今回は、和食の魅力をシンプルに伝える高名な料理研究家、土井善晴さん直伝のレシピ「ぶりの鍋照り」をご紹介します。定番の家庭料理である「ぶりの照り焼き」を、フライパンひとつで誰でも失敗なく、驚くほどふっくらと美味しく仕上げることができる素晴らしい方法です。
通常の焼き方とは異なり、フライパンの中でたれを合わせ、ふたをして蒸し焼きにするプロセスが大きな特徴となっています。これにより、魚の身が硬くなるのを防ぎ、ジューシーな食感を保ったまま中までしっかりと火を通すことができます。甘辛いたれがぶりにしっかりと絡み、ご飯がどんどん進む極上の主菜が完成します。
お料理初心者の方でも手軽に挑戦できるように工夫されており、毎日の献立に役立つこと間違いなしのメニューです。土井善晴さんのオリジナルの技が光るこの「ぶりの鍋照り」の魅力を、詳細な手順とともに余すところなくお届けいたしますので、ぜひ今晩のおかずに作ってみてください。
【土井善晴さんのレシピ】ぶりの鍋照りの作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食2
servings5
minutes10
minutes355
kcal15
minutes今回は、和食の魅力をシンプルに伝える高名な料理研究家、土井善晴さん直伝のレシピ「ぶりの鍋照り」をご紹介します。定番の家庭料理である「ぶりの照り焼き」を、フライパンひとつで誰でも失敗なく、驚くほどふっくらと美味しく仕上げることができる素晴らしい方法です。
材料
ぶり(切り身) 2~3切れ(1切れ100~110gのもの。 2切れでも3切れでも、たれの分量は同じでよい。)
サラダ油
【たれ】
砂糖 大さじ2
しょうゆ 大さじ2
酒 大さじ2
みりん 大さじ2(なければ省き、砂糖を大さじ3に増やす。)
作り方
- ぶりは表面の水けを紙タオルで押さえる。フライパンにサラダ油大さじ1/2を中火で熱し、ぶりの表側を下にして並べる。
- ポイント
- 表裏を考えて、盛り付けたとき上になる側を先に焼きます。
- 焼き色がついたら裏返し、フライパンに残った脂を紙タオルで拭き取る。
- ポイント
- 脂を除いておけば、魚独特のにおいも気にならず、たれの「のり」もよくなるんです。
- いったん火を止めて、【たれ】の調味料を加え、軽く混ぜて再び火をつける。
- ポイント
- 調味料を加えるときは、火を止めれば慌てることもありません。
- 【たれ】がやさしく煮立つ程度の、ごく弱火にし、ふたをして5分間ほど火を通す。
- ポイント
- 蒸し焼きにするので、身がふっくら。火が強いと身が縮むこともあります。
- ふたを取って中火にし、切り身を裏返し、【たれ】をすくってかける。上下を返し、【たれ】がトロリとしたら器に盛る。
- ポイント
- 焼けてくると身が割れやすくなるので、そっと裏返しましょう。
メモ
- 土井善晴さんのレシピ (ぶりの鍋照り)
ぶりの鍋照りを美味しく作る3つの極意
フライパンに残った余分な脂を確実に拭き取ること
ぶりを裏返した際、フライパンの底に出てきた脂を紙タオルなどで丁寧に拭き取ることが極めて重要です。魚から出る脂には独特のにおいや生臭さが含まれているため、これを除去しておくことで、仕上がりの風味が格段に良くなります。
また、余分な脂がなくなると、後から加える調味料が魚の表面に弾かれず、たれの「のり」が非常に良くなります。味がしっかりと絡み、雑味のない上品で本格的な照り焼きに仕上げるための必須のステップとなります。
調味料を入れる直前にいったん火を完全に止めること
フライパンが熱い状態のまま砂糖やしょうゆ、酒、みりんなどのたれの調味料を加えると、一気に水分が蒸発して焦げ付いてしまったり、タレが飛び散ったりする原因になります。そのため、調味料を投入する前に一度火を止めることで、慌てることなく安全に作業を進めることができます。
調味料を加えて全体を軽く混ぜ合わせてから再び火をつけることで、タレが均一に混ざり合い、ぶりにじっくりと均等に味を行き渡らせることが可能になります。
ごく弱火でふたをして5分間蒸し焼きにすること
たれを加えた後は、やさしく煮立つ程度のごく弱火に調整し、必ずふたをして約5分間火を通します。この蒸し焼きのプロセスを取り入れることによって、ぶりの身の中に水分がしっかりと閉じ込められ、ふっくらと柔らかい食感に仕上がります。
もし火が強すぎると、水分が急速に失われて身が縮んでしまい、パサついた硬い仕上がりになってしまうため細心の注意が必要です。弱火でじっくりと熱を通すことが、ジューシーさを保つための最大の秘訣です。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
この甘辛いタレが絡んだぶりの鍋照りには、日本の伝統的なお酒である日本酒が非常によく合います。特に、ぶりの豊かな脂の旨味とコクのあるしょうゆベースのたれを受け止めるには、しっかりとした米の旨味を感じられる純米酒や、少し温めたぬる燗が最適です。
また、洋酒を合わせる場合には、コクのある白ワインや軽めの赤ワインがおすすめです。白ワインであれば、樽熟成をさせたシャルドネのように、まろやかで深みのあるタイプがぶりの脂と調和します。
赤ワインであれば、タンニンが強すぎないピノ・ノワールやメルローなどの軽快なミディアムボディを選ぶと、魚の生臭さを強調することなく、醤油や砂糖の香ばしい風味を引き立ててくれます。食卓の雰囲気に合わせてお好みの一杯を選び、贅沢なマリアージュを楽しんでください。
保存テクニックと温め直し方
ぶりの鍋照りを保存する場合は、調理後にしっかりと粗熱を取ってから行うことが大切です。保存容器に入れる際は、ぶりにしっかりとタレが絡んだ状態のまま密閉できる容器に移し、冷蔵庫で保管してください。冷蔵保存での消費目安はおおむね2日程度です。
食べる直前に温め直すときは、電子レンジを使用すると身が急激に加熱されて硬くなったりパサついたりすることがあるため、フライパンに少々の酒(分量外)を足して弱火でふたをしてゆっくりと温め直すか、電子レンジの弱モードで様子を見ながら加熱するのが、ふっくらとした食感を損なわないためのコツです。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回ご紹介した土井善晴さん直伝の「ぶりの鍋照り」は、家庭料理の定番である照り焼きをワンランク上の美味しさに引き上げる、素晴らしい知恵が詰まったレシピです。
フライパンを使って手軽に調理できるだけでなく、ぶりの表面の水分を拭き取る下処理や、途中で余分な脂を取り除くことで生臭さを完全に消し去るなど、細やかなステップが美味しさを支えています。
さらに、火を一度止めてから調味料を加える安全な工夫や、ごく弱火でふたをして5分間蒸し焼きにすることで身をふっくらと仕上げるテクニックは、誰もが失敗せずに極上の仕上がりを実現できるポイントです。
甘辛くトロリとしたたれが絡んだぶりは、白いご飯との相性が抜群で、大人から子供まで喜ばれること間違いありません。ぜひこの方法をマスターして、ふっくらジューシーなぶりの鍋照りをお楽しみください。
