今回は、日本を代表する料理研究家である土井善晴さんのレシピ「山菜の天ぷら」をご紹介します。春の訪れを感じさせるたらの芽、こごみ、よもぎといった山菜は、特有のほろ苦さと香りが魅力ですが、天ぷらにすることでその風味がより一層引き立ちます。
土井善晴さんのこのレシピでは、直径20cm程度のフライパンを使い、わずかカップ1杯という少ない油で手軽にカラリと揚げる方法を伝授しています。大量の油を用意する手間や後片付けの煩わしさがないため、ご家庭でも気軽に本格的な天ぷらを楽しむことができるのが最大の魅力です。
衣づくりにおいても、小麦粉に空気を含ませる工夫や、卵水とサックリ混ぜ合わせてあえてムラを残すといった、サクサクの食感を生み出すための重要なポイントが詰まっています。特別な道具や高度な技術がなくても、このレシピの通りに丁寧に行うことで、誰でも驚くほどおいしい山菜の天ぷらを揚げることができます。
ぜひ、食卓に季節の香りを取り入れてみてください。
【土井善晴さんのレシピ】山菜の天ぷらの作り方
Course: 副菜Cuisine: 和食2
servings10
minutes10
minutes150
kcal20
minutes今回は、日本を代表する料理研究家である土井善晴さんのレシピ「山菜の天ぷら」をご紹介します。春の訪れを感じさせるたらの芽、こごみ、よもぎといった山菜は、特有のほろ苦さと香りが魅力ですが、天ぷらにすることでその風味がより一層引き立ちます。
材料
山菜 100g(たらの芽、こごみ、よもぎなど。)
揚げ油 カップ1
塩 適量
【衣】
卵水 カップ1/2(卵1コと冷水適量を合わせてカップ1/2にする。)
小麦粉 カップ1/2(50g)
作り方
- たらの芽は木についていた堅い部分を削る。きれいなガクは残す。
- こごみは軸の堅い部分を折る。よもぎは葉を適宜分ける。
- 【衣】をつくる。ボウルに小麦粉を入れ、泡立て器でかき混ぜて空気を入れる。別のボウルに卵水を入れて溶き混ぜ、小麦粉を加えて泡立て器でサックリと混ぜる。
- 直径約20cmのフライパンに揚げ油カップ1を入れ、菜箸を入れて箸先から泡が出るくらいに温める。
- たらの芽、こごみ、よもぎにそれぞれ【衣】をつけ、 4 に入れて上下を返しながらカラリと揚げる。油をよくきって器に盛り、塩をふって食べる。
- ポイント
- 意識して、【衣】はムラになるようにつけて。ロスのない少ない油量で、火加減を調整しながら揚げる。
メモ
- 土井善晴さんのレシピ (山菜の天ぷら)
山菜の天ぷらを美味しく作る3つの極意
山菜の丁寧な下処理で食感と風味を生かす
山菜のおいしさを最大限に引き出すためには、揚げる前の丁寧な下処理が欠かせません。このレシピのポイントは、それぞれの山菜の特性に合わせた処理を行うことです。たらの芽は根元の木についていた堅い部分を包丁で削り落とし、きれいなガクを残すことで、食べたときの口当たりが良くなります。
こごみは手で触って軸の堅い部分をポキッと折って取り除き、よもぎは葉の大きさを適宜分けることで、火の通りを均一にします。こうした細やかな下準備を行うことで、食べた際に筋が残らず、山菜本来の心地よい歯ごたえと春らしい香りを存分に堪能することができます。
衣はサックリと混ぜ合わせてあえて「ムラ」を作る
天ぷらをサクサクに仕上げるための最大の秘訣は、衣の作り方と付け方にあります。ボウルに入れた小麦粉をまず泡立て器でかき混ぜて空気を含ませることで、ふんわりとした衣のベースができます。そこに卵水を加えたら、絶対に練らないように泡立て器でサックリと混ぜ合わせることが重要です。
さらに、食材に衣をつける際は、意識してムラになるようにつけるのがこのレシピの肝です。衣が薄い部分からは山菜の美しい緑色が透けて見え、厚い部分はカリッとした食感を生み出します。均一にべったりとつけるのではなく、あえて不均一にすることで、軽やかで本格的な仕上がりになります。
少ない油とフライパンでロスなくカラリと揚げる
天ぷらといえばたっぷりの油で揚げるイメージがあるかもしれませんが、このレシピでは直径約20cmのフライパンに対して、たったカップ1杯の揚げ油しか使用しません。少量の油でも、菜箸を入れて先から細かい泡が出る程度の適切な温度までしっかりと温めることで、十分にカラリと揚げることができます。
少ない油量のため、食材を入れた際や上下を返す際に火加減をこまめに調整することが、焦がさずに美しく仕上げるコツです。この方法なら油の無駄がなく経済的で、後片付けも非常に簡単になります。日常の家庭料理として天ぷらを作る際の、非常に実用的で賢い揚げ方と言えます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
山菜の天ぷらが持つ独特のほろ苦さと、油の香ばしい風味を引き立てるためのお酒のペアリングをご提案します。ワインを合わせるなら、爽やかな酸味とハーブのような青々しい香りを持つニュージーランド産のソーヴィニヨン・ブランが非常に好相性です。
よもぎやたらの芽の清涼感とワインの香りが同調し、口の中をさっぱりとリセットしてくれます。また、和食の定番として日本酒も外せません。春季限定で出荷されるフレッシュな生酒や、軽快な飲み口の吟醸酒を冷やして合わせると、山菜の繊細な風味を邪魔することなく、米の旨味が天ぷらの衣の甘みと見事に調和します。
ビールであれば、クラフトビールの中でも柑橘系の香りが華やかなペールエールを選ぶと、塩をふって食べるシンプルな味わいに奥行きを与えてくれます。
保存テクニックと温め直し方
天ぷらは揚げたてのサクサクとした食感と香りを味わうのが一番ですので、基本的には作ってすぐに食べ切ることを強くおすすめします。どうしても余ってしまった場合は、しっかりと粗熱を取った後、キッチンペーパーを敷いた密閉容器に入れて冷蔵庫で保存してください。
翌日温め直す際は、電子レンジではなく、オーブントースターや魚焼きグリルを使用し、焦げないようにアルミホイルをふんわりと被せて低温でじっくりと加熱すると、衣のサクサク感がある程度復活します。
このレシピのまとめと栄養のポイント
土井善晴さんの「山菜の天ぷら」のレシピをご紹介しました。このレシピの素晴らしい点は、春の味覚である山菜を、家庭の台所にあるフライパンとわずかカップ1杯の油で、手軽かつ本格的に調理できるところです。
たらの芽、こごみ、よもぎといった食材の下処理を丁寧に行い、空気を含ませた小麦粉と卵水でサックリとムラのある衣を作ることで、専門店のような軽やかな食感を生み出しています。
油の量が少ないため火加減の調整は必要ですが、無駄がなく後片付けの負担も軽減されるため、天ぷらに対するハードルを大きく下げてくれる実用的なレシピです。揚げたてにパラリと塩を振って口に運べば、衣の香ばしさと山菜のほろ苦さが広がり、食卓にいながら春の訪れを存分に感じることができます。
