今回は、日本料理の名店を率いる笠原将弘さんのレシピをご紹介します。お正月やお祝い事の席に欠かせない「数の子の土佐あえ」です。数の子といえば、コリコリとした独特の食感と上品な味わいが魅力ですが、下処理や味付けに悩む方も多いのではないでしょうか。
このレシピでは、米のとぎ汁を使って丁寧に下処理を行い、風味豊かな特製のだし汁にじっくりと漬け込むことで、数の子本来の美味しさを最大限に引き出しています。かつお節をから煎りして最後にまぶす「土佐あえ」にすることで、だしの旨味と香ばしさが加わり、ワンランク上の上品な仕上がりになります。
おせち料理の一品としてはもちろんのこと、普段の特別なお酒のお供としても大活躍間違いなしの絶品レシピです。笠原将弘さん直伝の丁寧な工程を踏むことで、家庭でも本格的な和食の味わいを再現することができます。ぜひこの機会に、プロの技が光る本格的な数の子の土佐あえに挑戦してみてください。
【笠原将弘さんのレシピ】数の子の土佐あえの作り方
Course: 副菜Cuisine: 和食4
servings30
minutes5
minutes136
kcal35
minutes今回は、日本料理の名店を率いる笠原将弘さんのレシピをご紹介します。お正月やお祝い事の席に欠かせない「数の子の土佐あえ」です。数の子といえば、コリコリとした独特の食感と上品な味わいが魅力ですが、下処理や味付けに悩む方も多いのではないでしょうか。
材料
塩数の子 200g
米のとぎ汁 適量
削り節 5g
塩
【A】
だし カップ1+1/2
みりん カップ3/4
しょうゆ カップ1/2
砂糖 大さじ1
作り方
- 数の子は米のとぎ汁に一晩浸す。鍋に【A】を入れてひと煮立ちさせ、冷ましておく。
- ポイント
- 数の子は米のとぎ汁に浸しておくと、薄皮がむきやすくなる。
- 1 の数の子をさらしなどでこすりながら、丁寧に薄皮をむく。
- ポイント
- 表面をさらしでやさしくこするようにして薄皮を除く。
- ボウルに塩水(塩分3%弱)を入れ、 2 を4~5時間つけて塩抜きをする(少し塩味が残る程度に)。サッと洗って水けを拭き、 1 の【A】に加えて紙タオルをかぶせ、冷蔵庫で一晩漬ける。
- 削り節はからいりし、カラカラの状態にする。手でもんで細かくほぐし、汁けをきって一口大に手で割った 3 にまぶす。
メモ
- 笠原将弘さんのレシピ (数の子の土佐あえ)
数の子の土佐あえを美味しく作る3つの極意
米のとぎ汁に浸して薄皮をむきやすくする
このレシピの最初の重要なポイントは、塩数の子を米のとぎ汁に一晩浸す工程です。ただの水に浸すのではなく、米のとぎ汁を使用することで、数の子の表面についている薄皮がふやけて、格段にむきやすくなります。
薄皮が残っていると、食べたときの口当たりが悪くなるだけでなく、後から漬け込む特製のだし汁の味が中までしっかりと染み込まなくなってしまいます。一晩じっくりと浸した後は、さらしなどの目の細かい布を使って、表面をやさしくこするようにして丁寧に薄皮を取り除いてください。
このひと手間が、滑らかな舌触りと上品な味わいを生み出す秘訣となります。
塩分3%弱の塩水で少し塩味を残す絶妙な塩抜き
薄皮をむいた後の塩抜き作業も、味の決め手となる非常に重要な工程です。真水ではなく、あえて塩分3%弱の薄い塩水を用意し、そこに4〜5時間つけて塩抜きを行います。真水につけてしまうと、浸透圧の関係で数の子の旨味まで一緒に流れ出てしまい、水っぽい仕上がりになってしまいます。
薄い塩水を使うことで、旨味を逃さずに余分な塩分だけを適度に抜くことができます。完全に塩を抜いてしまうのではなく、「少し塩味が残る程度」にとどめるのがこのレシピの最大のコツです。これにより、後から合わせる漬け汁と数の子本来の塩気が絶妙なバランスで調和します。
から煎りした削り節で風味と香ばしさを最大限に引き出す
仕上げの「土佐あえ」に欠かせない削り節は、そのまま使うのではなく、必ずから煎りをしてカラカラの状態にします。熱を加えることで削り節が持つ生臭さが飛び、代わりに香ばしく豊かな香りが引き立ちます。から煎りした後は、手で揉んで細かくほぐすことで、一口大に割った数の子の表面にまんべんなく絡みやすくなります。
食べる直前に汁気を切った数の子にこの削り節をまぶすことで、漬け汁の旨味を吸った数の子に、削り節の豊かな風味と食感がプラスされます。この最後の仕上げによって、香り高い立派な一品料理へと昇華されるのです。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
笠原将弘さん直伝の「数の子の土佐あえ」には、やはり日本酒を合わせるのが王道であり、最高のペアリングとなります。数の子の上品な塩気と、から煎りした削り節の香ばしさ、そして特製だし汁の深い旨味には、ふくよかなお米の旨味を感じられる純米酒がぴったりです。
特に、常温から少しぬるめの温度に温めた「ぬる燗」にすることで、だしの風味と日本酒の香りが口の中で見事に調和し、至福のひとときを味わうことができます。また、ワインを合わせる場合は、数の子の持つ磯の香りと喧嘩しないよう、樽香が控えめでミネラル感の豊かな辛口の白ワインをおすすめします。
シャブリや日本の甲州ワインなどは、和食の繊細な風味に優しく寄り添います。
保存テクニックと温め直し方
完成した数の子の土佐あえは、清潔な保存容器に入れて冷蔵庫で保存してください。削り節をまぶす前の、漬け汁に浸した状態であれば、冷蔵庫で3〜4日程度は美味しく保存することができます。時間が経つごとにだし汁の味がしっかりと染み込み、味わいの変化を楽しむことも可能です。
ただし、削り節をまぶしてしまうと風味が落ちやすく、水気が出て食感も損なわれるため、削り節は食べる直前に食べる分だけまぶすようにしてください。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回は、笠原将弘さんのレシピである「数の子の土佐あえ」の作り方を詳しくご紹介しました。お正月のおせち料理として定番の数の子ですが、米のとぎ汁を使った丁寧な薄皮むきや、塩分3%の塩水での絶妙な塩抜きといったプロならではの細やかな技法を取り入れることで、驚くほど上品で味わい深い一品に仕上がります。
みりんとしょうゆをベースにした特製のだし汁に一晩じっくりと漬け込み、最後にから煎りして香りを立たせた削り節をたっぷりとまぶすことで、だしの旨味と香ばしさが口いっぱいに広がります。特別な日のご馳走としてはもちろん、美味しいお酒をじっくりと味わいたい夜の極上のおつまみとしても最適なレシピです。
ぜひご家庭で実践して、本格的な和食の魅力をご堪能ください。
