家庭料理の定番であり、心温まるホッとする味わいが魅力の「うの花」。今回は、家庭料理の第一人者である小林カツ代さんのレシピ「しっとりうの花」をご紹介します。
おからはパサパサしてしまいがちというお悩みを持つ方も多いかもしれませんが、小林カツ代さんのこのレシピは、その名の通り「しっとり」と仕上がるのが最大の特徴です。たっぷりの水分とにんじんを先に煮て甘みを引き出し、えのきだけの旨味と水分も活用することで、おからにしっかりと味が染み込みます。
さらに、出汁をとる手間を省くために削り節をそのまま加える工夫も、忙しい日々の食事作りにおいて非常に実用的です。最後に加えるごま油の香ばしい香りが食欲をそそり、ご飯のおかずとしてはもちろん、お酒のおつまみとしても楽しめます。
昔ながらの素朴な味わいの中に、無駄のない洗練された手順が詰まった小林カツ代さん直伝の一品。身近な材料ですぐに作ることができるため、常備菜としても大活躍間違いなしの素晴らしいレシピです。ぜひご家庭で、そのしっとりとした極上の味わいを体験してみてください。
【小林カツ代さんのレシピ】しっとりうの花の作り方
Course: 副菜Cuisine: 和食2
servings5
minutes15
minutes122
kcal20
minutes家庭料理の定番であり、心温まるホッとする味わいが魅力の「うの花」。今回は、家庭料理の第一人者である小林カツ代さんのレシピ「しっとりうの花」をご紹介します。
材料
おから カップ1+1/2(100g)
えのきだけ 50g
にんじん 3cm(30g)
細ねぎ 2~3本
削り節 1パック(4g)
ごま油
【A】
しょうゆ 大さじ1+1/2
酒 大さじ1
みりん 大さじ1
作り方
- えのきだけは石づきを取って、長さを4つに切る。にんじんは3cm長さのせん切り、細ねぎは小口切りにする。
- 鍋に水カップ1とにんじんを入れ、中火で火が通るまで煮る。えのきだけ、【A】、おから、細ねぎ、削り節を加え、弱めの中火にしていりつける。
- 汁けが少なくなってしっとりしたら火を止め、ごま油小さじ1/2を混ぜる。
メモ
- 小林カツ代さんのレシピ (しっとりうの花)
しっとりうの花を美味しく作る3つの極意
にんじんを水から煮て甘みを引き出す
このレシピでは、にんじんをあらかじめ水カップ1とともに鍋に入れ、中火で火が通るまで煮るという工程が含まれています。これは単ににんじんを柔らかくするだけでなく、水からじっくりと加熱することで根菜特有の自然な甘みと旨味を煮汁の中に十分に引き出すための重要なステップです。
おからは自ら旨味を持たないため、このにんじんの甘みが溶け出した煮汁をしっかりと吸わせることで、全体の味わいが格段に深く、優しくなります。炒めてから煮るのではなく、煮汁そのものに具材の旨味を移すこの調理法が、しっとりとした仕上がりと奥深い風味を生み出します。
削り節をそのまま加えて旨味を閉じ込める
一般的な和食の煮物では、あらかじめ一番出汁や二番出汁を引いてから調理に使うことが多いですが、このレシピでは出汁を別途用意するのではなく、材料を煮る段階で削り節(1パック・4g)を直接鍋に加えていりつける手法をとっています。
これにより、出汁をとるという手間が省けるだけでなく、削り節から出る豊かなカツオの風味が直接おからや他の具材に絡みつき、無駄なく旨味を吸い込ませることができます。具材としての役割も果たす削り節が、しっとりとしたおからの中で絶妙な旨味のアクセントとなり、短時間の調理でも奥深い味わいを実現しています。
仕上げのごま油で風味とコクをプラス
鍋の中で煮汁が少なくなり、おからがしっとりとした状態になったところで火を止め、最後にごま油小さじ1/2を加えるのがこのレシピの最大のポイントの一つです。
うの花はあっさりとしたヘルシーな味わいが魅力ですが、植物性の油であるごま油を仕上げに少量混ぜ込むことで、おからにコクと豊かな香ばしさが加わり、満足感が大幅に向上します。
加熱中に油を加えるのではなく、火を止めた直後の余熱で香りを立てることで、ごま油の風味が飛ばず、口に入れた瞬間にフワッと広がる絶妙な仕上がりになります。冷めても風味が落ちにくいため、作り置きにも適しています。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
小林カツ代さんの「しっとりうの花」は、素朴で優しい醤油とみりんの和の味わいがベースとなっているため、お酒と合わせる際も和食に寄り添うような軽やかで旨味のあるものが理想的です。ワインを合わせるなら、フレッシュでフルーティーな日本の甲州ワインが非常によく合います。
例えば、シャトー・メルシャンの「甲州きいろ香」のような、柑橘系の爽やかな香りとキレのある酸味を持つ白ワインは、おからの甘みやごま油の香ばしさと反発することなく、口の中をさっぱりとリセットしてくれます。また、軽快な果実味が特徴のピノ・ノワールを少し冷やして合わせるのもおすすめです。
削り節の旨味と赤ワインの持つ土っぽいニュアンスが同調し、料理の奥行きを引き立てます。もちろん、スッキリとした純米酒や、香ばしい麦焼酎のソーダ割りとも相性抜群です。
保存テクニックと温め直し方
完成した「しっとりうの花」は、粗熱をしっかりと取ってから清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫で保存してください。水分を程よく含んでしっとりとしているため、冷蔵で3〜4日程度は美味しくお召し上がりいただけます。
日が経つごとに具材の旨味や調味料がおからにさらに馴染み、作った当日とはまた違った奥深い味わいが楽しめます。長期保存したい場合は、1回分ずつ小分けにしてラップで包み、冷凍保存用バッグに入れて冷凍することも可能です。冷凍した場合は約1ヶ月保存可能で、解凍時は電子レンジで加熱するとふんわり感が戻ります。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回は、家庭料理の大家である小林カツ代さんの珠玉のレシピ「しっとりうの花」をご紹介しました。おからを使った料理はパサつきやすさが課題となることが多いですが、たっぷりの煮汁でにんじんを煮て甘みを引き出し、えのきだけの水分を活用することで、驚くほどしっとりとした口当たりに仕上がります。
さらに、出汁を取る手間を省いて削り節を直接加えたり、仕上げにごま油を混ぜ込んでコクと香りをプラスしたりと、家庭での作りやすさと美味しさを両立させる小林カツ代さんならではのアイデアが詰まっています。ご飯のおかずとしてはもちろん、お弁当の隙間おかずや、お酒の肴にも最適な一品です。
材料もシンプルで経済的でありながら、栄養価も高く、心も体も満たされる素晴らしい和食レシピ。日々の食卓に、ぜひこのしっとりとした極上のうの花を取り入れてみてください。
