今回は、日本を代表する料理研究家である土井善晴さんのレシピ「あじのしょうゆ南蛮漬け」をご紹介します。旬の小あじを丁寧に下処理し、カラッと香ばしく揚げてから、さっぱりとした特製のしょうゆ南蛮酢に漬け込む、日本の食卓に欠かせない定番料理です。
このレシピの素晴らしいところは、家庭で作りやすいように計算された分量と、食材の美味しさを最大限に引き出すための丁寧な工程にあります。
小あじのうろこや内臓をきちんと取り除き、水分をしっかり拭き取る「水洗い」という基本の作業を大切にすることで、魚の臭みが一切なく、骨まで柔らかく美味しくいただくことができます。
特製の南蛮酢は、米酢の酸味とうす口しょうゆの旨味、そして砂糖の甘みが絶妙なバランスで調和しており、昆布の出汁と赤とうがらしのピリッとした辛さがアクセントになっています。揚げたての熱々を南蛮酢にジュワッと浸す瞬間の香りは食欲をそそり、日々の献立やお弁当、お酒のおつまみにも最適です。
冷蔵庫で5日間ほど保存できるため、忙しい日のための作り置きおかずとしても大活躍する、まさに一生もののレシピです。土井善晴さんならではの、家庭料理への愛情と知恵が詰まった一品を、ぜひご自宅でお楽しみください。
【土井善晴さんのレシピ】あじのしょうゆ南蛮漬けの作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食2
servings15
minutes10
minutes350
kcal25
minutes今回は、日本を代表する料理研究家である土井善晴さんのレシピ「あじのしょうゆ南蛮漬け」をご紹介します。旬の小あじを丁寧に下処理し、カラッと香ばしく揚げてから、さっぱりとした特製のしょうゆ南蛮酢に漬け込む、日本の食卓に欠かせない定番料理です。
材料
小あじ 12匹(250g)
新たまねぎ(色紙切り) 適宜
ピーマン(色紙切り) 適宜
小麦粉 適量
揚げ油 カップ1+1/2
【南蛮酢】
水 カップ2
米酢 カップ1/2
うす口しょうゆ カップ1/3
砂糖 カップ1/3
昆布(8cm四方) 1枚
赤とうがらし(小口切り) 小さじ1
作り方
- 小あじは包丁でうろこをこそげ、あごの下をエラと一緒につまんで外し、内臓と一緒に取り除く。水で洗って水けをきり、丁寧に水分を拭き取る。ここまでの処理を「水洗い」という。
- ポイント
- 洗うとき、水けを拭くとき、粉をまぶすときは、あじの内側まで丁寧に!
- あじに小麦粉適量をまぶし、余分な粉を払い落とす。【南蛮酢】の材料を鉢などに入れて混ぜておく。
- 揚げ油カップ1+1/2をフライパン(ここでは直径24cmを使用)に入れて中火にかける。菜箸を入れると先から静かに気泡が出るようになったら、あじを入れる。あじを加えると温度が下がるので一度火を強め、勢いよく泡が出るようになったら、中火以下にするとよい。
- 泡が少なくなり、あじがカラリと揚がったら、油をきって取り出す。
- 2 の【南蛮酢】の砂糖が溶けたら、あじを浸す。好みで、新たまねぎとピーマンも加え、一緒に浸す。
- ポイント
- 冷蔵庫で5日間ほど保存できます。浸してすぐに食べられますが、時間をおいてなじんだものもおいしいですよ。酢の効果であじの骨も柔らかくなっていきます。
メモ
- 土井善晴さんのレシピ (あじのしょうゆ南蛮漬け)
あじのしょうゆ南蛮漬けを美味しく作る3つの極意
丁寧な「水洗い」と水分の拭き取り
小あじを調理する際の最も重要なポイントは、うろこやエラ、内臓を取り除いた後の処理にあります。このレシピでは、水で洗って汚れを落とした後、丁寧に水分を拭き取る作業を徹底しています。特に、お腹の内側までしっかりとペーパータオルなどで水気を拭き取ることが大切です。
水分が残っていると、揚げた時に油はねの原因になるだけでなく、魚特有の生臭さが残ってしまいます。また、小麦粉をまぶす際にも、内側までムラなく薄く粉をはたくことで、カリッとした食感に仕上がり、南蛮酢の味がしっかりと染み込みやすくなります。基本に忠実な丁寧な作業が、料理の仕上がりを格段に引き上げます。
油の温度管理と揚げ方のコツ
小あじを揚げる際の油の温度変化に注意を払うことが、骨まで食べられる食感を生み出す秘訣です。フライパンに油を入れて中火にかけ、菜箸の先から静かに気泡が出る状態になったらあじを投入します。この時、一度に魚を入れると油の温度が急激に下がってしまうため、一時的に火を強めて温度を回復させます。
勢いよく泡が出るようになったら、再び中火以下に火力を落としてじっくりと揚げていきます。この絶妙な温度管理により、外はカラッと香ばしく、中はふっくらとした理想的な状態に揚がります。泡が少なくなり、あじが浮いて軽やかな音に変わった時が、中までしっかり火が通り、水分が抜けて美味しく揚がった合図です。
南蛮酢の調合と漬け込みのタイミング
水、米酢、うす口しょうゆ、砂糖という家庭にある基本の調味料に、昆布と赤とうがらしを加えた南蛮酢は、絶妙な黄金比で構成されています。大切なのは、あらかじめ鉢などに材料を合わせておき、砂糖をしっかりと溶かしておくことです。
揚げたての熱いあじを、砂糖が溶けた冷たい南蛮酢にすぐに浸すことで、温度差によって味が芯までギュッと染み込みます。お好みで色紙切りにした新たまねぎやピーマンを一緒に浸すことで、野菜の甘みと香りが加わり、より一層風味豊かに仕上がります。
漬けた直後でも美味しくいただけますが、酢の効果で時間が経つほどにあじの骨まで柔らかくなり、味がなじんでいく変化を楽しむことができます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
この「あじのしょうゆ南蛮漬け」には、スッキリとした酸味と果実味を持つ白ワインが非常によく合います。特におすすめなのは、ニュージーランド産の「ソーヴィニヨン・ブラン」や、スペインの「アルバリーニョ」といった品種のワインです。
ソーヴィニヨン・ブランの持つ柑橘系やハーブのような清涼感のある香りは、南蛮酢の米酢の酸味や新たまねぎ、ピーマンの青々しい風味と同調し、料理の味わいをより一層爽やかに引き立ててくれます。
また、海のワインとも呼ばれるアルバリーニョの程よいミネラル感は、小あじという魚介の旨味と昆布の出汁の風味にぴったりと寄り添います。
よく冷やした辛口の白ワインを用意して、甘酸っぱく香ばしい南蛮漬けと交互に味わうことで、口の中がさっぱりとリセットされ、無限に箸が進む素晴らしいマリアージュを体験できるでしょう。
保存テクニックと温め直し方
あじのしょうゆ南蛮漬けは、保存性が高く作り置きに非常に適したメニューです。粗熱が取れたら、清潔な保存容器に移し替え、冷蔵庫で保存してください。レシピにもある通り、冷蔵庫で約5日間ほど美味しく保存することができます。
保存している間にも、南蛮酢の酢の効果によって小あじの骨が少しずつ柔らかくなっていき、味が中までしっかりと染み込んでいくため、翌日、翌々日と日を追うごとに変化する深い味わいを楽しむことができます。食べる際は冷たいままでも美味しいですが、室温に少し戻すと風味が増します。
このレシピのまとめと栄養のポイント
土井善晴さんの「あじのしょうゆ南蛮漬け」のレシピをご紹介しました。小あじの下処理から揚げ方、そして黄金比の南蛮酢の作り方まで、一つ一つの工程に込められた理にかなった手法は、まさに日本の家庭料理の知恵の結晶です。
内臓を丁寧に取り除いてしっかりと水分を拭き取ることで生臭さを防ぎ、温度管理に気を配りながらカラッと揚げることで、骨ごと食べられる香ばしい一品に仕上がります。昆布の旨味を効かせたしょうゆベースの南蛮酢は、酸っぱすぎずまろやかな味わいで、老若男女問わず愛される美味しさです。
新たまねぎやピーマンなどの彩り豊かな野菜を加えることで栄養バランスも良くなり、食卓を華やかに彩ってくれます。週末に多めに作って冷蔵庫に常備しておけば、忙しい平日のおかずやお弁当、そして晩酌のお供として大活躍間違いなしの素晴らしいレシピです。
