寒い季節に体を芯から温めてくれる、藤井恵さんの「冬のサンラータン」のレシピをご紹介します。サンラータン(酸辣湯)といえば、酸味と辛味が絶妙に絡み合う中華スープの定番ですが、このレシピは冬の食卓にぴったりの工夫が凝らされています。
一般的なサンラータンではとろみをつけるために片栗粉を使用することが多いですが、藤井恵さんのレシピでは、もずくとなめこという2種類の食材が持つ自然な粘りを活かして、身体に優しく口当たりの良いとろみをつけているのが最大の特徴です。
メインとなる具材には鶏むね肉を使用し、じっくりと茹でて旨味を引き出した特製スープをベースにします。さらに、鶏肉は茹で上がった後にラップをして粗熱を取るというひと手間を加えることで、むね肉特有のパサつきを抑え、しっとりとした食感に仕上げます。
生しいたけやゆでたけのこの豊かな風味、絹ごし豆腐のなめらかさ、そして黒酢のコクのある酸味が一体となり、深い味わいを生み出します。ご家庭で手軽に本格的な味わいを楽しめる、藤井恵さん直伝のレシピをぜひお試しください。
【藤井恵さんのレシピ】冬のサンラータンの作り方
Course: スープCuisine: 中華2
servings35
minutes25
minutes225
kcal60
minutes寒い季節に体を芯から温めてくれる、藤井恵さんの「冬のサンラータン」のレシピをご紹介します。サンラータン(酸辣湯)といえば、酸味と辛味が絶妙に絡み合う中華スープの定番ですが、このレシピは冬の食卓にぴったりの工夫が凝らされています。
材料
鶏むね肉(小) 1枚(160g)
生しいたけ 4枚
ゆでたけのこ 1/2コ(70g)
絹ごし豆腐 1/3丁(100g)
しょうが(細切り) 1かけ分
もずく(味のついていないもの) 100g
なめこ 1パック
ねぎ(粗みじんに切る) 1/3本
溶き卵 1コ分
ラーユ 小さじ1~2
塩 小さじ1/2
酒 大さじ2
水 カップ3
【A】
黒酢 大さじ3(または酢。)
しょうゆ 小さじ2
塩 小さじ1/2
こしょう 少々
作り方
- しいたけは石づきを除き薄切りにする。たけのこは細切りにする。豆腐は5mm角の棒状に切る。鶏肉は塩小さじ1/2をふり、30分間以上おく。
- 鍋に鶏肉、しょうが、水カップ3、酒大さじ2を入れて火にかける。煮立ったらアクを取り、弱めの中火で15分間ゆでる。肉を取り出し、ラップをして粗熱が取れるまでおく。皮を取り、身は食べやすく裂き、皮は細切りにして鍋のスープに戻す。
- ポイント
- 鶏肉はラップをして粗熱を取ると、パサつかない。
- 2 の鍋にしいたけ、たけのこ、もずく、なめこを加え、弱火で7~8分間煮る。
- ポイント
- かたくり粉を使わず、もずくとなめこでとろみをつける。
- 【A】を加えてひと混ぜし、豆腐を加える。再び煮立たったら卵を回し入れ、ふんわり浮いてきたらねぎを加え、火を止める。
- 器に盛り、ラーユをたらす。
メモ
- 藤井恵さんのレシピ (冬のサンラータン)
冬のサンラータンを美味しく作る3つの極意
鶏むね肉をパサつかせないためのひと手間
鶏むね肉は加熱するとパサつきやすい食材ですが、このレシピではしっとりと柔らかく仕上げるための重要なポイントが2つあります。まず、調理前に鶏肉に塩を振って30分間以上置くことで、下味をつけるとともに肉の水分を保つ効果を引き出します。
次に、水から火にかけて弱めの中火で15分間ゆでた後、肉を取り出したらすぐにラップをして粗熱を取ります。このラップで包む工程により、肉の内部の水分が蒸発するのを防ぎ、余熱でゆっくりと火を通しながらしっとりとした食感をキープすることができます。
最後に手で食べやすく裂くことで、スープの味がよく絡むようになります。
もずくとなめこによる自然で優しいとろみ
一般的なサンラータンは片栗粉でとろみをつけますが、このレシピの最大の特徴は、もずくとなめこの持つ自然な粘りを利用してとろみをつけている点です。鶏肉の旨味が溶け出したスープに、しいたけやたけのこと一緒に味のついていないもずくとなめこを加え、弱火で7~8分間煮ることで、食材からとろみが溶け出します。
片栗粉を使用しないため、時間が経ってもとろみがダマになったり水っぽく戻ったりしにくく、最後までなめらかな口当たりを楽しめます。また、もずくとなめこの豊かな風味や食感がスープ全体に広がり、ヘルシーでありながらも満足感の高い、身体に優しい一杯に仕上がります。
鶏の旨味を余すところなくスープに活かす
このサンラータンのベースとなるスープは、鶏むね肉をゆでた際の茹で汁をそのまま活用しています。鍋に鶏肉、細切りのしょうが、水、酒を入れて火にかけることで、鶏肉の旨味としょうがの爽やかな風味が溶け出した、極上の自家製鶏ガラスープが完成します。
さらに、茹で上がった鶏肉から取り外した皮は捨てずに細切りにし、再び鍋のスープに戻すのが美味しさの秘訣です。鶏皮から出る豊かな脂とコクがスープに深みを与え、黒酢の酸味やラーユの辛味をしっかりと受け止める土台となります。
市販のスープの素を使わなくても、素材の持ち味を最大限に引き出すことで、本格的で奥深い味わいを作り出しています。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
藤井恵さんの「冬のサンラータン」は、黒酢のコクのある酸味とラーユのピリッとした辛味、そしてもずくやなめこの磯の香りと大地の風味が複雑に絡み合う一杯です。この豊かな味わいには、少しふくよかで果実味のある白ワインや、軽やかなロゼワインがよく合います。
特におすすめなのは、ドイツやフランス・アルザス地方の「ゲヴュルツトラミネール」です。ライチやバラを思わせる華やかな香りとほんのりとした甘やかさが、サンラータンの酸味やラーユのスパイス感と見事に調和し、辛味を優しく包み込んでくれます。
また、微発泡の「ランブルスコ」のような軽快な赤ワインも、スープのコクや鶏肉の旨味とマッチし、食事をより楽しく演出してくれます。中華料理にワインを合わせることで、いつもの食卓が少し特別で洗練された時間になりますので、ぜひお好みのペアリングを見つけてみてください。
保存テクニックと温め直し方
調理後のサンラータンは、もずくやなめこを使用しているため、できるだけ早めにお召し上がりいただくのが理想的です。もし余ってしまった場合は、粗熱をしっかりと取った後、清潔な保存容器に移して冷蔵庫で保存してください。保存期間の目安は翌日までです。
再加熱する際は、鍋に移して弱火でゆっくりと温め直してください。強火で急激に加熱すると、卵のふんわりとした食感が損なわれたり、風味が飛んでしまうことがありますので注意が必要です。なお、豆腐や卵は冷凍すると食感が大きく変わってしまうため、冷凍保存には向いていません。
作りたての風味ととろみを楽しめるよう、なるべくその日のうちに食べ切れる量を作ることをおすすめします。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回ご紹介した藤井恵さんの「冬のサンラータン」は、寒い冬に体の芯から温まる、栄養満点でヘルシーな中華スープです。片栗粉を使わずにもずくとなめこで自然なとろみをつけるというアイデアは、手軽でありながら身体にも優しく、毎日でも食べたくなるような工夫が詰まっています。
鶏むね肉に塩を振ってじっくりと茹で、ラップをして粗熱を取ることで実現するしっとりとした食感や、鶏の茹で汁と皮の旨味を余すところなく活用した奥深いスープは、素材の味を大切にする藤井恵さんのレシピならではの魅力です。
生しいたけやたけのこの食感、絹ごし豆腐のなめらかさ、そして黒酢の芳醇な酸味とラーユの辛味が絶妙なバランスで調和し、ご家庭で本格的な味わいを再現できます。特別な調味料がなくても身近な食材で作れるこのレシピを、ぜひ冬の定番メニューとして日々の食卓に取り入れてみてください。
