日本の家庭料理を牽引する土井善晴さんの「みそおでん」のレシピをご紹介します。肌寒い季節になると恋しくなるおでんですが、今回ご紹介するのは、土鍋の真ん中にみその入った湯のみを置き、具材と一緒に温めながらいただくという、見た目にも楽しく心温まる一品です。
使用するのは、上品な甘さの「合わせみそ」と、香りの良い「しょうがみそ」の2種類。鶏肉やねぎ、こんにゃく、焼き豆腐、うずらの卵、ぎんなん、里芋といったバラエティ豊かな具材を串に打ち、風味豊かな昆布だしでじっくりと温めます。
それぞれの具材から出る旨味がだしに溶け込み、温かい自家製のみそをたっぷりとつけて頬張れば、口いっぱいに至福の味わいが広がります。土鍋ひとつで食卓がパッと華やぎ、家族や友人たちと囲むひとときがさらに特別なものになるはずです。
土井善晴さんならではの、素材の味を最大限に引き出す丁寧な下ごしらえと、味わい深いみその作り方を、ぜひご自宅でお楽しみください。
【土井善晴さんのレシピ】みそおでんの作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食4
servings40
minutes20
minutes400
kcal60
minutes日本の家庭料理を牽引する土井善晴さんの「みそおでん」のレシピをご紹介します。肌寒い季節になると恋しくなるおでんですが、今回ご紹介するのは、土鍋の真ん中にみその入った湯のみを置き、具材と一緒に温めながらいただくという、見た目にも楽しく心温まる一品です。
材料
鶏もも肉 1枚
ねぎ 1本
こんにゃく 1枚
焼き豆腐 1/2丁
うずらの卵 10コ
ぎんなん 16コ
里芋 4コ
昆布だし 適量(昆布(10cm四方)1枚を、水カップ4に1時間以上つけたもの。)
すりごま(白) 適宜
七味とうがらし 適宜
塩
【合わせみそ】
赤だしみそ 40g
白みそ 50g
砂糖 大さじ2
酒 カップ1/3
【しょうがみそ】
赤みそ 100g
砂糖 大さじ1
酒 カップ1/3
しょうが(皮付きのまますりおろす) 50g
作り方
- ●【合わせみそ】 酒以外の材料を鍋に入れ、酒を加えてみそを溶きのばしながらゴムべらでよく混ぜ合わせる。弱火にかけ、へらで絶えず練り混ぜながらひと煮立ちさせる。 ●【しょうがみそ】 しょうが以外の材料を【合わせみそ】と同様に混ぜ合わせて煮詰め、最後にしょうがを加えてサッと煮立て、なじませる。それぞれ、小ぶりで高さのある耐熱の器に入れる。
- ポイント
- みそは土鍋の中で温められるよう、湯のみに入れる。
- ●鶏ねぎ 鶏肉は一口大に切り、ねぎは2cm長さに切る。鶏、ねぎ、鶏と交互に串を打つ。 ●こんにゃく 塩少々をまぶしてまな板の上でもみ、水で洗って水けを拭く。1cm厚さに切って中央に切り目を入れ、片端を切り目にくぐらせて手綱こんにゃくにし、串を打つ。 ●焼き豆腐 2cm角、5cm長さに切って串を打つ。 ●うずらの卵 水からゆで、沸騰したら4分間ゆでて堅ゆでにする。殻をむいて2コずつ串を打つ。 ●ぎんなん 殻を割って塩ゆでにし、薄皮をむいて3~4コずつ串を打つ。 ●里芋 洗って水からゆで、煮立ってからさらに20分間ゆでる。皮をむいて、大きければ二つ割りにして串を打つ。
- 土鍋に 1 のみその器を入れ、 2 の具を入れる。昆布だしを具がかぶるくらいに注いで中火にかける。アクが出れば取り除く。具が温まったら、取り皿に取って好みのみそをつけて食べる。好みですりごま、七味とうがらしをふる。
メモ
- 土井善晴さんのレシピ (みそおでん)
みそおでんを美味しく作る3つの極意
2種類の自家製みそを丁寧に練り上げる
このレシピの要となるのが「合わせみそ」と「しょうがみそ」の2種類のみそです。酒以外の材料を鍋に入れ、酒を少しずつ加えながら溶きのばすことで、ダマにならずなめらかな口当たりに仕上がります。さらに弱火にかけ、ゴムべらで絶えず練り混ぜながらひと煮立ちさせることが重要です。
この工程により、みそ特有のアルコール分が飛び、砂糖の甘みとみそのコクが深く馴染んでツヤのある仕上がりになります。しょうがみそは、最後に皮付きのまますりおろしたしょうがを加えることで、加熱しすぎによる香りの飛散を防ぎ、フレッシュで爽やかな風味を存分に楽しむことができます。
丁寧な下ごしらえで味の染み込みと食感を向上
おでんの具材は、それぞれに適切な下ごしらえを施すことで仕上がりが格段に良くなります。例えばこんにゃくは、塩をもみ込んで水洗いし、特有の臭みを抜くことが大切です。さらに中央に切り込みを入れて手綱こんにゃくにすることで、表面積が増えてみそが絡みやすくなり、見た目も華やかになります。
里芋は水からじっくり20分間ゆでることで中まで柔らかく火を通し、うずらの卵は水から沸騰後4分間という正確な時間で堅ゆでにすることで、プリッとした食感と黄身のコクを保ちます。これらのひと手間が、全体の完成度を大きく高めるのです。
土鍋の中央でみそを温め、昆布だしで具材を煮る
このみそおでんの最大の特徴は、みそを入れた湯のみなどの耐熱容器を土鍋の中央に配置し、その周りに串打った具材を並べるという独自のスタイルです。たっぷりの昆布だし(昆布を水に1時間以上つけて旨味を抽出したもの)を具材がかぶるくらいまで注ぎ、中火にかけます。
こうすることで、具材をだしで温めながら、同時につけだれとなるみそも熱々の状態に保つことができます。アクが出たらこまめに取り除くことで、昆布と具材から出る上品なだしの風味が濁りません。温まった具材に、熱々のみそをつけて食べることで、格別の美味しさを味わえます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
この風味豊かなみそおでんには、和のテイストに寄り添うお酒を合わせるのがおすすめです。特に相性が良いのは、ふくよかなお米の旨味が感じられる純米酒です。ぬる燗にすることで、合わせみその上品な甘みや、しょうがみそのスパイシーな風味と見事に調和し、口の中で深い余韻を生み出します。
また、ワインを合わせる場合は、果実味が豊かで渋みが穏やかな赤ワイン、例えば日本の固有品種であるマスカット・ベーリーエーを使用したワインがぴったりです。赤みその持つコクや発酵食品特有の土っぽいニュアンスと、ベリー系の甘やかな香りが驚くほどマッチします。
少し冷やしていただくと、おでんの熱々感とのコントラストも楽しめます。すりごまや七味とうがらしの薬味を効かせた具材とも好相性です。
保存テクニックと温め直し方
おでんが余った場合の保存方法です。具材とだし汁は別々の保存容器に分けて冷蔵庫で保存してください。具材をだし汁につけたまま長期間置くと、味が濃くなりすぎたり、里芋などが煮崩れしやすくなります。保存期間の目安は冷蔵で2〜3日程度です。
温め直す際は、鍋にだし汁と具材を戻して弱火でじっくりと加熱してください。また、余った2種類のみそは、清潔な密閉容器に入れて冷蔵庫で保存すれば、1〜2週間程度日持ちします。ふろふき大根や、おにぎりに塗って焼きおにぎりにするなど、万能みそとして様々なお料理に活用できます。
このレシピのまとめと栄養のポイント
日本の食卓を豊かにする土井善晴さんのレシピの中から、心も体も温まる「みそおでん」をご紹介しました。このレシピの魅力は、何といっても卓上で土鍋を囲み、温かいみそをつけながらいただくというライブ感あふれる演出です。
甘みとコクのある「合わせみそ」、香りが引き立つ「しょうがみそ」の2種類を手作りし、熱々の状態で鶏肉や里芋、こんにゃくといった具材に絡めることで、家庭のおでんがワンランク上のご馳走へと昇華されます。
串に刺した具材は見た目にも楽しく、昆布だしでシンプルに温めることで、素材本来の持ち味をしっかりと感じることができます。下ごしらえのひと手間を惜しまないことで得られる豊かな味わいを、ぜひ大切な人と一緒にじっくりと堪能してください。寒い季節の定番メニューに加えたくなる逸品です。
