手順も、家庭での調理をスムーズにする合理的なポイントです。
仕上げの削り節は手でもんで細かくする
煮汁がなくなるまで煮詰めた後、火を止めてから加える削り節(ひとつかみ・約5g)の扱い方が味の決め手になります。削り節をそのままバサッと入れるのではなく、手のひらで揉みほぐして細かく粉砕してから加えるのがこのレシピの極意です。
細かくすることで削り節が粉状になり、里芋やこんにゃくの表面に隙間なく均一に絡みつきやすくなります。これにより、一口食べるごとに鰹節の濃厚な旨味と香りが口いっぱいに広がり、醤油とみりんのシンプルな煮汁に深いコクと奥行きを与えてくれます。
ざっと混ぜ合わせたら、風味を損なわないうちにすぐに器に盛り付けましょう。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
和の旨味がたっぷりと詰まった「里芋とこんにゃくの土佐煮」には、優しい味わいの日本酒や、ミネラル感のある白ワインが非常によく合います。ワインを合わせるなら、和食のだしと相性の良い甲州ブドウを使った日本の白ワインや、フランス産のシャブリなどのスッキリとした辛口白ワインがおすすめです。
削り節の豊かな香りと醤油の香ばしさが、ワインの持つ柑橘系の香りや酸味と見事に調和し、里芋のねっとりとした甘みを引き立ててくれます。また、日常の食卓であれば、香ばしいほうじ茶や玄米茶といった温かいお茶とも最高の組み合わせになります。
土佐煮のしっかりとした出汁の風味を、お茶の香ばしさが優しく包み込み、ほっとする和の定食のような落ち着いたひとときを楽しむことができるでしょう。
保存テクニックと温め直し方
出来立ての温かい状態でも美味しいですが、粗熱が取れる過程で食材に味がギュッと染み込むため、作り置きにも最適なお惣菜です。保存する場合は、清潔な保存容器に入れて冷蔵庫で保管してください。冷蔵で約3〜4日ほど日持ちします。
食べる際は、電子レンジで軽く温め直すか、お鍋で少量の水を足して温めると、削り節の風味が再び立ち上り美味しくいただけます。なお、こんにゃくは冷凍すると水分が抜けてゴムのような食感に変わってしまうため、この料理の冷凍保存はおすすめしません。冷蔵保存の期間内に食べ切るようにしてください。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回は、日本料理界の重鎮である村田吉弘さん直伝の「里芋とこんにゃくの土佐煮」の作り方をご紹介しました。家庭料理で敬遠されがちな里芋の皮むきを「丸ごと下ゆでする」という裏技で克服し、手綱こんにゃくで見た目と味の染み込みを良くする、プロならではの工夫が詰まった素晴らしいレシピです。
仕上げに加える細かく揉みほぐした削り節が、食材ひとつひとつにしっかりと旨味を纏わせ、一口ごとにだしの深い香りを楽しむことができます。ご飯のおかずとしてはもちろん、お弁当の隙間埋めや、晩酌のお供にもぴったりな万能の和食副菜です。
少ない調味料と身近な食材だけで作れる手軽さも魅力ですので、ぜひ本記事の手順を参考に、ご家庭の定番メニューとして取り入れてみてはいかがでしょうか。
