今回は、日本を代表する料理研究家である土井善晴さんの「冷やししゃぶしゃぶ」のレシピをご紹介します。暑い季節にぴったりの冷やししゃぶしゃぶですが、お肉が硬くなってしまったり、水っぽくなってしまったりと、意外と美味しく仕上げるのが難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。
このレシピでは、土井善晴さんならではの細やかで理にかなった調理法によって、驚くほどしっとりとした柔らかいお肉と、野菜の旨味が引き立つ極上の一皿が完成します。ポイントは、野菜をフライパンで蒸し焼きにして甘みを引き出すことと、お肉を「酒塩氷(さかしおごおり)」という特製の氷水で冷ますことです。
酒を加えることで肉の臭みを消しつつ、しっとりとした食感を保つことができます。また、手作りの濃厚なごまだれと、さっぱりとしたおろしポン酢という2種類の味わいで楽しめるのも嬉しいポイントです。ぜひご家庭で、プロの技が光る本格的な味わいをお試しください。
【土井善晴さんのレシピ】冷やししゃぶしゃぶの作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食2
servings15
minutes5
minutes400
kcal20
minutes今回は、日本を代表する料理研究家である土井善晴さんの「冷やししゃぶしゃぶ」のレシピをご紹介します。暑い季節にぴったりの冷やししゃぶしゃぶですが、お肉が硬くなってしまったり、水っぽくなってしまったりと、意外と美味しく仕上げるのが難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。
材料
牛肉(しゃぶしゃぶ用) 150g(1人3~4枚)
たまねぎ(小) 1コ
レタス 1/2コ
ピーマン 2コ
にら 1/2ワ
大根おろし(軽く汁けをきる) 適量
ポン酢しょうゆ 適量
【ごまだれ】
練りごま(白) 50g
砂糖 小さじ2
しょうゆ 大さじ1
米酢 大さじ3
水 大さじ2~3
【A】
酒 カップ1/3(お酒に弱い人や子どもが食べる場合は、酒を使わずにつくる。)
塩 小さじ1
作り方
- たまねぎは縦半分に切り、芯の部分に切り込みを入れる。レタスも芯に切り込みを入れる。ピーマンは縦半分に切り、堅いヘタを除く。にらは4~5cm長さに切る。
- ポイント
- たまねぎはバラバラにならないように芯を残す。レタスは食べやすいように切り込みを入れる。
- 【ごまだれ】の材料を混ぜ合わせる。
- 小さめのフライパン(直径20cm)にたまねぎ、ピーマンを入れて水カップ1/2を加え、ふたをして強火で2分間蒸し、レタスを加えてさらに1分間蒸す。火を止めて、ふたをしたまましばらくおく。
- ボウルに氷を10コほど入れ、【A】を加えて酒塩(さかしお)氷をつくる。
- 鍋に湯を沸かし、沸騰したら火を弱めて煮立ちを止め、牛肉を1枚ずつ広げるように入れて火を通し、 4 の酒塩氷にとって冷ます。
- ポイント
- 酒の働きで、肉がしっとり仕上がる。
- 5 の湯で 1 のにらをさっとゆでて水けをきる。器に別の氷適量を入れ、にらを盛る。
- 6 に 3 の野菜と 5 の肉を盛り付ける。 2 のごまだれ、大根おろしとポン酢しょうゆを添える。
メモ
- 土井善晴さんのレシピ (冷やししゃぶしゃぶ)
冷やししゃぶしゃぶを美味しく作る3つの極意
野菜の甘みを引き出すフライパン蒸し
このレシピの大きな特徴のひとつは、野菜をたっぷりのお湯で茹でるのではなく、少量の水とともにフライパンで蒸し焼きにすることです。直径20cmほどの小さめのフライパンにたまねぎとピーマンを入れ、水カップ1/2を加えてふたをし、強火で2分間、さらにレタスを加えて1分間蒸します。
お湯で茹でると野菜の旨味や栄養分が水に流れ出てしまいますが、この蒸し焼きの手法をとることで、野菜本来の甘みと風味がギュッと凝縮されます。また、たまねぎやレタスは芯を残したり切り込みを入れたりすることで、形が崩れるのを防ぎつつ食べやすくする工夫が施されています。
火を止めた後もふたをしたまま少し置くことで、余熱でじんわりと中まで火が通り、絶妙な食感に仕上がります。
肉を柔らかく仕上げる「酒塩氷」の活用
しゃぶしゃぶ用の牛肉を冷ます際、ただの氷水ではなく「酒塩氷(さかしおごおり)」を使用するのがこのレシピの最大の極意です。ボウルにたっぷりの氷(約10個)を入れ、酒カップ1/3と塩小さじ1を加えた特製の氷水を作ります。
茹で上がった熱々のお肉をこの酒塩氷に取って急冷することで、お酒の働きにより肉のタンパク質が硬くなるのを防ぎ、驚くほどしっとりとなめらかな口当たりに仕上がります。さらに、少量の塩が加わることで肉の旨味が引き立ち、水っぽくなるのを防ぐ効果もあります。
お湯でサッと火を通した後は、素早くこの酒塩氷に引き上げることで、お店で食べるような極上の冷やししゃぶしゃぶをご家庭で再現することができます。(※お酒に弱い方やお子様が召し上がる場合は、酒を省いて作ってください)
手作りのごまだれで奥行きのある味わいを
茹でたお肉と野菜をさらに美味しく引き立てるのが、自家製の「ごまだれ」です。練りごま(白)50gをベースに、砂糖小さじ2、しょうゆ大さじ1、米酢大さじ3、水大さじ2~3を丁寧に混ぜ合わせて作ります。
市販のごまだれも手軽で良いですが、練りごまから調合することで、ごまの豊かな風味とコクがダイレクトに感じられる仕上がりになります。米酢の爽やかな酸味が加わることで、濃厚でありながらも後味はさっぱりとしており、脂の乗った牛肉や甘みのある蒸し野菜との相性は抜群です。
レシピでは大根おろしとポン酢しょうゆも添えるよう推奨されており、濃厚なごまだれとさっぱりとしたおろしポン酢を交互に味わうことで、最後まで飽きることなく美味しくいただくことができます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
土井善晴さんの「冷やししゃぶしゃぶ」には、すっきりと冷えた白ワインや日本酒がよく合います。白ワインを選ぶなら、爽やかな酸味と豊かなミネラル感を持つ「ソーヴィニヨン・ブラン」や、日本の固有品種である「甲州」が特におすすめです。
甲州ワインの持つ和柑橘のような香りと穏やかな酸味は、おろしポン酢のさっぱりとした味わいや、牛肉の繊細な旨味に優しく寄り添います。
また、手作りの濃厚なごまだれには、少しふくよかな果実味を持つ「シャルドネ」を合わせると、ごまのコクとワインのボリューム感が調和し、よりリッチなマリアージュを楽しむことができます。
日本酒であれば、冷やして美味しい「純米吟醸酒」や「生貯蔵酒」を選ぶと、酒塩氷を使ってしっとり仕上げたお肉の風味と見事に同調し、至福のひとときを演出してくれます。
保存テクニックと温め直し方
冷やししゃぶしゃぶは、出来立てのしっとりとしたお肉の食感と、みずみずしい野菜を味わうのが一番美味しい食べ方ですので、基本的にはその日のうちにお召し上がりいただくことをおすすめします。どうしても余ってしまった場合は、お肉と野菜を別々の清潔な密閉容器に入れ、冷蔵庫で保存してください。
翌日にはお肉が少し硬くなってしまう可能性があるため、細かく刻んでサラダのトッピングにしたり、冷やし中華の具材として活用したりするのも良いでしょう。自家製のごまだれは、清潔な保存容器に入れて冷蔵庫で2〜3日程度保存が可能です。
このレシピのまとめと栄養のポイント
いかがでしたでしょうか。今回は、土井善晴さんによる「冷やししゃぶしゃぶ」の本格レシピをご紹介しました。
一見シンプルに見える冷やししゃぶしゃぶですが、野菜の旨味を逃さない「フライパン蒸し」や、お肉をしっとりと柔らかく保つ特製の「酒塩氷(さかしおごおり)」など、随所にプロならではの細やかな工夫と理にかなった調理法が散りばめられています。
これらのポイントをしっかりと押さえるだけで、ご家庭のいつものしゃぶしゃぶが、まるでお店で味わうようなワンランク上の仕上がりに生まれ変わります。手作りの風味豊かなごまだれと、さっぱりとしたおろしポン酢の2種類のタレを用意して、その日の気分や好みに合わせて味の変化を楽しめるのも魅力です。
暑い日でもお箸が進む、さっぱりとしつつも大満足の一皿を、ぜひ今夜の食卓に取り入れてみてください。
