笠原将弘さんのレシピ「笠原流七草がゆ」をご紹介します。お正月のおせち料理やごちそうで疲れた胃腸を休めるために、1月7日の「人日の節句」に食べる伝統的な行事食である七草がゆ。今回は、人気和食料理人である笠原将弘さんならではの工夫が詰まった、本格的で味わい深い七草がゆの作り方をお届けします。
一般的な七草がゆは塩味であっさりと仕上げることが多いですが、このレシピでは、だしの効いた特製の「べっこうあん」をたっぷりとかけ、さらに練りわさびを添えるのが最大の特徴です。かぶや大根といった根菜の優しい甘みと、みつばやせりの爽やかな香りが、とろりとしたあんの旨味と見事に調和します。
また、お米からじっくりと40分間煮込んで作るおかゆは、ふっくらとしていてお米本来の甘みが最大限に引き出されています。七草が全て揃わなくても、かぶ、大根、ねぎ、みつば、せり(または水菜)といった手に入りやすい身近な食材で作れるのも魅力の一つです。
一年の無病息災を願いながら、心も体も温まる笠原将弘さんの特製七草がゆをぜひご家庭でお楽しみください。
【笠原将弘さんのレシピ】笠原流七草がゆの作り方
Course: 主食Cuisine: 和食2
servings35
minutes45
minutes200
kcal80
minutes笠原将弘さんのレシピ「笠原流七草がゆ」をご紹介します。お正月のおせち料理やごちそうで疲れた胃腸を休めるために、1月7日の「人日の節句」に食べる伝統的な行事食である七草がゆ。今回は、人気和食料理人である笠原将弘さんならではの工夫が詰まった、本格的で味わい深い七草がゆの作り方をお届けします。
材料
米 90ml(1/2合)
かぶ 1コ(100g)
大根 100g
かぶの葉 適量
大根の葉 適量(あれば。)
ねぎ 1/3本
みつば 5本
せり 3本(または水菜)
水溶き片栗粉 大さじ1(片栗粉大さじ2/3を水大さじ1で溶いたもの。)
練りわさび 少々
塩
【A】
だし カップ3/4
しょうゆ 大さじ1
みりん 大さじ1
作り方
- 米は洗って30分間浸水させ、ざるに上げて水けをきる。かぶは8等分のくし形に切る。大根は1cm角に切る。それぞれ葉は小口切りにし、塩適量をふってもみ、水けを絞る。ねぎは5mm幅の小口切りにする。みつばは1cm長さに切る。せりは根元を落として小口切りにする。
- 鍋に米、水カップ3+1/2、かぶ、大根、ねぎ、塩少々を入れ、中火にかける。沸騰したら弱火にしてふたをし、40分間ほど煮る。みつば、せりを加えてサッと煮て、好みで塩適量で味を調えて器に盛る。
- ポイント
- みつば、せりは仕上げに加え、風味を生かす。
- 別の鍋に【A】を入れて中火にかける。沸騰したら混ぜ合わせた水溶き片栗粉を加えて混ぜ、とろみをつける。 2 にかけ、わさび、かぶと大根の葉をのせる。
メモ
- 笠原将弘さんのレシピ (笠原流七草がゆ)
笠原流七草がゆを美味しく作る3つの極意
生米からじっくり煮込んでお米の甘みを引き出す
このレシピの最大のポイントは、炊いたご飯を使うのではなく、生米からじっくりとおかゆを炊き上げることです。まず、お米を洗って30分間しっかりと浸水させます。これによりお米の芯まで水分が行き渡り、ふっくらとした仕上がりになります。
その後、水カップ3と1/2と共に鍋に入れ、沸騰後は弱火にしてふたをし、40分間ほど煮込みます。時間をかけてゆっくりと加熱することで、お米のデンプンが十分に糊化し、お米本来の自然な甘みととろみが引き出されます。かぶや大根、ねぎも一緒に煮込むため、野菜の旨みもおかゆ全体に行き渡ります。
香り高い野菜は仕上げに加えて風味を生かす
みつばやせりといった、香りが特徴的な野菜を加えるタイミングも非常に重要です。これらを最初から煮込んでしまうと、せっかくの爽やかな香りや鮮やかな緑色が飛んでしまい、食感も失われてしまいます。
そのため、レシピの手順にある通り、お米と根菜を40分間煮込んでおかゆが炊き上がった最後の仕上げの段階で加えるのがコツです。みつばとせりを加えたら、サッと短時間だけ煮るようにします。余熱でも火が通るため、煮すぎないことが風味を生かす最大の秘訣です。
この一手間で、口に入れた瞬間に春の香りが広がる上品な一杯に仕上がります。
だし香る特製とろみあんとわさびのアクセント
一般的な塩味の七草がゆとは一線を画すのが、最後にトッピングする特製のとろみあんです。だし(カップ3/4)、しょうゆ(大さじ1)、みりん(大さじ1)を合わせたものを煮立て、水溶き片栗粉(片栗粉大さじ2/3、水大さじ1)でとろみをつけて作ります。
この旨味たっぷりの「べっこうあん」をおかゆにかけることで、満足感のあるしっかりとした味わいになります。さらに、塩揉みしたかぶと大根の葉、そして練りわさびを少し乗せることで、わさびのピリッとした辛味と爽快感が全体の味を引き締め、最後まで飽きることなく美味しく食べ進めることができます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
笠原将弘さんの笠原流七草がゆは、だしの旨味が効いたとろみあんと、練りわさびの爽やかな辛味がアクセントになっているため、合わせる飲み物も和の趣を感じさせるものがぴったりです。食事中のお茶としては、香ばしさが際立つほうじ茶や、玄米の甘みが感じられる玄米茶が非常によく合います。
これらの温かいお茶は、胃腸を休めるという七草がゆの本来の目的にも寄り添い、体を芯から温めてくれます。もしアルコールを合わせる場合は、お米から作られた繊細な味わいの日本酒、特にすっきりとした辛口の純米酒や吟醸酒をぬる燗でいただくのがおすすめです。
だしの旨味と日本酒の米の甘みが優しく調和し、至福のひとときを演出します。また、ワインであれば、甲州ぶどうを使用した日本の白ワインが、せりやみつばの青々しい和のハーブの香りと見事にマッチします。
保存テクニックと温め直し方
七草がゆは、できたてのアツアツをいただくのが最も美味しい食べ方ですが、どうしても余ってしまった場合は冷蔵庫で保存することが可能です。粗熱がしっかりと取れてから、清潔な密閉容器に移し替えて冷蔵庫に入れ、翌日中には食べ切るようにしてください。
時間が経つとお米が水分を吸ってしまい、食感がもったりと重くなるため、温め直す際は少し水やだし汁を足して小鍋で火にかけ、焦げないようにゆっくりとかき混ぜながら加熱してください。とろみあんは別容器で保存し、食べる直前に温めてかけると風味が損なわれません。
このレシピのまとめと栄養のポイント
笠原将弘さんの「笠原流七草がゆ」は、日本の伝統的な行事食に、和食ならではの繊細な技術と独自のアイデアを加えた絶品レシピです。
お正月明けの疲れた胃腸を労わるという本来の意味合いはそのままに、だしの旨味たっぷりのべっこうあんと練りわさびを合わせることで、単なる「健康食」にとどまらない、深い満足感を得られる一品に昇華されています。
七草がすべて手に入らなくても、かぶ、大根、ねぎ、みつば、せりといったスーパーで揃いやすい食材だけで作れる手軽さも魅力です。生米から40分間じっくりと煮込んで引き出したお米と根菜の甘み、仕上げに加える青菜の鮮烈な香り、そして旨味あふれるとろみあんの完璧なバランスをお楽しみいただけます。
一年の健康を願いながら、ぜひこの特別な七草がゆをご家庭で手作りしてみてはいかがでしょうか。
