日本の家庭料理を代表する料理研究家、土井善晴さんの「さつまいもと切り昆布の煮物」のレシピをご紹介します。さつまいものホクホクとした自然な甘みと、切り昆布から滲み出る海の旨味が絶妙に調和した、心温まる和食の定番となる一品です。
土井善晴さん直伝のこのレシピは、特別な調味料を使わず、ご家庭にある身近な食材だけで驚くほど奥深い味わいに仕上がります。さつまいもは皮ごと使うことで見た目の彩りも美しく、切り昆布の食感とのコントラストも楽しめます。
日々の食卓の副菜としてはもちろん、冷めても味がしっかりと感じられるためお弁当のおかずにも最適です。さつまいもが煮くずれしないようにするための火加減のコントロールや、調味料を加えるタイミングなど、和食の基本となる大切なポイントがしっかりと詰まっています。
このレシピの通りに丁寧に作れば、まるで料亭のような上品でホッとする味わいの煮物を、誰でも簡単にご家庭で再現することができます。忙しい毎日の献立作りに役立つ、栄養満点で心が和む土井善晴さんの絶品レシピを、ぜひ今日の食卓に取り入れてみてください。
家族みんなが笑顔になること間違いなしの、リピート必至の煮物です。
【土井善晴さんのレシピ】さつまいもと切り昆布の煮物の作り方
Course: 副菜Cuisine: 和食4
servings10
minutes25
minutes140
kcal35
minutes日本の家庭料理を代表する料理研究家、土井善晴さんの「さつまいもと切り昆布の煮物」のレシピをご紹介します。さつまいものホクホクとした自然な甘みと、切り昆布から滲み出る海の旨味が絶妙に調和した、心温まる和食の定番となる一品です。
材料
さつまいも 1本(300g)
だし カップ3(豆腐の茶碗(わん)蒸し参照。)
切り昆布(乾) 20g
砂糖
しょうゆ
作り方
- さつまいもは皮ごと1.5cm厚さの輪切りにし、水にさらす。切り昆布は、料理ばさみで食べやすい長さに切る。
- ポイント
- 水にさらすことでさつまいものアクがぬけ、色がきれいに仕上がる。
- さつまいもの水けをきって鍋に入れ、 だし を加えて強火にかける。煮立ったら砂糖大さじ3を加え、落としぶたをして弱火で10分間ほど煮る。
- ポイント
- さつまいもが柔らかく煮えるまで、塩分は加えない。煮くずれしないよう弱火でコトコトと。
- さつまいもが柔らかくなったら、切り昆布を加え、再び落としぶたをして7~8分間煮る。しょうゆ大さじ1/2を加えて味をなじませ、さらに4~5分間煮て火を止め、冷ましながら味を含ませる。
- ポイント
- 昆布に塩けがあるので、しょうゆは風味づけ程度。ヒタヒタの煮汁からいもが少し顔を出すくらいで火を止めて。
メモ
- 土井善晴さんのレシピ (さつまいもと切り昆布の煮物)
さつまいもと切り昆布の煮物を美味しく作る3つの極意
水にさらしてアクを抜き、色鮮やかに仕上げる
さつまいもは皮ごと1.5cm厚さの輪切りにした後、必ず水にさらすのがこのレシピの大切なポイントです。さつまいもにはアクが含まれており、切ったまま空気に触れると変色してしまいます。
水にさらしてしっかりとアクを抜くことで、煮上がった時のさつまいもの黄色と皮の赤紫色がくっきりと美しく、色鮮やかに仕上がります。また、アクによるえぐみも取り除かれるため、さつまいも本来の素朴で上品な甘みが際立ち、だしや昆布の風味を邪魔しません。
見た目も味わいもワンランクアップするための、欠かせない下準備となります。
調味料を加える順番と、煮くずれを防ぐ火加減
さつまいもが柔らかく煮えるまでは、絶対に塩分(しょうゆなど)を加えないことが成功の秘訣です。だしと砂糖だけでまずは弱火で10分間ほど、コトコトと煮含めます。塩分を先に入れてしまうと、さつまいもの表面が締まってしまい、中まで柔らかくなりにくくなります。
また、強火でグラグラと煮立てるとさつまいも同士がぶつかって煮くずれしてしまうため、落としぶたをして弱火で静かに火を通すことで、形を綺麗に保ったままホクホクとした食感に仕上がります。
昆布の塩気を活かし、冷まして味を含ませる
切り昆布自体に海水の塩気や旨味がたっぷりと含まれているため、後から加えるしょうゆは大さじ2分の1という少なさに留め、あくまで風味づけとして使用します。さつまいもが柔らかくなり、切り昆布を加えて7〜8分煮た後にしょうゆを加え、さらに4〜5分煮て火を止めます。
煮物は加熱している時よりも、温度が下がって冷めていく過程で最も食材に味が染み込んでいきます。ヒタヒタの煮汁からさつまいもが少し顔を出すくらいで火を止め、そのまま鍋の中でゆっくりと冷ますことで、中までしっかりと味が馴染み、格別の美味しさになります。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
土井善晴さんの「さつまいもと切り昆布の煮物」は、素朴で優しい甘みと昆布の旨味が特徴の和食ですので、合わせるお酒も和の風味に寄り添うものがおすすめです。日本酒であれば、米のふくよかな旨味が感じられる純米酒や、少し熟成感のあるひやおろしなどが、さつまいもの甘味と素晴らしい相性を見せます。
ワインを合わせる場合は、果実味が豊かで酸味が穏やかな白ワイン、例えば樽香を抑えたシャルドネや、日本の固有品種である甲州などがぴったりです。甲州特有のほのかな柑橘の香りと和の柑橘類に通じるニュアンスが、だしの効いた煮物の繊細な味わいを引き立てます。
また、日常の食卓であれば、温かいほうじ茶や玄米茶と合わせることで、ホッと落ち着く至福のひとときをお楽しみいただけます。
保存テクニックと温め直し方
粗熱が完全に取れたら、清潔な保存容器に移し替えて冷蔵庫で保存してください。冷蔵保存の目安は約3〜4日間です。時間が経つごとにさつまいもと昆布にだしの旨味がより深く染み込み、作った当日とはまた違ったまろやかな味わいを楽しむことができます。
温め直す際は、電子レンジで軽く加熱するか、小鍋に移して弱火で焦げないように温めてください。冷凍保存をするとさつまいもの組織が壊れてパサパサとした食感になってしまうため、なるべく冷蔵保存の期間内に食べ切ることをおすすめします。お弁当のおかずとして隙間に入れるのにも重宝します。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回ご紹介した土井善晴さんの「さつまいもと切り昆布の煮物」は、日本の家庭料理の良さが凝縮された、心と体に優しい一品です。さつまいもの自然な甘みと、切り昆布から出る磯の風味が、たっぷりのだし汁の中で見事に調和します。
さつまいもを水にさらしてアクを抜くこと、塩分を加える前に砂糖だけで柔らかく煮ること、そして火を止めてゆっくりと冷まして味を含ませることなど、シンプルながらも理にかなった基本の調理工程を守ることで、誰でも失敗なく美味しい煮物を作ることができます。
日々の献立の副菜として、または翌日のお弁当のおかずとして、ご家庭の定番レシピとして大活躍すること間違いありません。ぜひこの機会に、土井善晴さん直伝のレシピをご自宅のキッチンで再現し、心安らぐ和の味わいをご堪能ください。
