今回は、人気日本料理店「賛否両論」のマスターとしておなじみ、笠原将弘さんのレシピ「鶏むねロース」をご紹介します。鶏むね肉はヘルシーでお手頃な食材ですが、パサつきがちで調理が難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。
しかし、笠原将弘さん直伝のこのレシピなら、驚くほどしっとりと柔らかく、深い旨味を含んだ一品に仕上がります。ごぼうの豊かな風味とたまねぎの甘みが溶け込んだ特製の和風だしを使い、鶏むね肉を絶妙な火加減で煮含めていくのが特徴です。表面の皮目を香ばしく焼き上げることで、淡白なむね肉にコクと香りをプラス。
さらに、煮汁の中でゆっくりと冷ますことで、お肉がパサつくことなく、芯までしっかりと味が染み込みます。ご飯のおかずとしてはもちろん、極上の酒の肴にもぴったりです。日々の食卓を料亭のような特別感のある空間に変えてくれる、笠原将弘さんの本格和食レシピ。
ぜひご家庭で挑戦して、その感動的な美味しさを味わってみてください。
【笠原将弘さんのレシピ】鶏むねロースの作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食2
servings15
minutes20
minutes450
kcal35
minutes今回は、人気日本料理店「賛否両論」のマスターとしておなじみ、笠原将弘さんのレシピ「鶏むねロース」をご紹介します。鶏むね肉はヘルシーでお手頃な食材ですが、パサつきがちで調理が難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。
材料
鶏むね肉 1枚(300g)
たまねぎ 1/4コ(50g)
ごぼう 150g
粉ざんしょう 少々
塩 少々
【A】
水 カップ1+1/4
酒 カップ1/4
しょうゆ カップ1/4
みりん カップ1/4
砂糖 大さじ1
昆布(7cm四方) 1枚(5g)
作り方
- たまねぎは薄切りにする。ごぼうはよく洗って皮付きのまま乱切りにし、柔らかくなるまで水から下ゆでする。
- 鶏肉は余分な筋や脂を除き、フォークで両面に穴を開ける。塩少々をふって10分間ほどおく。
- フライパンに鶏肉を皮を下にして入れ、中火で焼く。焼き色がついたら裏返しサッと焼いて取り出す。
- ポイント
- 皮をしっかり焼きつけて香ばしさを出す。
- 鍋に【A】、ごぼう、たまねぎを入れ、中火にかけてひと煮立ちさせる。鶏肉を皮を上にして加え、3~5分間煮る。火を止めて紙タオルをかぶせ、常温になるまで冷ます。
- ポイント
- 時間があれば冷蔵庫で一晩おくと、より味がしみておいしくなる。
- 鶏肉を一口大に切り分ける。ごぼう、たまねぎとともに器に盛り、粉ざんしょうをふる。
メモ
- 笠原将弘さんのレシピ (鶏むねロース)
鶏むねロースを美味しく作る3つの極意
鶏むね肉にフォークで穴を開け、塩をなじませる
鶏むね肉は筋繊維が密集しているため、そのまま加熱すると急激に縮んで硬くなり、パサつきの原因となります。調理の最初の段階で余分な筋や脂を取り除き、フォークで両面にしっかりと穴を開けることが非常に重要な極意です。これにより筋繊維が断ち切られ、加熱時の縮みを防ぐことができます。
さらに塩を振って10分間ほど置くことで、肉の臭みが引き出されると同時に、下味がつく効果もあります。穴を開けた部分から塩味や後で加える煮汁の旨みが内部までスムーズに浸透するため、厚みのあるむね肉でも中までしっかりと味が入り、しっとり柔らかい食感に仕上がるのです。
皮目をしっかりと焼きつけて香ばしさを引き出す
煮込み料理であっても、煮汁に入れる前に鶏肉の皮目をしっかりとフライパンで焼きつける工程が味の決め手となります。中火で皮を下にして入れ、きれいな焼き色がつくまで香ばしく焼くことで、メイラード反応が起き、肉の旨みと香りが格段に引き出されます。
鶏むね肉はもともと脂肪分が少なく淡白な味わいですが、このひと手間を加えることで、皮から出る脂のコクと焦げ目の香ばしさがプラスされ、料理全体に深い奥行きが生まれます。焼き色がついたら裏返してサッと焼いて取り出し、火を通しすぎないことも、むね肉を固くさせないための重要なポイントです。
煮汁につけたまま常温まで冷まして味を含ませる
鶏肉を鍋に加えてからの煮る時間は3〜5分間と非常に短く設定されています。これはむね肉のパサつきを防ぐための絶妙な加熱時間です。そして最大のポイントは、火を止めて紙タオルをかぶせ、常温になるまでゆっくりと冷ますこと。
日本の煮物において、具材は「冷めていく過程」で最もよく味を吸収するという法則があります。余熱でじんわりと肉の中心まで火を通しつつ、ごぼうやたまねぎ、昆布の旨みが溶け込んだ甘辛い煮汁を肉の内部にしっかりと吸い込ませることで、驚くほどしっとりとした極上の鶏むねロースが完成します。
時間があれば冷蔵庫で一晩おくとさらに美味しくなります。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
笠原将弘さんの「鶏むねロース」は、甘辛い醤油ベースの和風だしと、ごぼうの土の香りが際立つ奥深い味わいです。この料理には、しっかりとした旨味を持ちながらも後味がすっきりとしたお酒がよく合います。日本酒であれば、米の旨味がふくよかに感じられる純米酒を少しだけ温めた「ぬる燗」が絶好の相性です。
出汁の風味と純米酒の旨味が口の中で見事に調和します。また、ワインを合わせるなら、軽めの赤ワインやコクのある白ワインがおすすめです。
フランス産なら「ピノ・ノワール」のような赤い果実味としなやかな酸味を持つタイプを選ぶと、醤油やみりんの甘香ばしさと寄り添い、粉ざんしょうの爽やかなスパイス感とも見事にマッチします。お好みのお酒とともに、じっくりと味わってみてください。
保存テクニックと温め直し方
調理後、余った鶏むねロースは煮汁と一緒に保存容器に入れ、冷蔵庫で保存してください。密閉容器を使用すれば、約3〜4日間は美味しくお召し上がりいただけます。レシピの手順にもある通り、一晩冷蔵庫で寝かせることで中まで味がしっかりと染み込み、作りたてとはまた違った熟成された美味しさを楽しむことができます。
食べる際は、電子レンジで軽く温め直すか、鍋に移して弱火で温めてください。ただし、加熱しすぎると鶏むね肉が固くなってしまうため、温めすぎには十分注意しましょう。お弁当のおかずや、常備菜としても非常に重宝する一品です。
このレシピのまとめと栄養のポイント
今回は、笠原将弘さん直伝の「鶏むねロース」のレシピをご紹介しました。パサつきがちな鶏むね肉も、フォークで穴を開け、皮目を香ばしく焼き、煮汁の中でゆっくりと冷ますという丁寧な工程を踏むことで、まるで上質なロース肉のようにしっとりと味わい深い一皿に仕上がります。
ごぼうの豊かな香りとたまねぎの甘みが溶け込んだ煮汁は、それだけでもご飯が進む絶品の味わいです。仕上げに振る粉ざんしょうがピリッとした大人のアクセントとなり、全体の味を引き締めてくれます。作り置きにも適しており、翌日以降はさらに味が馴染んで美味しくなるため、多めに作っておくのもおすすめです。
笠原将弘さんのプロの技をご家庭で手軽に再現できるこのレシピ、ぜひご家族の食卓やおもてなしの一品としてご活用ください。
