今回は、日本を代表する料理研究家である土井善晴さんの肉じゃがレシピをご紹介します。肉じゃがといえば、家庭料理の定番であり、どこか懐かしく心温まる味わいが魅力の一品です。土井善晴さん直伝のこのレシピは、特別な調味料を使わず、家庭にある基本的な調味料だけで素材の持ち味を最大限に引き出すのが特徴です。
材料には、たっぷりの牛切り落とし肉、ホクホクとした食感が楽しめるじゃがいも、甘みを引き出してくれるたまねぎ、味の染みたしらたき、そして彩りと風味のアクセントになる青ねぎを使用します。
作り方の中で特に注目すべきポイントは、お肉を少し焦げるくらいにしっかりと焼き付けてうまみを引き出し、それをベースにして野菜を蒸し煮にしていくことです。
また、ふた付きの鍋を使い、野菜本来の水分を活かして中火でじっくりと煮込んでいく過程は、料理の基本でありながら仕上がりを格段に美味しくする重要な工程です。丁寧に作られた肉じゃがは、ご飯のおかずとしてはもちろん、心も満たされるような豊かな食卓を演出してくれます。
ぜひこの機会に、ご家庭で土井善晴さんの本格的な肉じゃがの味を再現してみてください。一口食べれば、その奥深いうまみと優しい甘さに感動すること間違いありません。
【土井善晴さんのレシピ】肉じゃがの作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食4
servings15
minutes25
minutes341
kcal40
minutes今回は、日本を代表する料理研究家である土井善晴さんの肉じゃがレシピをご紹介します。肉じゃがといえば、家庭料理の定番であり、どこか懐かしく心温まる味わいが魅力の一品です。土井善晴さん直伝のこのレシピは、特別な調味料を使わず、家庭にある基本的な調味料だけで素材の持ち味を最大限に引き出すのが特徴です。
材料
牛切り落とし肉 200g
じゃがいも 3コ(400g)
たまねぎ 2コ(400g)
青ねぎ 3本
しらたき 約200g(または糸こんにゃく。)
サラダ油 大さじ1
【煮汁】
しょうゆ 大さじ3弱
【A】
酒 カップ1/2
砂糖 大さじ5
作り方
- 牛肉は食べやすく切る。たまねぎは芯を残して4~6等分のくし形に切る。じゃがいもは2~3等分、青ねぎは4cm長さに切る。
- しらたきは食べやすく切って熱湯でゆでる。ざるに上げて水にとり、水けをよくきる。
- 鍋にサラダ油大さじ1を中火で熱し、牛肉の1/4量ほどを炒める。少し焦げるくらいに焼き色がついたら、じゃがいもを加え、油がなじむまで炒める。
- ポイント
- こうして、肉のうまみをベースにする。
- たまねぎ、しらたきを加え、残りの牛肉を軽くほぐしてのせる。【A】を加え、ふたをして中火で約15分間煮る。
- ポイント
- 鍋はある程度きちんとふたのできるものを。中火で蒸し煮にしていくと、野菜から水分が出てくる。
- じゃがいもに火が通ったら、しょうゆ大さじ3弱を回し入れ、さらに約5分間、ふたをして煮る。
- ポイント
- いちばん火の通りにくいじゃがいもに串を刺して、煮え加減を確かめる。ここでおおよそ火が通っているが、さらに5分間ほど煮ると柔らかくなる。
- 青ねぎをかぶせ、再びふたをして、さらに2~3分間煮て火を止める。
メモ
- 土井善晴さんのレシピ (肉じゃが)
肉じゃがを美味しく作る3つの極意
牛肉の一部を焼き付けてうまみのベースを作る
このレシピの最初の重要なポイントは、全量の牛肉を一度に鍋に入れるのではなく、まずは全体の1/4量ほどの牛肉を中火でしっかりと炒めることです。少し焦げるくらいに焼き色がつくまで炒めることで、お肉が持つ脂の香ばしさとうまみが鍋肌にしっかりと引き出されます。
この工程を踏むことで、後から加えるじゃがいもやたまねぎといった野菜全体に、牛肉の豊かなうまみがコーティングされ、奥深いコクが生まれます。鍋にサラダ油を熱し、焦がさないように気をつけながらも、確かな焼き色をつけることが、料理全体の味の土台を築き上げる秘訣となります。
しっかりとふたができる鍋で野菜の水分を引き出す
続いての極意は、野菜から出る自然な水分を活かして煮込む「蒸し煮」の手法です。調理の際は、ある程度きちんとふたのできる鍋を使用することが強く推奨されます。たまねぎとしらたき、残りの牛肉を加えた後、酒と砂糖を合わせてふたをし、中火で約15分間煮込みます。
この時、鍋に密閉空間を作ることで、野菜が持つ本来の水分がじんわりと引き出され、それが極上の煮汁へと変化していきます。余分な水を足さずに素材の水分と少量の酒で蒸し煮にしていくため、味が薄まることなく、じゃがいもやたまねぎに素材の甘みとうまみがぎゅっと凝縮された、濃厚で風味豊かな肉じゃがに仕上がります。
じゃがいもに火が通ってからしょうゆを加える
味付けのタイミングと仕上げの工程も、このレシピを成功させるための大きなポイントです。蒸し煮で約15分間加熱し、いちばん火の通りにくいじゃがいもに串を刺して、おおよそ火が通っていることを確かめてから、初めてしょうゆ大さじ3弱を回し入れます。
最初からしょうゆを入れてしまうと、じゃがいもが硬くなったり、香りが飛んでしまったりする原因になります。しょうゆを加えた後にさらにふたをして約5分間煮ることで、じゃがいもが中まで柔らかくなり、味がしっかりと染み込みます。
最後に青ねぎをかぶせ、再びふたをして2〜3分間煮ることで、ねぎの香りと彩りが加わり、完璧なバランスの一皿が完成します。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
牛肉の濃厚なうまみと、砂糖としょうゆで甘辛く煮込まれたじゃがいもやたまねぎの甘みが特徴の肉じゃがには、まろやかで果実味の豊かな赤ワインが非常によく合います。
例えば、フランス産のメルローや、アメリカ・カリフォルニア産のピノ・ノワールなど、タンニンが強すぎず、フルーティーな香りが際立つワインを選ぶと、肉じゃがの甘じょっぱい風味を優しく包み込み、料理の奥深いコクをさらに引き立ててくれます。また、和食の定番料理であるため、日本酒との相性も抜群です。
純米酒や純米吟醸酒などを少しぬるめの燗にして合わせると、お米本来のふくよかなうまみが肉じゃがの味わいと同調し、至福のひとときを楽しめます。
さらに、キリッと冷やした日本のクラフトビール、特に少しカラメル感のあるアンバーエールなども、牛肉の香ばしさやしょうゆの風味と見事にマッチするため、日常の食卓をワンランク上の豊かな時間へと導いてくれる素晴らしいペアリングとなります。
保存テクニックと温め直し方
肉じゃがを保存する際は、粗熱をしっかりと取ってから清潔な密閉容器に移し、冷蔵庫で保存してください。冷蔵保存の場合、おおよそ2〜3日程度が美味しく食べられる目安となります。時間が経つことでじゃがいもやしらたきに味がさらに染み込み、翌日にはまた違った美味しさを楽しむことができます。
なお、肉じゃがを冷凍保存することはあまり推奨されません。じゃがいもやしらたきは冷凍すると水分が抜けて食感がパサパサになったり、ゴムのように硬くなってしまったりするためです。どうしても冷凍したい場合は、じゃがいもを取り除くか、しっかりとマッシュして潰してから冷凍保存するようにしてください。
このレシピのまとめと栄養のポイント
土井善晴さんの肉じゃがレシピをご紹介しました。
牛肉の一部を最初に焼き付けてうまみを引き出すこと、ふたができる鍋を使って野菜の水分で蒸し煮にすること、そしてじゃがいもに火が通ってからしょうゆを加えることなど、シンプルでありながら理にかなった工程の数々が、家庭料理の定番を最高の一皿へと昇華させてくれます。
牛肉の濃厚なエキスとたまねぎの自然な甘みがじゃがいもにしっかりと染み渡り、口の中でほろほろと崩れる食感は格別です。また、最後に加える青ねぎが鮮やかな彩りと爽やかな風味を添え、見た目にも美しく食欲をそそります。毎日の食卓に安心感と満足感をもたらしてくれる、心温まる絶品の肉じゃがです。
ぜひ、このレシピの手順に沿って丁寧に調理し、素材の持ち味を最大限に引き出した本格的な和食の味わいを、ご家族や大切な方と一緒に心ゆくまでご堪能ください。
