今回は、家庭料理の第一人者である土井善晴さんのオリジナルレシピ「しらすの焼き飯」をご紹介します。焼き飯やチャーハンを作る際、どうしてもご飯がベチャッとしてしまったり、逆にパサパサになりすぎてしまったりと、うまくいかないと悩む方は多いのではないでしょうか。
このレシピは、そんなお悩みを解決する画期的な調理法が詰まっています。材料は冷やご飯、卵、釜揚げしらす、そしてたっぷりのねぎのみと非常にシンプルです。しかし、土井善晴さんのレシピが素晴らしいのは、素材の持ち味を最大限に引き出すための「焼き炒める」という独自の手法にあります。
フライパンの中でご飯をむやみに混ぜ合わせるのではなく、あえて広げてじっくりと焼き色をつけていくことで、お米一粒一粒の香ばしさを引き出します。
しらすの豊かな磯の香りと旨味、そして仕上げに加えるお湯によるふんわりとした蒸らし効果が合わさることで、専門店にも負けない極上の焼き飯をご家庭で再現することができます。
休日のランチや、手早く済ませたい日の夕食にもぴったりの一品ですので、ぜひこの手順通りに作って、その驚きのおいしさを味わってみてください。
【土井善晴さんのレシピ】しらすの焼き飯の作り方
Course: 主食Cuisine: 和食2
servings5
minutes10
minutes468
kcal15
minutes今回は、家庭料理の第一人者である土井善晴さんのオリジナルレシピ「しらすの焼き飯」をご紹介します。焼き飯やチャーハンを作る際、どうしてもご飯がベチャッとしてしまったり、逆にパサパサになりすぎてしまったりと、うまくいかないと悩む方は多いのではないでしょうか。
材料
卵 2コ
冷やご飯 300g
釜揚げしらす 50g(全体備考参照。)
ねぎ(白い部分) 1本分(100g)
サラダ油 大さじ2
塩
しょうゆ 小さじ1
湯 大さじ1~2
作り方
- ねぎはじゃばら切り(ねぎの表裏に、斜めに浅く細かい切り目を入れる)にしてから、小口から粗く刻む。卵はボウルに溶きほぐす。
- フライパンにサラダ油大さじ2を中火で熱し、卵を入れてすぐに冷やご飯を加えて焼き炒める。やたらに混ぜないで、ご飯を広げて待ち、焼き色がつけば、鍋返しをして、広げて待つ。また、焼き色がつけば、返す。これを繰り返す。
- ポイント
- 焼き飯は、ご飯一粒一粒に焼き色をつける、という気持ちでつくると、粘らずパラリとした焼き飯ができ上がる。
- 釜揚げしらすを加え、さらに焼き炒める。
- ポイント
- しらすの塩けでうすく味はつくが、必要に応じて塩を補う。
- ねぎを加えて炒め、しょうゆ小さじ1と湯大さじ1~2を加えて仕上げる。
- ポイント
- しっかり焼き炒めているため、ご飯粒の表面がガサガサと堅くなっているので、最後に湯を入れて蒸らし、ふんわりと戻す。時間をかけて(10分間程度)炒めると芯まで熱くなって冷めにくく、いい湯気がたつ。
メモ
- 土井善晴さんのレシピ (しらすの焼き飯)
しらすの焼き飯を美味しく作る3つの極意
ご飯はやたらに混ぜず「焼き炒める」
焼き飯を作る際、フライパンをあおったり、ヘラで何度もかき混ぜたりしがちですが、このレシピの最大のポイントは「やたらに混ぜない」ことです。冷やご飯を卵と合わせたらフライパン全体に広げ、そのまま動かさずにじっと待ちます。
底にこんがりとした焼き色がついたら、鍋返しをして裏返し、また広げて待つという作業を繰り返します。ご飯一粒一粒に香ばしい焼き色をつける気持ちでじっくりと火を通すことで、お米同士がくっつかず、粘りのないパラリとした理想的な焼き飯ができ上がります。
むやみに触らないことで、フライパンの温度を下げずに効率よく炒めることができます。
釜揚げしらすの塩気を利用して味を調える
主な具材となる釜揚げしらすは、それ自体に豊かな海の旨味と適度な塩気を持っています。そのため、最初から調味料をたくさん入れるのではなく、まずはしらすをご飯に加えてしっかりと焼き炒め、しらすの風味を全体に行き渡らせることが重要です。
しらすから出る自然な塩気でうすく味がつくため、味見をして足りない場合のみ、必要に応じて塩をひとつまみ補う程度で十分です。素材本来の持ち味を活かすことで、塩分の摂りすぎを防ぐだけでなく、しらすや卵、ねぎの甘みが引き立つ、優しくも奥深い味わいに仕上がります。
だしの素などに頼らない、素材直球のおいしさを作り出せます。
仕上げに湯を加えてふんわりと蒸らし戻す
時間をかけて(10分間程度)じっくりと焼き炒めることで、ご飯一粒一粒の表面はガサガサと香ばしく堅い状態になります。ここが最後の最も重要なポイントですが、仕上げにしょうゆで香りをつけた後、大さじ1〜2の「湯」をフライパンに加えます。
この少量の湯が熱々のフライパンに触れて一気に蒸気となり、表面が香ばしく焼けたご飯粒をふんわりと蒸らし戻してくれます。この一手間によって、外は香ばしく中はふっくらとした絶妙な食感が生まれます。
また、しっかりと芯まで熱が入っているため、お皿に盛り付けてからも冷めにくく、湯気が立ち上る最高の状態を長く楽しむことができます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
しらすの豊かな磯の香りと、香ばしく焼き上げられたお米の風味を堪能できる「しらすの焼き飯」には、すっきりと冷やした白ワインが非常によく合います。例えば、柑橘系の爽やかな酸味とハーブのような清涼感を持つソーヴィニヨン・ブランは、しらすの魚介の旨味を消すことなく、ねぎの爽やかな風味とも見事に調和します。
また、樽香のないすっきりとしたタイプのシャルドネも、卵のまろやかさやご飯の甘みと相性が良くおすすめです。アルコールを合わせない場合は、食事の風味を邪魔しない冷たいほうじ茶や、香ばしい玄米茶などがぴったりです。
焼き飯自体の味付けがシンプルで素材の味を活かしているため、飲み物も主張が強すぎない、すっきりと喉を潤してくれるような一杯を選ぶと、食事全体のバランスが格段に良くなります。ぜひ、お好みの飲み物と一緒に、この極上の焼き飯をお楽しみください。
保存テクニックと温め直し方
この「しらすの焼き飯」は、仕上げに湯を加えてふんわりと蒸らすという特別な工程があるため、出来立ての熱々、湯気が立っている状態でお召し上がりいただくのが最も美味しく、おすすめです。
もしどうしても余ってしまった場合や、多めに作って保存したい場合は、粗熱が取れてから1食分ずつラップでしっかりと空気を抜いて包み、冷凍庫で保存してください。冷蔵保存はご飯がパサついてしまうため避けた方が無難です。
お召し上がりの際は、電子レンジで中心までしっかりと温めた後、必要に応じて軽くフライパンで炒め直すと、香ばしさが蘇ります。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回は、土井善晴さん直伝の「しらすの焼き飯」のレシピをご紹介しました。よくあるチャーハンのように強火で激しくフライパンをあおるのではなく、ご飯を広げてじっくりと「焼き炒める」というアプローチは、家庭の火力でも失敗なくパラパラの焼き飯を作るための素晴らしい方法論です。
やたらに混ぜずにお米一粒一粒に焼き色をつけること、しらすの自然な塩気を活かすこと、そして最後に少量の湯を加えてふんわりと蒸らすこと。これらの工程を丁寧に行うだけで、いつもの冷やご飯と身近な食材が、驚くほど本格的で味わい深い一皿へと生まれ変わります。
約10分間という時間をかけてじっくりと炒めることで、最後まで熱々のまま美味しくいただけるのも大きな魅力です。ぜひご家庭の定番メニューとして、このレシピをお試しください。
