笠原将弘さん直伝の「牛肉と根菜の煮物」のレシピをご紹介します。和食の基本を大切にしながら、素材の旨味を最大限に引き出す笠原将弘さんならではの丁寧な仕事が光る一品です。干ししいたけ、れんこん、里芋といった風味豊かな根菜類と、牛肉のコクが絶妙に絡み合う本格的な味わいを、ご家庭で再現できます。
このレシピの最大の特徴は、各食材に対する細やかな下ごしらえにあります。干ししいたけは二段階で戻すことで特有のひなたくささを取り除き、れんこんや里芋はそれぞれ適切なタイミングで下ゆでを行います。
さらに牛肉も熱湯にくぐらせてくさみを消すなど、一つ一つの工程を丁寧に行うことで、仕上がりの味が格段に美しくなります。煮汁には干ししいたけの戻し汁と昆布の旨味をたっぷりと効かせ、まずは砂糖と基本の出汁でじっくりと煮含めた後、時間差で醤油とみりんを加えることで、味がすっきりとまとまります。
日々の食卓を彩る主菜としてはもちろん、冷めても味が馴染んで美味しいのでお弁当のおかずにも最適です。プロの技が詰まった牛肉と根菜の煮物を、ぜひご自宅でお試しください。
【笠原将弘さんのレシピ】牛肉と根菜の煮物の作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食4
servings30
minutes35
minutes300
kcal65
minutes笠原将弘さん直伝の「牛肉と根菜の煮物」のレシピをご紹介します。和食の基本を大切にしながら、素材の旨味を最大限に引き出す笠原将弘さんならではの丁寧な仕事が光る一品です。干ししいたけ、れんこん、里芋といった風味豊かな根菜類と、牛肉のコクが絶妙に絡み合う本格的な味わいを、ご家庭で再現できます。
材料
牛切り落とし肉 300g
干ししいたけ 8~10枚
れんこん 150g
里芋 4コ(240g)
絹さや 8枚
塩
【A】
干ししいたけの戻し汁 カップ1
水 カップ1
昆布(5cm四方) 1枚(3g)
砂糖 大さじ2
【B】
しょうゆ 大さじ3
みりん 大さじ2
作り方
- 干ししいたけはサッと洗ってヒタヒタの水に約20分間つける。水けをきり、新たな水カップ5につけ、冷蔵庫に1日おいて戻す(戻し汁はとっておく)。軸を除き、半分に切る。
- ポイント
- 最初に短時間水につけてほこりやごみを除き、ひなたくささを取る。
- れんこんは皮をむいて水からゆでる。沸騰してから5分間ゆでたら、水を入れたボウルにとり、水けをきって一口大に切る。
- ポイント
- れんこんは先に塊のままゆでておくと、きれいに切ることができる。
- 里芋は皮をむいて一口大に切り、サッと洗って水からゆでる。沸騰してから1分間ほどゆで、水を入れたボウルにとって水けをきる。絹さやはサッとゆで、塩少々をふって冷ます。牛肉は熱湯にサッとくぐらせ、ざるに上げる。
- ポイント
- 牛肉は熱湯にくぐらせてくさみを除く。
- フライパンに【A】を合わせ、 1 、 2 、 3 の里芋と牛肉を加えて中火にかける。煮立ったらアクを取り、弱火にしてアルミ箔(はく)をかぶせ、15分間ほど煮る。【B】を加えてさらに10分間ほど煮て(途中で一度混ぜる)、火を止めて冷ます。器に盛り、絹さやを添える。
メモ
- 笠原将弘さんのレシピ (牛肉と根菜の煮物)
牛肉と根菜の煮物を美味しく作る3つの極意
干ししいたけは短時間水につけてひなたくささを取る
このレシピにおける干ししいたけの戻し方のポイントは、本格的に水につける前に、まずはサッと洗ってヒタヒタの水に約20分間つけることです。この最初の手間をかけることで、干ししいたけの表面についたほこりやごみを取り除くだけでなく、特有のひなたくささを効果的に抜くことができます。
その後一度水けをきり、新たにカップ5の水に浸して冷蔵庫で1日かけてじっくりと戻すことで、雑味のない澄んだ旨味を持った上質な戻し汁を得ることができます。この戻し汁が煮物のベースの味わいを決めるため、非常に重要な下ごしらえの工程となります。
れんこんは皮をむいて塊のまま水からゆでる
れんこんの下ごしらえでは、切ってからゆでるのではなく、皮をむいた後に塊のまま水からゆでるのがこのレシピの極意です。沸騰してから5分間ゆで、その後に水を入れたボウルにとって水けをきり、一口大に切ります。
あらかじめ塊の状態で火を通しておくことで、生の硬い状態よりも包丁が入りやすくなり、切り口が欠けたり崩れたりすることなく、きれいに切り分けることができます。見栄えが良くなるだけでなく、均一な大きさで切ることができるため、その後の煮込み工程でも火の通りや味の染み込みがムラなく仕上がります。
牛肉は熱湯にくぐらせてアクとくさみを除く
煮汁を濁らせず、すっきりとした上品な味に仕上げるための重要なポイントが、牛肉に対する下ごしらえです。牛肉をそのまま煮汁に投入するのではなく、あらかじめ熱湯にサッとくぐらせてからざるに上げるという工程を踏みます。
表面を短時間加熱することで、余分な脂や特有の獣臭さ、そしてアクの元となる成分を事前に落とすことができます。これにより、しいたけや昆布、根菜の繊細な旨味や香りが牛肉のくさみで打ち消されることなく、調味料の風味もストレートに際立つ、料亭のような澄んだ味わいの煮物になります。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
和食の定番である牛肉と根菜の煮物には、醤油やみりんの甘辛い味付けに寄り添う、果実味が豊かで渋みが穏やかな赤ワインがよく合います。例えば、日本のマスカット・ベーリーAや、フランスのピノ・ノワールなどがおすすめです。
マスカット・ベーリーAの持つ独特の甘い香りと醤油の風味は非常に相性が良く、煮物の旨味をより一層引き立ててくれます。
また、白ワインを合わせる場合は、昆布や干ししいたけの出汁の旨味と調和する、樽熟成させたふくよかなシャルドネを選ぶと、根菜のほっくりとした甘みや牛肉の脂の甘みと見事にマッチし、食卓をより華やかに演出してくれます。
日本酒であれば、お米のふくよかな旨味が感じられる純米酒をぬる燗にして合わせるのも、定番にして最高の組み合わせです。
保存テクニックと温め直し方
牛肉と根菜の煮物は、調理後しっかりと粗熱を取ってから、清潔な保存容器に入れて冷蔵庫で保存してください。保存期間の目安は約2〜3日です。煮物は一度冷める過程で具材に味がしっかりと染み込むため、翌日はより一層美味しくお召し上がりいただけます。
温め直す際は、電子レンジを使用するか、小鍋に移して弱火でゆっくりと加熱してください。里芋やれんこんは冷凍すると食感が変わってスカスカになりやすいため、冷凍保存は避け、冷蔵保存のうちに食べ切ることをおすすめします。
このレシピのまとめと栄養のポイント
笠原将弘さん直伝の「牛肉と根菜の煮物」は、丁寧な下ごしらえが料理の仕上がりをいかに変えるかを実感できる、珠玉の和食レシピです。干ししいたけの雑味を抜く戻し方、れんこんをきれいに切るための先ゆで、牛肉のくさみを取る湯通しなど、一つひとつの工程にプロならではの理にかなった技が隠されています。
昆布と干ししいたけの戻し汁をベースにした煮汁で、まずは砂糖と基本の出汁を具材に含ませ、後から醤油とみりんを加えて味をまとめるという二段階の調味も、奥深い味わいを生み出す秘訣です。
特別な調味料を使わずとも、素材の持ち味と基本の調味料だけで、ここまで風味豊かで上品な煮物が作れるということに驚かされるはずです。夕食のメインディッシュとしてはもちろん、おもてなしの席にもふさわしい一品です。
