今回は、素材の持ち味を最大限に引き出す料理で人気を集める、飛田和緒さんの「塩きのこ汁」のレシピをご紹介します。このお汁の魅力は、何といってもそのシンプルさにあります。使う材料は、作り置きの塩きのこ、お豆腐、そして昆布からじっくりと引き出したおだしの三つだけ。
余計なものを一切加えないからこそ、きのこから出る力強い旨味と、昆布の優しく奥深い香りがストレートに味わえます。飛田和緒さんのレシピは、毎日の生活にそっと寄り添ってくれるような、心がほっとする家庭料理の真髄が詰まっています。
冷奴やお味噌汁の具としてお馴染みの豆腐も、この塩きのこ汁に加えることで、風味豊かなおだしをたっぷりと吸い込み、驚くほどのご馳走へと変身します。さらに、味の決め手となるのは「塩きのこの汁」を調味料として使うこと。
きのこのエキスが溶け込んだ汁を余すことなく活用することで、一口飲むごとにじんわりと体に染み渡るような、滋味深い味わいが完成します。朝食の温かい一杯としてはもちろん、少し胃腸を休めたい時の夕食や、お酒を飲んだ後の締めくくりにもぴったりな、心と体を癒やしてくれる極上のお汁です。
ぜひご家庭で、飛田和緒さんならではの洗練された素朴な味わいを体験してみてください。
【飛田和緒さんのレシピ】塩きのこ汁の作り方
Course: 汁物Cuisine: 和食2
servings1
hour10
minutes60
kcal70
minutes今回は、素材の持ち味を最大限に引き出す料理で人気を集める、飛田和緒さんの「塩きのこ汁」のレシピをご紹介します。このお汁の魅力は、何といってもそのシンプルさにあります。使う材料は、作り置きの塩きのこ、お豆腐、そして昆布からじっくりと引き出したおだしの三つだけ。
材料
塩きのこ(汁けをきったもの) カップ1/2
塩きのこの汁 適宜
豆腐 1/2丁(150g)(絹、木綿のどちらでもよい。)
塩 少々
【昆布だし】
昆布(5cm四方) 1枚
水 カップ2
作り方
- 昆布だしをつくる。鍋に分量の水を入れ、昆布を加えて1時間ほどおく。
- 1 から昆布を取り出し、 塩きのこ を加えて強火にかける。煮立ったら中火にし、2cm角に切った豆腐を加える。
- 豆腐が温まったら、味をみて、きのこの汁または塩少々で調える。
メモ
- 飛田和緒さんのレシピ (塩きのこ汁)
塩きのこ汁を美味しく作る3つの極意
水出し昆布だしで雑味のない旨味を引き出す
このレシピのベースとなる昆布だしは、鍋に分量の水と昆布を入れ、そのまま1時間ほど置いてじっくりと旨味を抽出するのがポイントです。
熱湯で急激に煮出すと、昆布からぬめりや雑味、えぐみが出やすくなってしまいますが、水からゆっくりと時間をかけて戻すことで、昆布本来の上品で澄んだ香りと甘みだけを水に溶け込ませることができます。このひと手間が、塩きのこの繊細な風味を邪魔せず、全体の味をまろやかにまとめる土台となるのです。
豆腐は煮立たせず、温める程度にとどめる
塩きのこと昆布だしを火にかけ、煮立ったら中火にしてから2cm角に切った豆腐を加えますが、ここでグラグラと激しく煮立てないことが非常に重要です。豆腐は高温で長く煮すぎると、中に鬆(す)が入ってしまい、なめらかな食感が損なわれて固くなってしまいます。
中火でじんわりと火を通し、「豆腐が温まったら」すぐに次の工程に移ることで、絹ごし豆腐でも木綿豆腐でも、大豆本来の甘みとふっくらとした口当たりを保ったまま仕上げることができます。
塩きのこの汁を究極の旨味調味料として活用
味付けの最終調整において、「きのこの汁または塩少々で調える」という工程があります。ここでぜひ活用したいのが塩きのこの汁です。塩きのこを作る過程で滲み出たこの汁には、数種類のきのこから溶け出したグルタミン酸やグアニル酸といった旨味成分が凝縮されています。
これを捨てることなく味の微調整に使うことで、塩気だけでなく、汁全体に圧倒的な旨味と風味の奥行きをプラスすることができます。味見をしながら少しずつ加え、最高の塩梅を見つけてください。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
飛田和緒さんの塩きのこ汁は、素材の旨味が幾重にも重なる繊細で滋味深い味わいが特徴です。このお汁を主役にした和食の献立には、炊きたての真っ白なご飯と、脂の乗った焼き魚(例えば塩鮭やサバの塩焼きなど)を合わせるのが王道の楽しみ方です。
また、少し趣向を変えてお酒と合わせるなら、スッキリとした辛口の日本酒や、ミネラル感の豊かな甲州種の白ワインが驚くほどよく合います。日本酒なら、冷酒ではなく常温やぬる燗にすることで、昆布ときのこの旨味と同調し、口の中でより一層風味が膨らみます。
ワインを合わせる場合、樽香の強いものよりも、ステンレスタンクで醸造されたフレッシュで酸味の穏やかなタイプを選ぶと、だしの繊細な香りを打ち消すことなく、お互いの良さを引き立て合う素晴らしいマリアージュを楽しむことができます。
保存テクニックと温め直し方
塩きのこ汁は、出来立ての香りと風味を楽しむのが一番ですが、余ってしまった場合は冷蔵庫での保存が可能です。粗熱が完全に取れてから、清潔な保存容器に移し替えて冷蔵庫に入れ、翌日中には食べ切るようにしてください。
ただし、豆腐は一度冷凍すると水分が抜けて高野豆腐のようにパサパサとしたスポンジ状の食感に変わってしまうため、このお汁の冷凍保存はおすすめできません。
翌日温め直す際は、電子レンジではなく小鍋に移し、沸騰させないように弱火でゆっくりと温めることで、昆布だしの風味の飛びを防ぎ、美味しくいただくことができます。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回ご紹介した飛田和緒さんの「塩きのこ汁」は、常備菜である塩きのこを活用することで、思い立った時にすぐ作れる手軽さと、本格的な料亭のような深い味わいを両立させた素晴らしいレシピです。
昆布を1時間水に浸して取る上品な水出し昆布だしをベースに、塩きのこから溢れ出る自然な旨味、そしてふっくらと温められた豆腐の優しい甘みが三位一体となって、食べる人の心と体を芯から温めてくれます。味付けを塩きのこの汁で調えるという無駄のない構成も、洗練されたアイデアと言えるでしょう。
朝の忙しい時間帯の朝食から、ほっと一息つきたい夜の食卓まで、どんなシーンにも優しく寄り添ってくれる一品です。ぜひこのレシピをマスターして、きのこの豊かな風味と昆布だしの奥深さを、毎日の食卓で存分に味わってみてください。
