家庭料理の第一人者である土井善晴さんのレシピ「えびチリ」をご紹介します。えびチリといえば中華料理の定番ですが、ご家庭でも本格的で驚くほど美味しい一皿を作ることができます。このレシピの大きな特徴は、殻付きのえびをじっくりと炒めて、えびの旨味と香りを油にしっかりと移すことです。
この「えび油」がソース全体に行き渡ることで、奥深い味わいが生み出されます。冷凍えびを使用する場合でも、臭みを取るための丁寧な下処理をすることで、プリッとした食感と豊かな風味を引き出すことができます。
また、中国料理の基本である「調理に入る前の計量と下ごしらえ」をしっかりと行うことで、火を通す段階で焦ることなく、絶妙な火加減とタイミングで仕上げることが可能です。ご家庭のフライパン一つで、まるでお店のような本格中華の味わいが楽しめる土井善晴さん直伝のえびチリ。
特別な日のディナーや、ご飯をたっぷり食べたい日のメインディッシュとして、ぜひ挑戦してみてください。
【土井善晴さんのレシピ】えびチリの作り方
Course: 主菜Cuisine: 中華2
servings20
minutes15
minutes460
kcal35
minutes家庭料理の第一人者である土井善晴さんのレシピ「えびチリ」をご紹介します。えびチリといえば中華料理の定番ですが、ご家庭でも本格的で驚くほど美味しい一皿を作ることができます。このレシピの大きな特徴は、殻付きのえびをじっくりと炒めて、えびの旨味と香りを油にしっかりと移すことです。
材料
えび(殻付き/無頭) 20匹(約400g)(冷凍えびでよい。)
しょうが 20g
にんにく 1かけ
ねぎ 100g
豆板醤(トーバンジャン) 小さじ1
トマトケチャップ 大さじ2
サラダ油
ごま油 大さじ1
【合わせ調味料】
酢 大さじ2
砂糖 大さじ2
しょうゆ 大さじ2
酒 カップ1/4(あれば紹興酒。)
【水溶きかたくり粉】
かたくり粉 大さじ1
水 大さじ1
作り方
- えびはぬめりがなくなり、水が濁らなくなるまで洗い、水けをよく拭き取る。
- ポイント
- 水の中でもみ洗いすることで、冷凍えびのくさみもなくなる。
- 料理ばさみで背側の殻を切り開き、尾の先を切り落とす。包丁で背に深く切り込みを入れて背ワタを取る。
- しょうが、にんにくはたたいてから細かく刻み、ねぎはじゃばらに切ってから小口から粗く刻む。
- 【合わせ調味料】の材料を混ぜ合わせ、【水溶きかたくり粉】の材料を混ぜておく。
- ポイント
- 豆板醤、トマトケチャップはすぐに使えるように計量しておく。中国料理は、調理に入る前に下ごしらえと計量を済ませておくことが大事。
- フライパンにサラダ油大さじ3、 2 のえびを入れ、中火で両面をじっくり焼く。焼けてカラリとして白っぽくなってきたら、いったん取り出す。
- ポイント
- えびを中火でじっくり焼くことでえびの風味が油に移り、ほんのり赤いえび油になる。殻のないえびチリも食べやすい。その場合は、ここで殻をむく。
- 5 のフライパンにサラダ油大さじ1を足し、しょうが、にんにくを中火で炒める。香りがたってきたら豆板醤小さじ1、トマトケチャップを加えて炒め、【合わせ調味料】を加えてひと煮立ちさせる。【水溶きかたくり粉】を回し入れ、えびを戻し入れる。
- 6 に 3 のねぎを入れ、とろみのついた煮汁をからめる。最後にごま油大さじ1を入れてつやよく仕上げる。
メモ
- 土井善晴さんのレシピ (えびチリ)
えびチリを美味しく作る3つの極意
えびの下処理と洗い方を徹底する
このレシピの重要なポイントは、えびの丁寧な下処理にあります。えびはぬめりがなくなり、水が完全に濁らなくなるまでしっかりと水洗いし、水気をよく拭き取ることが極意です。水の中でもみ洗いをすることで、冷凍えび特有の臭みを完全に取り除くことができます。
また、料理ばさみで背側の殻を切り開き、包丁で深く切り込みを入れて背ワタを取り除くことで、食感が良くなるだけでなく、ソースの味がえびの奥までしっかりと絡みやすくなります。このひと手間が仕上がりを大きく左右します。
事前の計量と下ごしらえを済ませる
中国料理を美味しく仕上げるための鉄則として、調理に入る前にすべての下ごしらえと計量を済ませておくことが挙げられます。豆板醤やトマトケチャップなどの調味料はすぐにフライパンに入れられるよう、あらかじめ計量しておきます。【合わせ調味料】や【水溶きかたくり粉】も事前に混ぜ合わせて準備しておきましょう。
炒め始めると一気に火を通す必要があるため、途中で計量していると焦げたり火が通り過ぎたりする原因になります。準備を整えることが成功への近道です。
殻付きのまま中火でじっくり焼く
フライパンに大さじ3の多めのサラダ油を引き、殻付きのえびを中火でじっくりと両面焼く工程が最大のポイントです。殻がついたままじっくり焼くことで、えびの持つ濃厚な風味と香りが油に溶け出し、ほんのりと赤く色づいた「えび油」ができあがります。
このえび油を使ってソースを作ることで、料理全体にえびの旨味がコーティングされ、本格的な味わいに仕上がります。殻のないえびチリが好みの方は、この焼き上がりのタイミングで殻をむくようにしてください。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
土井善晴さんのえびチリには、豊かな旨味とピリッとした辛味、そしてケチャップや砂糖の甘酸っぱさが絶妙なバランスで共存しています。この味わいをさらに引き立てるお酒としておすすめなのが、少しふくよかな果実味を持つロゼワインや、スッキリとした酸味のある白ワインです。
たとえば、フランス産のロゼ・ダンジュなどは、そのフルーティーな甘みがえびチリの辛味を優しく包み込み、えびの旨味と素晴らしいマリアージュを見せてくれます。また、白ワインであれば、ドイツのやや甘口のリースリングや、ニュージーランド産のソーヴィニヨン・ブランも良い相性です。
ソーヴィニヨン・ブランのハーブのような青々しい香りが、ねぎやにんにく、しょうがといった香味野菜の風味と見事に調和します。もちろん、中華料理の定番である冷えたビールや、さっぱりとしたレモンサワー、風味豊かな紹興酒と合わせても、至福のひとときをお楽しみいただけます。
保存テクニックと温め直し方
えびチリを保存する場合は、粗熱がしっかりと取れてから清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫で保管してください。保存期間の目安は約2〜3日程度ですが、えびの風味や食感が損なわれやすいため、できるだけ早めにお召し上がりいただくことをおすすめします。
温め直す際は、電子レンジを使うとえびが硬くなりやすいため、フライパンに移して少量の水を加え、弱火で優しく加熱すると、とろみと風味が復活して美味しくいただけます。冷凍保存はえびの食感がパサつく原因になるため、推奨されません。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回ご紹介した土井善晴さんのえびチリは、殻付きのえびをじっくりと炒めて作る自家製の「えび油」が最大の魅力です。えびの殻から出る濃厚な旨味を余すところなくソースに溶け込ませることで、一般的な家庭料理の枠を超えた、まるでお店で食べるような本格的な奥深い味わいを実現しています。
冷凍えびを使用しても、臭みを取るためのしっかりとしたもみ洗いと丁寧な下処理を行うことで、プリプリの食感と豊かな風味を存分に楽しむことができます。さらに、中国料理の基本である事前の計量と準備を徹底することで、調理中の失敗を防ぎ、絶妙な火入れで仕上げることが可能です。
にんにく、しょうが、ねぎといったたっぷりの香味野菜と、豆板醤のピリッとした辛味、そしてごま油の香ばしい香りが食欲をそそる一品です。ご飯のおかずとしてはもちろん、お酒のおつまみとしても大活躍する極上のえびチリを、ぜひご家庭の定番レシピに加えてみてください。
