今回は、日本を代表する料理研究家である土井善晴さん直伝のレシピ「かき揚げ」をご紹介します。旬のとうもろこしの甘みと、桜えびの香ばしさ、そしてしらす干しの旨味が一体となった、贅沢で味わい深い和食の逸品です。
土井善晴さんのレシピは、素材の持ち味を最大限に活かしながら、家庭でも手軽にプロの味を再現できる工夫が詰まっているのが特徴です。このかき揚げは、直径20cm程度の小さなフライパンを使い、大さじ3という少量のサラダ油でカリッと仕上げる画期的な調理法を採用しています。
たくさんの油を用意する必要がないため、後片付けも非常に簡単で、普段の食卓やおつまみとして気軽に作ることができます。サクサクとした衣の食感と、噛むたびに口の中に広がる素材それぞれの豊かな風味が絶妙なバランスで調和しています。
土井善晴さんオリジナルの、家庭料理の温かみと洗練された技が光る素晴らしいかき揚げの作り方を、ぜひ毎日の献立に取り入れて楽しんでみてください。
【土井善晴さんのレシピ】かき揚げの作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食2
servings10
minutes10
minutes319
kcal20
minutes今回は、日本を代表する料理研究家である土井善晴さん直伝のレシピ「かき揚げ」をご紹介します。 旬のとうもろこしの甘みと、桜えびの香ばしさ、そしてしらす干しの旨味が一体となった、贅沢で味わい深い和食の逸品です。
材料
とうもろこし 1/2本(正味70g)
桜えび(乾) 10g
しらす干し 30g
サラダ油
【サクサク衣】
卵(L) 1コ(約66g)
水 大さじ2
小麦粉 50g
作り方
- とうもろこしはまな板に立て、包丁の先のほうを使って実を切る。
- 卵に水大さじ2を入れて溶き、小麦粉50gを一度に加える。泡立て器で混ぜてドロリとした衣をつくる。完全に混ぜず、粉けが残るくらいでよい。
- 衣に 1 、桜えび、しらす干しを一度に入れてへらで混ぜる。
- 揚げ鍋としてフライパン(直径20cm程度)を用意する。サラダ油大さじ3を入れて中火で温め、菜箸を入れて箸先から静かに気泡が出るくらいになったら、 3 を全部流し入れて広げる。
- ポイント
- かき揚げは、菜箸でつついて穴をあけるようにすると、火の通りがよくなる。
- 底面がカリッとしたら返す。両面がこんがりと香ばしくなるまで2~3度返して揚げる。揚がったらバットの網の上に取り出して油をきる。
- ポイント
- 少量の油でもはねやすいので、慎重にフライ返しと菜箸を使う。少量の油は、火が強いとすぐに温度が上がるので、炎の大きさをこまめに加減する。
メモ
- 土井善晴さんのレシピ (かき揚げ)
かき揚げを美味しく作る3つの極意
衣は完全に混ぜず粉けを残してサクサクに仕上げる
衣を作る際、卵に水を加えた後、小麦粉50gを一度に加えて泡立て器で混ぜますが、完全に混ぜきらずに粉けが残る程度で止めることが非常に重要です。しっかりと混ぜすぎてしまうと、小麦粉に含まれるグルテンという粘り気成分が必要以上に強く出てしまい、揚げたときに衣が重く、硬い仕上がりになってしまいます。
あえてダマや粉っぽさを少し残した「ドロリとした衣」にすることで、加熱した際に水分が効率よく蒸発し、空気の層が生まれやすくなります。これにより、お店で食べるような、軽やかでサクサクとした絶妙な食感のかき揚げを家庭でも簡単に実現できるようになります。
素材同士を優しくつなぐ程度の、この絶妙な混ぜ加減が、仕上がりの軽さを左右する最大のポイントとなります。
菜箸でつつきながら穴をあけて均一に火を通す
具材を混ぜ合わせた衣をフライパンに流し入れた後、中火で加熱しながら菜箸を使って全体を優しくつついて小さな穴をあけるようにします。かき揚げは厚みが出やすいため、そのままでは中心部まで均一に熱が通りにくく、外側が焦げて内側が生焼けになってしまう原因になります。
菜箸でつつくことで、熱い油がその穴を通ってかき揚げの内部までスムーズに行き渡るようになり、全体にむらなく均一に火を通すことが可能になります。この一手間を加えることによって、具材であるとうもろこしの甘みや海鮮の旨味がしっかりと引き出され、どこを食べても完璧な火通りになります。
ひっくり返す前に行うこの細やかな作業が、中までしっかり熱を入れつつ、外側を美しく仕上げるための大切なコツです。
少量の油だからこそ細やかな火加減で香ばしく揚げる
このレシピでは直径20cm程度のフライパンにサラダ油大さじ3という、通常のかき揚げよりもかなり少量の油を使って調理を行います。少量の油は、火力が強いと一気に温度が上昇してしまうため、炎の大きさをこまめに確認し、適切に加減することが失敗を防ぐために欠かせません。
また、水分を含んだとうもろこしやしらす干しなどの具材は、少量の油であっても油はねを起こしやすいため、ひっくり返す際はフライ返しと菜箸を慎重に併用する必要があります。
底面がしっかりとカリッとした状態になるのを見極めてから返し、両面がこんがりと美しいきつね色になるまで2~3度丁寧に返しながら揚げ焼きにします。火加減の微調整と丁寧な道具の扱いによって、少量の油でも油っぽくならず、香ばしさが際立つ極上の仕上がりになります。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
この香ばしくサクサクとしたかき揚げには、すっきりとした酸味と豊かな果実味を持つ白ワインが最高の相性を見せます。特におすすめなのが、フランスのブルゴーニュ地方などで造られるシャブリや、ソーヴィニヨンブランというブドウ品種から造られる爽やかな白ワインです。
ソーヴィニヨンブランが持つハーブのような清涼感のある香りは、とうもろこしの自然な甘みを引き立て、桜えびやしらす干しの磯の香りと見事に調和します。また、キリッとした酸味が、かき揚げの油分を口の中で心地よく洗い流してくれるため、次の一口がさらに美味しく感じられます。
日本の甲州ワインも、和食の出汁や素材の味わいに寄り添う繊細さを持っているため非常におすすめです。冷やした白ワインとともに、贅沢なマリアージュを心ゆくまでお楽しみください。
保存テクニックと温め直し方
かき揚げを保存する場合は、調理後にしっかりと冷ましてから行うのが鉄則です。温かいまま保存容器に入れると、内側に蒸気がこもって衣が完全にべたついてしまいます。完全に冷めたら、キッチンペーパーを敷いた密閉容器に重ならないように並べるか、ラップで1枚ずつ丁寧に包んで冷蔵庫で保管してください。
冷蔵での保存期間は翌日中を目安にすると良いでしょう。食べる直前に温め直す際は、電子レンジではなくオーブントースターやアルミホイルを敷いたフライパンを使用するのがおすすめです。弱火でじっくりと表面を焼くことで、余分な水分が飛び、揚げたてのようなサクサクとした心地よい食感が見事に復活します。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回は、土井善晴さん直伝の「かき揚げ」の魅力あふれるレシピとその詳しい作り方をご紹介しました。とうもろこしの弾けるような甘み、桜えびの芳醇な香ばしさ、そしてしらす干しの凝縮された旨味が三位一体となった、非常に完成度の高い和食メニューです。
小麦粉をあえて混ぜすぎないサクサク衣の作り方や、小さなフライパンとわずか大さじ3の油で仕上げるスマートな調理法など、随所にプロの知恵が光っています。油はねに注意しながらこまめに火加減を調整し、菜箸で穴をあけて中まで均一に火を通すことで、家庭でも失敗なく絶品のかき揚げを作ることができます。
夕食の主菜としてはもちろん、冷えた白ワインや日本酒を合わせるおつまみとしても最適ですので、ぜひこの素晴らしいレシピを参考にして、食卓に笑顔を届けてみてください。
