和食料理人、笠原将弘さんのレシピ「好きなものだけおでん」をご紹介します。おでんといえば、たくさんの具材を大きな鍋でじっくり煮込むイメージがありますが、このレシピは鶏手羽先、大根、ゆで卵、焼きちくわという、みんなが大好きな定番の具材だけに絞って作る、シンプルで潔い一品です。
ご家庭でも気軽に本格的な味わいを楽しめるよう、笠原将弘さんならではの無駄のない手順と、素材の旨味を最大限に引き出す調理法が詰まっています。鶏手羽先から出る濃厚な出汁と、丁寧に下ゆでした大根が絶妙に調和し、少ない品数でも深い満足感を得られるのが最大の魅力です。
味付けのベースとなるだし汁には、うす口しょうゆとみりんを効かせ、すっきりとしつつもコク深い上品な味わいに仕上がります。肌寒い季節はもちろん、ホッと一息つきたい日の食卓に、心も体も温まるこの「好きなものだけおでん」をぜひお試しください。
少ない具材だからこそ、一つひとつの火の通し方や入れるタイミングが重要になりますので、レシピのポイントをしっかり押さえて極上のおでんを完成させましょう。
【笠原将弘さんのレシピ】好きなものだけおでんの作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食4
servings15
minutes25
minutes320
kcal40
minutes和食料理人、笠原将弘さんのレシピ「好きなものだけおでん」をご紹介します。おでんといえば、たくさんの具材を大きな鍋でじっくり煮込むイメージがありますが、このレシピは鶏手羽先、大根、ゆで卵、焼きちくわという、みんなが大好きな定番の具材だけに絞って作る、シンプルで潔い一品です。
材料
鶏手羽先 8本(350g)
大根 400g
ゆで卵 4コ
焼きちくわ 2本
練りがらし 少々
【A】
だし カップ6
みりん 60ml
うす口しょうゆ 40ml
しょうゆ 20ml
砂糖 小さじ2
塩 小さじ1/2
作り方
- 大根は厚めに皮をむき、1cm厚さの半月形に切る。鍋に入れ、ヒタヒタの水を注ぎ、強火にかける。沸騰したら少し火を弱めて5分間ゆで、ざるに上げる。ゆで卵は殻をむく。ちくわは食べやすい長さの斜め切りにする。手羽先は関節のところに包丁を入れて先端を切り離す。
- ポイント
- 大根の下ゆでは、くさみを消し、煮汁をしみ込ませるために欠かせない。強めの火加減で水からゆでる。
- 鍋に【A】を入れ、強火にかける。沸騰したら 1 の大根、ゆで卵、手羽先を加え、弱火にする。アクが出たら除き、ふたをせずに15分間ほど煮る。
- ポイント
- 具材が煮汁につかった状態を保って煮る。
- 手羽先に火が通ったらちくわを加え、さらに5分間ほど煮て火を止める。練りがらしを添える。
- ポイント
- 練り物は煮すぎると味が抜けてしまうため、あとから加える。
メモ
- 笠原将弘さんのレシピ (好きなものだけおでん)
好きなものだけおでんを美味しく作る3つの極意
大根の下ゆでで臭みを抜き、味の染み込みを良くする
このレシピの最初の重要ポイントは、大根をしっかりと下ゆですることです。大根は厚めに皮をむき、ヒタヒタの水から強めの火加減でゆでることで、特有のえぐみや大根臭さをしっかりと取り除くことができます。
また、一度熱を通しておくことで大根の組織が柔らかくなり、後からだし汁で煮込む際に、奥深くまで旨味がスッと染み込みやすくなります。沸騰してから少し火を弱めて5分間ゆでるという手順を省かずに丁寧に行うことで、仕上がりの透明感と、口に入れたときのお出汁の広がり方が格段に変わります。
大根の芯まで上品な味わいを含ませるための必須工程です。
具材は煮汁に浸かった状態を保ち、ふたを開けて煮る
鍋にだし汁と調味料を合わせ、大根、ゆで卵、手羽先を加えた後は、具材が常に煮汁にしっかり浸かった状態を保って煮ることが大切です。これにより、味の染み込みムラを防ぎ、すべての具材に均一にだしの旨味を行き渡らせることができます。さらに、ふたをせずに15分間煮ることも大きなポイントです。
ふたを開けておくことで、手羽先などの具材から出る余分なクセや生臭さが蒸気とともに飛び、すっきりと澄んだ上品な煮汁に仕上がります。途中でアクが出たらこまめに取り除くことで、雑味のない洗練されたおでんが完成します。
練り物は最後に加え、旨味が抜けるのを防ぐ
焼きちくわのような練り物を鍋に加えるタイミングも、おでんを美味しく仕上げるための大切な秘訣です。手羽先に火が通り、大根やゆで卵に味が馴染んできた最後の5分間で加えるようにします。
練り物は長時間グツグツと煮込みすぎてしまうと、せっかくの素材の旨味や風味が煮汁に流れ出てしまい、ちくわ自体がスカスカで味気なくなってしまいます。仕上げの段階でサッと煮ることで、ちくわ自身のプリッとした食感や美味しさをしっかりと保ちつつ、適度に煮汁の味をまとわせることができます。
最後に練りがらしを添えて、風味豊かな味わいをお楽しみください。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
笠原将弘さんの「好きなものだけおでん」は、鶏手羽先から出る動物性の旨味と、だしの効いた上品なつゆが特徴です。この和の味わいに合わせるお酒としては、まず日本酒の熱燗やぬる燗が鉄板の組み合わせです。純米酒のふくよかなお米の旨味が、おでんの出汁の風味をさらに引き立ててくれます。
また、ワインを合わせるなら、旨味と酸味のバランスが良い甲州種の白ワインや、軽めのオレンジワインがおすすめです。特に、シュール・リー製法で作られた甲州ワインは、酵母由来の旨味が和風だしと見事に調和します。
銘柄で言えば、グレイスワインの甲州などが、だしの繊細な香りを邪魔することなく、すっきりと寄り添ってくれます。手羽先の脂の甘みと大根の瑞々しさを、ワインのミネラル感が心地よく包み込むペアリングをぜひお試しください。
保存テクニックと温め直し方
残ったおでんを保存する場合は、粗熱が取れてから清潔な保存容器に移し、冷蔵庫で保存してください。だし汁も一緒に保存することで、翌日にはさらに大根やゆで卵に味が染み込み、ひと晩寝かせたならではの深い味わいを楽しむことができます。冷蔵保存での日持ちは2〜3日程度を目安にしてください。
温め直す際は、鍋に移して弱火でじっくりと加熱するか、電子レンジを使用する場合は耐熱容器に入れて軽くラップをし、様子を見ながら温めてください。練り物は冷凍すると食感が変わってしまうため、冷凍保存はおすすめしません。
このレシピのまとめと栄養のポイント
笠原将弘さん直伝の「好きなものだけおでん」は、手羽先、大根、ゆで卵、ちくわという少数精鋭の具材で構成された、家庭で作りやすい大満足のレシピです。たくさんの具材を用意する手間が省けるだけでなく、少ない食材だからこそ、一つひとつの素材から出る旨味が濁ることなく、ダイレクトに味わえるのが魅力です。
大根の下ゆでや、具材を入れるタイミング、ふたをせずに煮るという基本のポイントを丁寧に守ることで、驚くほど上品で澄んだ味わいのおでんに仕上がります。いつものおでんとは一味違う、手羽先のコクと旨味が溶け込んだ絶品のだし汁は、最後の一滴まで飲み干したくなるほどの美味しさです。
お好みで練りがらしを少し多めにつけて、ぜひご家庭の定番メニューに加えてみてください。
