今回は、日本料理界の第一線で活躍される笠原将弘さんの大人気レシピ「冷やし豚汁」をご紹介します。豚汁といえば寒い冬に体を温めてくれる定番の汁物ですが、このレシピは暑い季節にぴったりの冷たいアレンジが施された一杯です。
笠原将弘さん直伝のこの冷やし豚汁は、ただ冷たくするだけでなく、食材ごとの下ごしらえを丁寧に行うことで、驚くほどさっぱりと、そして奥深い味わいに仕上がっています。
濃いめに引いた出汁の旨味と、みょうがやきゅうりといった夏野菜の爽やかな香りが絶妙に絡み合い、食欲が落ちがちな時期でもするすると喉を通る美味しさです。
豚肉を茹でる際の火加減のコツや、野菜の塩もみといった基本的な工程をしっかり守ることで、お肉はしっとり柔らかく、野菜はシャキッとした食感を保つことができます。絹ごし豆腐を手でちぎって加えることで、味がよく絡むといった細かな工夫も光ります。
ぜひこの笠原将弘さんのレシピを毎日の食卓に取り入れて、涼やかで栄養満点の一品をご堪能ください。
【笠原将弘さんのレシピ】冷やし豚汁の作り方
Course: 汁物Cuisine: 和食2
servings15
minutes5
minutes290
kcal20
minutes今回は、日本料理界の第一線で活躍される笠原将弘さんの大人気レシピ「冷やし豚汁」をご紹介します。豚汁といえば寒い冬に体を温めてくれる定番の汁物ですが、このレシピは暑い季節にぴったりの冷たいアレンジが施された一杯です。
材料
豚もも肉(薄切り) 150g
きゅうり 1本
にんじん 50g
大根 50g
みょうが 1コ
絹ごし豆腐 1/2丁(150g)
塩 小さじ1/2
すりごま(白) 大さじ1
【みそ汁】
だし カップ3(濃いめにとったもの。)
みそ 大さじ3
みりん 大さじ1
作り方
- 【みそ汁】の材料のみそ、みりんをボウルに入れ、だしを注ぎながら泡立て器などで溶き混ぜる。冷蔵庫で冷やす。
- 豆腐は厚手のペーパータオルで包み、盛りつけるまでおく。
- きゅうりは薄い輪切り、にんじん、大根はせん切りにして塩小さじ1/2をふってもみ、水けをよく絞る。みょうがは薄い輪切りにする。
- 鍋にたっぷりの湯を沸かし、火を止める(煮立たせると肉が堅くなるため)。豚肉を2〜3枚ずつ、菜箸でゆっくり泳がせる。
- 火が通って色が変わったら取り出し、ざるに上げて冷ます。大きいものは長さを半分に切る。
- 2 の豆腐を一口大にちぎって器に入れ、 3 の野菜、 5 の豚肉も入れ、 1 の【みそ汁】を注いでごまをふる。
メモ
- 笠原将弘さんのレシピ (冷やし豚汁)
冷やし豚汁を美味しく作る3つの極意
豚もも肉は火を止めた湯で泳がせる
このレシピの最大のポイントの一つは、豚肉の加熱方法にあります。鍋にたっぷりのお湯を沸かした後、煮立たせたままにするのではなく、必ず火を止めてから豚もも肉を入れます。沸騰した高温のお湯でお肉を茹でてしまうと、急激な熱によって肉のタンパク質が固まり、パサパサとした硬い食感になってしまいます。
火を止めた状態の適温のお湯の中で、菜箸を使って2〜3枚ずつゆっくりと泳がせるように火を通すことで、豚肉が驚くほどしっとりと柔らかく仕上がります。このひと手間を惜しまないことで、冷やして食べても硬くならず、滑らかな舌触りを楽しむことができます。
野菜は塩もみをして余分な水分を抜く
きゅうり、にんじん、大根といった野菜は、細かく切ってから塩小さじ1/2をふってもみ、しっかりと水気を絞ることが重要です。これには二つの大きな理由があります。一つ目は、野菜の余分な水分をあらかじめ抜いておくことで、後から注ぐ冷やした味噌汁の味が薄まるのを防ぐためです。
二つ目は、塩もみによって野菜のかさが減り、シャキシャキとした心地よい歯ごたえが生まれるとともに、下味がついて全体の味の輪郭がくっきりと際立つためです。みょうがの爽やかな香りと相まって、冷たい汁物の中で野菜の存在感がしっかりと活きる、丁寧な下ごしらえの極意です。
絹ごし豆腐は水切りをしてから手でちぎる
絹ごし豆腐はそのまま使うのではなく、厚手のペーパータオルで包んで盛り付けるまで置き、適度に水切りをしておくことが大切です。これにより、豆腐の水分が汁に溶け出して味がぼやけるのを防ぐことができます。また、包丁で綺麗に四角く切るのではなく、器に入れる際に手で一口大にちぎるのも大切なポイントです。
手でちぎることによって豆腐の断面が不規則になり、表面積が大きくなります。その結果、冷やした濃いめの出汁と味噌のスープが豆腐の断面にしっかりと絡みつきやすくなり、口に入れた時の一体感が格段に向上します。細部に気を配ることで完成度が高まります。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
笠原将弘さんの「冷やし豚汁」は、濃いめに引いただしの旨味と味噌のコク、そして夏野菜の爽やかさが際立つ一品です。このお料理には、スッキリとした酸味と果実味を持つ辛口の白ワインが非常に美しく調和します。例えば、フランス産のシャブリや、ニュージーランド産のソーヴィニヨン・ブランなどがおすすめです。
シャブリの持つミネラル感は、冷たいだしの旨味や根菜の土のニュアンスに寄り添い、ソーヴィニヨン・ブランのハーブや柑橘系の爽やかな香りは、みょうがやきゅうりといった清涼感のある食材と見事に共鳴します。また、日本酒を合わせる場合は、キリッと冷やした純米吟醸酒が最適です。
お米本来のふくよかな甘みが豚肉の旨味を包み込みます。
保存テクニックと温め直し方
冷やし豚汁を美味しく保存するためには、具材と汁を分けて冷蔵庫に入れるのが理想的です。作ってすぐに食べきれない場合は、溶き混ぜた【みそ汁】のベースは清潔な密閉容器に入れて保存します。茹でた豚肉や塩もみをした野菜、豆腐も別の容器に入れて冷蔵保存してください。
汁に長時間漬け込んだまま放置すると、野菜から水分が出て味が薄まったり、食感が変わってしまったりする原因になります。食べる直前に器に具材を盛り付けて汁を注ぐことで、最高の状態で味わえます。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回は笠原将弘さんのレシピである「冷やし豚汁」の作り方をご紹介しました。いつもの温かい豚汁とは全く異なるアプローチで作られるこの冷やし豚汁は、だしを濃いめに引いてみそとみりんで割り、しっかりと冷やしておくことがベースとなります。
豚もも肉は沸騰したお湯ではなく、火を止めたお湯で優しく泳がせるように火を通すことで、冷やしても驚くほど柔らかく、しっとりとした食感をキープできます。きゅうりやにんじん、大根は丁寧に塩もみして水分を絞ることで、汁を薄めずにシャキシャキとした食感をプラスします。
さらに、手でちぎった水切り済みの絹ごし豆腐が風味豊かな冷たい汁をたっぷりと吸い込み、一口食べるごとに口いっぱいに旨味が広がります。プロの技が詰まった極上の一杯をご家庭でぜひ味わってみてください。
