今回は、日本料理の名店を構える人気料理人、笠原将弘さんのレシピ「にんじんのすり流し」をご紹介します。和食の伝統的な技法である「すり流し」は、野菜の旨味を余すところなく味わえる素晴らしい料理ですが、笠原将弘さんのレシピはご家庭でも作りやすい工夫が凝らされています。
にんじんをまるごと一本使い、すりおろして作るとろみのあるスープは、心も体も温まる優しい味わいが魅力です。このレシピの最大の特徴は、皮付きのまますりおろしたにんじんを、まずはサラダ油でしっかりと炒めるという工程にあります。
炒めることでにんじん特有の青臭さが抜け、驚くほどの甘みと香ばしさが引き出されます。ベースとなる出汁には手軽な顆粒のチキンスープを使用し、しょうゆとみりんで味を調えることで、和風でありながらもしっかりとしたコクを感じられる仕上がりになります。
最後にとろみをつけて粗びき黒こしょうでアクセントを加える、笠原将弘さん直伝の本格的で奥深い味わいを、ぜひご自宅の食卓でお楽しみください。
【笠原将弘さんのレシピ】にんじんのすり流しの作り方
Course: 汁物Cuisine: 和食2
servings5
minutes10
minutes123
kcal15
minutes今回は、日本料理の名店を構える人気料理人、笠原将弘さんのレシピ「にんじんのすり流し」をご紹介します。和食の伝統的な技法である「すり流し」は、野菜の旨味を余すところなく味わえる素晴らしい料理ですが、笠原将弘さんのレシピはご家庭でも作りやすい工夫が凝らされています。
材料
にんじん 1本
水溶きかたくり粉 大さじ1(かたくり粉と水を1:1の割合で合わせたもの。)
サラダ油
塩
黒こしょう(粗びき)
【A】
チキンスープ カップ2(顆粒チキンスープの素(中国風)を表示どおりに溶いたもの。)
しょうゆ 大さじ1
みりん 大さじ1/2
作り方
- にんじんは皮付きのまますりおろす。
- 鍋にサラダ油大さじ1を熱し、 1 を入れる。塩一つまみをふり、香ばしい香りがするまでよく炒める。
- ポイント
- にんじんはサラダ油で炒めることで、臭みがぬけ、甘みが増す。
- 【A】を加え、ひと煮立ちさせたら水溶きかたくり粉を加えてとろみをつける。器によそい、黒こしょう少々をふる。
メモ
- 笠原将弘さんのレシピ (にんじんのすり流し)
にんじんのすり流しを美味しく作る3つの極意
にんじんは皮付きのまますりおろす
にんじんは皮をむかずに、そのまま丸ごとすりおろすのがこのレシピの最初のポイントです。皮の付近には香りや栄養、そして強い甘みが詰まっており、そのまま使用することで野菜本来の力強い風味をスープ全体に行き渡らせることができます。
すりおろす際は細かめのおろし金を使うとなめらかな口当たりになりますが、あえて少し粗めにすりおろして食感を残すのも味わい深いです。皮ごとすりおろすことで鮮やかなオレンジ色がさらに引き立ち、見た目にも美しい仕上がりになります。手間も省けて一石二鳥の工程と言えます。
サラダ油と塩で炒めて甘みを引き出す
すりおろしたにんじんを鍋に入れ、サラダ油大さじ1と塩一つまみを加えて香ばしい香りが立つまでじっくりと炒める工程が、このレシピで最も重要な極意です。にんじんは油で炒めることによって特有の青臭さや土臭さがきれいに抜け、驚くほど豊かな甘みが引き出されます。
塩を加えることで浸透圧が働き、にんじんの水分とともに旨味が引き出され、炒める香ばしさがスープのベースとなります。焦がさないように火加減に注意しながら、水分が飛んで良い香りがしてくるまでしっかりと炒め抜くことが、最終的な味の深みを決定づけます。
水溶きかたくり粉でとろみをつける
チキンスープと調味料(しょうゆ大さじ1、みりん大さじ2分の1)を加えてひと煮立ちさせたあと、最後に水溶きかたくり粉(かたくり粉と水を1対1で合わせたもの)を加えてとろみをつけることで、本格的な「すり流し」の口当たりが完成します。
とろみがつくことで、にんじんの細かい繊維がスープ全体に均等に広がり、なめらかで均一な味わいを楽しむことができます。また、とろみはスープの温度を下がりにくくする保温効果もあり、最後まで熱々の状態で美味しくいただくことができます。ダマにならないよう混ぜながら少しずつ加えるのが美しく仕上げるコツです。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
笠原将弘さんの「にんじんのすり流し」は、にんじんの自然な甘みとチキンスープのコク、そして黒こしょうのピリッとしたアクセントが見事に調和した一品です。この料理には、スッキリとした酸味と豊かな果実味を持つ白ワインが非常によく合います。
例えば、フランス産のソーヴィニヨン・ブランや、ニュージーランド産のシャルドネなどの白ワインは、にんじんの持つ大地のニュアンスや自然な甘みに優しく寄り添い、食事の満足感をさらに高めてくれます。
また、和の風味を活かすのであれば、スッキリとした辛口の日本酒や、フルーティーな香りのある吟醸酒と合わせるのもおすすめです。温かいすり流しを味わいながら、程よく冷えたワインや日本酒を交互に楽しむことで、口の中がリフレッシュされ、いつもの食卓がさらに豊かな時間へと変化します。
和食の献立としてはもちろん、洋風のメインディッシュの前に提供するスープとしても活躍する、大変汎用性の高い味わいです。
保存テクニックと温め直し方
完成したにんじんのすり流しが余ってしまった場合は、粗熱をしっかりと取ってから清潔な密閉保存容器に移し、冷蔵庫で保存してください。冷蔵保存の目安はおおよそ2〜3日程度です。再加熱する際は、鍋に移して弱火で焦げないようにゆっくりと温め直すか、耐熱容器に入れて電子レンジを使用して温めてください。
水溶きかたくり粉でとろみがついているため、鍋で加熱する際は底が焦げ付きやすいので、かき混ぜながら温めるよう注意が必要です。なるべく早めにお召し上がりいただくことで、豊かな風味を保つことができます。
このレシピのまとめと栄養のポイント
笠原将弘さん直伝の「にんじんのすり流し」は、スーパーなどで手軽に手に入る身近な食材を使いながら、日本料理の本格的な技術と味わいを家庭で手軽に再現できる素晴らしいレシピです。
にんじんを皮ごと丸ごとすりおろし、サラダ油で香ばしい香りがするまでしっかりと炒めるというひと手間を加えるだけで、特有の臭みが消え去り、野菜本来の持つ強烈な甘みと旨味が最大限に引き出されます。
ベースとなる手軽なチキンスープに、しょうゆとみりんという伝統的な和の調味料を組み合わせることで、深みのある奥深い味わいを生み出しています。最後にとろみをつけて粗びき黒こしょうを散らすことで、見た目も美しく、スパイシーな香りが食欲をそそる一品に仕上がります。
毎日の食卓の汁物としてはもちろん、特別なおもてなしの席などでも大変喜ばれる、心と体を優しく温めてくれる極上の和風スープです。
