和食の巨匠である村田吉弘さんのレシピ、「さわらの照り焼き」の作り方をご紹介します。さわら(鰆)は春を告げる魚として親しまれていますが、身が柔らかく淡白な反面、火を通しすぎるとパサパサと硬くなりやすい繊細な食材です。
本レシピでは、家庭にある身近な調味料とフッ素樹脂加工のフライパンを使いながらも、まるで料亭のようなふっくらとした食感と美しい照りを生み出すプロの技が詰まっています。特に重要なのは、火加減とタイミングです。
魚を焼くプロセスからタレを絡める工程まで、すべてに美味しさを引き出すための理にかなったポイントが隠されています。甘辛い醤油とみりんの香ばしい香りが食欲をそそり、ご飯のおかずとしてはもちろん、お酒の肴や冷めても美味しいのでお弁当のおかずにも最適です。
添えられたししとうがらしの彩りと、仕上げに振る粉ざんしょうの爽やかな香りが、料理全体の完成度をさらに一段階引き上げてくれます。本格的でありながらご家庭で手軽に実践できる村田吉弘さんの素晴らしいレシピを、ぜひ今夜の食卓でお試しください。
【村田吉弘さんのレシピ】さわらの照り焼きの作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食2
servings5
minutes10
minutes285
kcal15
minutes和食の巨匠である村田吉弘さんのレシピ、「さわらの照り焼き」の作り方をご紹介します。さわら(鰆)は春を告げる魚として親しまれていますが、身が柔らかく淡白な反面、火を通しすぎるとパサパサと硬くなりやすい繊細な食材です。
材料
さわら(切り身) 2切れ(1切れ80g)
ししとうがらし 4~6本
粉ざんしょう 適量
サラダ油 大さじ1
【合わせ地】
酒 大さじ4
しょうゆ 大さじ2
みりん 大さじ2
作り方
- フッ素樹脂加工のフライパンにサラダ油を中火で熱し、さわらを入れて両面を強火で焼く。
- ポイント
- さわらは一気に焼くと、身が堅くならず、しかもくせを抑えることができる。
- フライパンの余分な油を紙タオルでふき取り、いったん火から下ろして、【合わせ地】の調味料とししとうがらしを加える(【合わせ地】がはねないように注意)。
- 再び火にかけ、さわらに煮汁をかけながら、強火で煮詰めて照りを出す。
- ポイント
- 【合わせ地】を入れたあとも、再び強火にして煮汁をかけながら煮詰めていく。
- 器に盛り、好みで粉ざんしょうをふる。
メモ
- 村田吉弘さんのレシピ (さわらの照り焼き)
さわらの照り焼きを美味しく作る3つの極意
両面を強火で一気に焼き上げる
さわらは中火でじっくり火を通してしまうと、身の水分が抜けてパサパサと硬い食感になってしまいます。このレシピの最大のポイントは、中火で熱したフライパンにさわらを入れた後、両面を「強火」で一気に焼き上げることです。
短時間で表面を焼き固めることで、魚の旨味と水分を内部にしっかりと閉じ込め、ふっくらとした仕上がりになります。また、魚特有の生臭さが出るのを抑える効果もあります。表面に美味しそうな焼き色がつくまで、ためらわずに強火で手早く火を通すことが、美しい照り焼きに仕上げるための大切な第一歩となります。
フライパンの余分な油をふき取る
魚の両面が焼けたら、合わせ地(調味料)を入れる前に、フライパンに残った余分な油を紙タオルでしっかりとふき取ります。これは、魚から出た臭みを含んだ油を取り除き、仕上がりの風味をすっきりとさせるための重要な工程です。油が残っていると、タレが分離してしまって魚に上手く絡まず、美しい照りが出にくくなります。
また、ふき取る際はいったんフライパンを火から下ろすことで、後から加える酒、しょうゆ、みりんが激しくはねるのを防ぐ安全面での工夫でもあります。焦らず丁寧に油を処理することが美しく美味しい照り焼きの秘訣です。
合わせ地を入れた後も強火で煮詰める
調味料とししとうがらしを加えた後は、再び強火にかけて一気に煮詰めていきます。ここで弱火にしてしまうと、煮詰まるまでに時間がかかり、結果的にさわらに火が通りすぎて身が硬くなってしまいます。
強火のまま、スプーンなどで煮汁をすくってさわらの表面に何度もかけながら加熱することで、みりんの糖分としょうゆの風味が凝縮され、艶やかな極上の「照り」が生まれます。
短時間でタレの水分とアルコール分を飛ばし、とろみがつくまで一気に仕上げることで、魚の柔らかな食感を保ったまま、しっかりとした味付けの照り焼きが完成します。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
甘辛く濃厚な味わいのさわらの照り焼きには、ふっくらと炊き上げた白いご飯が一番の相棒ですが、お酒と合わせるなら日本酒やワインがおすすめです。日本酒であれば、タレの甘さに負けないコクのある純米酒や、魚の脂をすっきりと洗い流してくれる辛口の吟醸酒がよく合います。
ワインを合わせる場合は、柑橘系の香りが爽やかなソーヴィニヨン・ブランや、樽香の少ないすっきりとしたシャルドネなどの白ワインがぴったりです。仕上げに振った粉ざんしょうのピリッとしたスパイシーな香りが、白ワインの果実味を引き立ててくれます。
また、副菜にはほうれん草のお浸しや、大根おろしを添えた冷奴など、さっぱりとした小鉢を用意すると、献立全体の味のバランスが非常に良くなります。
保存テクニックと温め直し方
余ったさわらの照り焼きは、完全に粗熱を取ってから清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫で保存してください。冷蔵保存の目安は2〜3日程度です。温め直す際は、電子レンジで軽く加熱するか、フライパンに少量の水を入れて弱火で蒸し焼きにすると、身が硬くならずに美味しくいただけます。
また、お弁当のおかずとして使用する場合は、タレの水分をしっかりと飛ばすように再加熱してから冷まして詰めてください。冷凍保存する場合は、一切れずつ空気に触れないようにラップで包み、保存袋に入れて約2週間保存可能です。
このレシピのまとめと栄養のポイント
和食のプロフェッショナルである村田吉弘さんのレシピ「さわらの照り焼き」をご紹介しました。スーパーで手に入る手軽な切り身魚と基本的な調味料を使用しながらも、火加減のコントロールや余分な油を拭き取るという細やかな手順を守るだけで、驚くほど本格的な仕上がりになります。
「強火で一気に焼く」「油を拭き取る」「強火で煮詰める」という3つのポイントは、他の魚の照り焼きにも応用できる素晴らしい技術です。一緒に煮詰めるししとうがらしの風味と、最後にパラリと振る粉ざんしょうの香りが、上品で洗練された和の食卓を演出してくれます。
毎日の夕食作りに役立つこと間違いなしのこのレシピを、ぜひあなたの定番メニューに加えてみてください。
