人気料理研究家である飛田和緒さんのレシピ、「もやしすき」の作り方をご紹介します。すき焼きといえば、お祝い事や特別な日のごちそうというイメージが強く、準備に手間がかかる印象を持つ方も多いかもしれません。
しかし、今回ご紹介する飛田和緒さんのレシピは、スーパーで一年中手に入りやすい安価なもやしをたっぷりと活用し、日常の食卓で手軽にすき焼きの美味しさを楽しめる工夫が詰まった素晴らしい一品です。
牛肉の濃厚な旨味と、砂糖としょうゆで作るシンプルで甘辛い割り下の味わいを、シャキシャキとしたもやしと、煮汁をたっぷりと吸い込んでふっくらとした車麩がしっかりと受け止め、驚くほどの満足感を与えてくれます。
お肉の量は200gと控えめでありながら、もやし1袋と木綿豆腐、そして存在感のある車麩を組み合わせることで、お腹いっぱいになるボリューム満点のメインディッシュに仕上がります。
最後に加えるみつばの爽やかな香りが程よいアクセントになり、こってりとした味わいの中でも最後まで飽きずに美味しく食べ進めることができるのも大きな魅力です。普段の夕食の献立に悩んだ時や、少し疲れて帰ってきた日の夜でも、フライパンや鉄鍋一つでさっと短時間で作ることができる飛田和緒さんの絶品レシピ。
心も体も温まる、白いご飯が止まらなくなる極上の味わいを、ぜひご家庭で体験してみてください。
【飛田和緒さんのレシピ】もやしすきの作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食2
servings20
minutes10
minutes450
kcal30
minutes人気料理研究家である飛田和緒さんのレシピ、「もやしすき」の作り方をご紹介します。すき焼きといえば、お祝い事や特別な日のごちそうというイメージが強く、準備に手間がかかる印象を持つ方も多いかもしれません。
材料
もやし 1袋
牛薄切り肉(すき焼き用) 200g
牛脂 適量(なければ鍋に油少々を熱して、肉を焼く。)
車麩 4枚
木綿豆腐 150g
みつば 1ワ
卵 適宜
砂糖 大さじ2
しょうゆ 大さじ2
作り方
- 牛肉と牛脂は15分間ほど室温におく。車麩は袋の表示どおりに水につけて戻し、軽く絞って食べやすく切る。
- もやしはできるだけひげ根を取る。豆腐はざるにのせて軽く水きりし、食べやすく切る。みつばは4cm長さに切る。
- 直径20cmほどの鉄鍋(または厚手の鍋かフライパン)に牛脂を入れて中火にかけ、脂が溶けて煙が出るくらいまで熱して取り出す。牛肉を広げてサッと焼き、まだ赤いうちに砂糖大さじ2をふり、しょうゆ大さじ2を回しかけて裏返す。
- 肉を端に寄せて、あいたところにもやし、豆腐を加え、ふたをして2分間ほど煮る。
- もやしから水けが出たら、車麩とみつばを加え、煮汁をからめながら火を通す。好みで溶き卵をつけて食べる。
メモ
- 飛田和緒さんのレシピ (もやしすき)
もやしすきを美味しく作る3つの極意
肉は焼く前に室温に戻し、牛脂で風味を引き出す
このレシピの最初の重要なポイントは、牛肉と牛脂を調理を始める約15分前に冷蔵庫から取り出し、しっかりと室温に戻しておくことです。冷たいままの肉を熱せられた鍋に入れると、急激な温度変化によって肉の組織がキュッと縮み、食感が硬くなってしまいます。
室温に戻すことで均一に熱が入り、柔らかな食感に仕上がります。また、通常のサラダ油ではなく牛脂を使うことで、特有の甘みと深いコクが加わり、お店で食べるような本格的なすき焼きの風味を再現できます。
鉄鍋をしっかり熱し、牛脂から煙が出るくらいまで溶かし切ることで、肉に香ばしさがまとわれ、さらに美味しくなります。
もやしのひげ根を取り除き、食感と風味を底上げする
もやしは袋から出してそのまま使うこともできますが、このレシピでは「できるだけひげ根を取る」というひと手間が非常に重要になります。
ひげ根を残したまま調理をすると、口当たりが悪くモソモソとした食感になるだけでなく、特有の青臭さや土臭さが煮汁に溶け出してしまい、繊細な甘辛いすき焼きの風味を損ねてしまう原因になります。
丁寧にひげ根を取り除くことで、もやし本来のシャキシャキとした軽快な食感が際立ち、すっきりとした上品な味わいに仕上がります。少し根気のいる地道な作業にはなりますが、この丁寧な下ごしらえが料理の完成度を劇的に高める秘訣です。
もやしの水分を活かして蒸し焼きにし、旨味を凝縮させる
調味料を絡めた後、もやしと豆腐を加えて「ふたをして2分間ほど煮る」という手順が、このレシピの最大の鍵となります。水やだし汁などを余分に加えず、もやしや豆腐から自然に出る水分を利用して煮込むことで、砂糖としょうゆ、そして牛肉から溶け出した濃厚な旨味が薄まることなく、具材全体にしっかりと絡みつきます。
ふたをして密閉状態で加熱することで、短い時間でも効率よく中まで火が通り、もやしの食感を程よく残しながら味が馴染みます。その後に出た煮汁を、戻した車麩にたっぷりと吸わせることで、一滴の旨味も逃さず最後まで美味しく堪能することができます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
飛田和緒さんの「もやしすき」は、牛肉の濃厚な旨味と、砂糖としょうゆベースの甘辛くしっかりとした味付けが特徴です。このお料理に合わせるお酒としておすすめなのが、果実味が豊かで少しスパイシーなニュアンスを持つミディアムボディの赤ワインです。
例えば、オーストラリア産のシラーズや、アメリカ産のジンファンデルなどの品種は、牛肉の脂の甘みと醤油の香ばしさに見事に調和します。ワインの持つ果実の甘みがすき焼きの甘辛いタレとリンクし、程よいタンニンが口の中の脂をすっきりとリセットしてくれます。
また、日本酒を合わせる場合は、お米の旨味がしっかりと感じられる純米酒や、少し熟成感のある純米吟醸などを軽くぬる燗にすると良いでしょう。甘辛いタレと木綿豆腐、車麩の優しい風味を、日本酒のふくよかな香りが包み込み、至福のペアリングを楽しむことができます。
保存テクニックと温め直し方
「もやしすき」が余ってしまった場合は、粗熱をしっかりと取ってから清潔な密閉保存容器に移し、冷蔵庫で保存してください。
保存期間の目安は約1〜2日程度ですが、時間が経つにつれてもやしから水分が出続けて味が薄まったり、シャキシャキとした食感が柔らかくなりすぎたりするため、できるだけ作った当日中か、遅くとも翌日の朝には食べ切ることをおすすめします。
温め直す際は、電子レンジを使用するか、小鍋に移して弱火でゆっくりと加熱してください。その際、水分が足りない場合は少量の酒や水を足すと焦げ付きを防ぐことができます。なお、豆腐やもやしは冷凍すると食感が大きく変わってスポンジ状になってしまうため、この料理の冷凍保存は避けるようにしてください。
このレシピのまとめと栄養のポイント
飛田和緒さんのレシピ「もやしすき」は、スーパーなどで手に入りやすい身近な食材を使いながら、食卓をパッと華やかに、そして心を満たしてくれる素晴らしい一品です。
牛肉を主役にしつつも、ひげ根を丁寧に取り除くことでシャキシャキ感を際立たせたもやしや、たっぷりと美味しい煮汁を吸い込んだ車麩、そして優しい味わいの木綿豆腐を加えることで、栄養バランスも良くボリューム満点のおかずに仕上がります。
砂糖としょうゆのみという潔くシンプルな味付けでありながら、牛脂のコクと素材が持つ水分を最大限に活かす調理手順によって、驚くほど奥深い味わいが生まれます。みつばの爽やかな香りが最後に全体を引き締め、溶き卵にたっぷりと絡めていただけば、まさに至福のひとときです。
調理時間も短く、忙しい日の夕食にもぴったりなので、ぜひ飛田和緒さんのこのレシピをご家庭の定番メニューに加えて、季節を問わず楽しんでみてください。
