日本の家庭料理を大切にする料理人、土井善晴さん直伝のレシピ「里芋の揚げだし」をご紹介します。里芋のほっくりとした食感と、じんわりと染み渡る調味だしの旨味が絶妙に調和した、心まで温まる和食の逸品です。
このレシピでは、里芋を皮ごと水からじっくりゆで上げることで、素材本来の栄養とおいしさを閉じ込める工夫が施されています。さらに、ゆでた里芋を手でギュッと握ってつぶすという独特の手順により、味が染み込みやすくなり、手作りならではの素朴で温かみのある仕上がりになります。
たっぷりまぶしたかたくり粉が、旨味の詰まった調味だしをしっかりと含み、口に入れた瞬間にじゅわっと美味しさが広がります。大根おろしとおろししょうがのさっぱりとした薬味がアクセントとなり、揚げ物でありながらも上品で軽やかに楽しむことができるのが魅力です。
土井善晴さんの丁寧な手仕事が光る、里芋の揚げだしをぜひご家庭でお試しください。
【土井善晴さんのレシピ】里芋の揚げだしの作り方
Course: 副菜Cuisine: 和食2
servings15
minutes35
minutes332
kcal50
minutes日本の家庭料理を大切にする料理人、土井善晴さん直伝のレシピ「里芋の揚げだし」をご紹介します。里芋のほっくりとした食感と、じんわりと染み渡る調味だしの旨味が絶妙に調和した、心まで温まる和食の逸品です。
材料
里芋(大) 3~4コ
大根 200~250g
しょうが 30g
かたくり粉
揚げ油
【調味だし】
水 カップ1
しょうゆ カップ1/4
みりん カップ1/4
削り節 1つかみ
作り方
- 里芋は洗って泥を落とし、皮ごと水からゆでる。沸騰後、約25分間ゆで、柔らかくなったら湯をきる。大根、しょうがは皮をむいてすりおろす。
- ポイント
- 皮ごとゆでると、皮の下のぬめりにある栄養とおいしさを失わない。皮もツルリときれいにむける。
- 1 の里芋が熱いうちに、堅い部分を切り落とす。熱の当たりがやわらぐように、布巾で包んで皮をむき、手でギュッと握ってつぶす。
- 2 の里芋に、かたくり粉をたっぷりまぶす。
- ポイント
- かたくり粉は多めにまぶして揚げると、しっかりとした衣になり、【調味だし】をよく含む。
- 小さめのフライパンに揚げ油を1cmほどの深さまで入れて弱火にかけ、菜箸を入れて小さな気泡が出るくらいまで熱する。 3 の里芋を入れ、表面がこんがりするまでしっかりと揚げる。
- 里芋を揚げるのと同時に、【調味だし】をつくる。材料を小鍋に入れて弱火にかけ、ひと煮立ちさせたらざるでこす。 4 を器に盛り、 1 の大根おろしとおろしたしょうがをのせて、【調味だし】をかける。
メモ
- 土井善晴さんのレシピ (里芋の揚げだし)
里芋の揚げだしを美味しく作る3つの極意
里芋を皮ごと水から25分間じっくりゆでる
里芋を下処理する際は、洗って泥を落とした後、皮をむかずに水からゆでることが大切です。沸騰してから約25分間、芯まで柔らかくなるようにじっくりと熱を通すことで、皮の下にある独特のぬめりや栄養、外に逃げやすい素材本来の豊かなおいしさを失わずに閉じ込めることができます。
また、皮ごとゆでることで、ゆであがった後に皮がツルリときれいにむきやすくなるという利点もあります。熱いうちに堅い部分を切り落とし、布巾に包んでむくことで、身を崩さずに綺麗に仕上げられます。
ゆでた里芋を熱いうちに布巾で包んで手でつぶす
ゆであがった里芋が熱いうちに、布巾で包んで皮をむき、仕上げに手でギュッと握ってつぶすステップがこの料理の完成度を高める重要なポイントです。包丁できれいに切り分けるのではなく、あえて手で握ってつぶすことにより、里芋の表面に不規則な凹凸や細かな割れ目が生まれます。
この素朴な形状が、後からまぶすかたくり粉をしっかりと定着させ、さらに完成時に調味だしを劇的に染み込みやすくする効果を生み出します。熱い状態で行うことで里芋が適度に柔らかく、綺麗につぶすことができます。
かたくり粉を多めにまぶして1cmの油でこんがり揚げる
つぶした里芋には、かたくり粉をたっぷりと多めにまぶすことが非常に重要です。粉をしっかりと隙間なく多めにまぶして揚げることで、表面に厚みのあるしっかりとした衣が作られます。この衣が、小鍋でひと煮立ちさせて作った旨味たっぷりの調味だしを抜群に吸い込んで保持してくれます。
小さめのフライパンに揚げ油を1cmほどの深さまで入れ、弱火にかけます。菜箸を入れて小さな気泡が出るくらいまで熱したら里芋を入れ、表面がこんがりと色づくまでしっかりと揚げることで、外はカリッと、中はねっとりとした食感に仕上がります。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
里芋の揚げだしに合わせるお酒としては、だしの旨味を引き立てる日本酒が定番ですが、洋酒とのペアリングも素晴らしい調和を見せてくれます。特におすすめなのが、すっきりとした辛口の白ワインです。
たとえば、フランスのシャブリや、日本の甲州ブドウを使用した白ワインは、クリーンな酸味と豊かなミネラル感を持っており、揚げ物の油っぽさを心地よく洗い流してくれます。また、調味だしの削り節から出る和風の旨味には、ほのかに樽香のきいたシャルドネなどもよく合います。
大根おろしとおろししょうがの爽やかな薬味がきいているため、ワインの持つ柑橘系のニュアンスとも相性が抜群です。お互いの風味を邪魔することなく、里芋のねっとりとしたコクとだしの塩味、ワインの酸味が口の中で心地よく一体となります。
特別な日の食卓や晩酌のひとときに、ぜひこの上品な和と洋のマリアージュをお楽しみください。
保存テクニックと温め直し方
里芋の揚げだしは、揚げたてのカリッとした衣に温かい調味だしをかけていただくのが一番美味しい食べ方ですが、保存する場合は、里芋の揚げ物と調味だしを別々にして保存するのが鉄則です。一緒にしてしまうと、衣がだしをすべて吸ってしまい、食感が著しく損なわれてしまいます。
揚げた里芋は完全に冷ましてから密閉容器に入れ、冷蔵庫で保存してください。翌日食べる際は、オーブントースターやフライパンで表面を再びカリッと焼き直すのがおすすめです。調味だしも別の容器で冷蔵保存し、食べる直前にしっかりと温め直してください。
ただし、里芋のねっとりとした食感や衣の美味しさを最大限に楽しむためには、調理した当日中にできるだけ早く召し上がっていただくのが最も理想的です。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回は、土井善晴さん直伝の「里芋の揚げだし」のレシピをご紹介しました。この料理は、里芋を皮ごと水から25分間じっくりとゆでることで栄養と旨味を閉じ込め、熱いうちに手でギュッとつぶすことで調味だしを染み込みやすくするという、シンプルながらも理にかなった手順が特徴です。
多めにまぶしたかたくり粉がしっかりとした衣となり、削り節の旨味がきいた熱々の調味だしをたっぷりと吸い込みます。フライパンに1cmの油を入れて手軽に揚げられる点も、家庭料理として嬉しいポイントです。
仕上げに添える大根おろしとおろししょうがが、全体の味をさっぱりと引き締め、最後まで飽きずに美味しくいただけます。素材の持ち味を活かした、ほっとする味わいの和食メニューとして、日々の献立やおつまみにぜひ作ってみてください。
