料理研究家・藤井恵さんのレシピ「鶏手羽元とキウイの甘辛煮」をご紹介します。いつもの鶏の煮込み料理が、キウイフルーツの持つ自然な力で驚くほど柔らかく、奥深い味わいに仕上がる一品です。
キウイに含まれるタンパク質分解酵素が手羽元の肉質をホロホロに柔らかくし、さらにフルーティーな酸味と甘味が醤油ベースの甘辛い味付けに絶妙な爽やかさをプラスしてくれます。ポリ袋にすりおろしたキウイや調味料を入れて揉み込み、冷蔵庫で寝かせてからお鍋で煮るだけという手軽さも魅力です。
火にかけてじっくりと煮詰めていく過程で、キウイがソースの一部としてとろけ、お肉に艶やかな照りをまとわせます。ご飯のおかずとしてはもちろん、お酒のおつまみにもぴったり。彩りに絹さやを添えれば、食卓がパッと華やぎます。
藤井恵さんならではの、フルーツを調味料として巧みに生かした絶品レシピを、ぜひご家庭でお試しください。
【藤井恵さんのレシピ】鶏手羽元とキウイの甘辛煮の作り方
Course: 主菜Cuisine: 和食2
servings15
minutes25
minutes260
kcal40
minutes料理研究家・藤井恵さんのレシピ「鶏手羽元とキウイの甘辛煮」をご紹介します。いつもの鶏の煮込み料理が、キウイフルーツの持つ自然な力で驚くほど柔らかく、奥深い味わいに仕上がる一品です。
材料
鶏手羽元 6本(300g)
キウイ 1コ
しょうゆ 大さじ1+1/2
酒 大さじ1+1/2
砂糖 大さじ1/2
にんにく(すりおろす) 1かけ分
絹さや(ゆでる) 6枚(あれば。)
作り方
- キウイは皮をむいて、すりおろす。
- ポリ袋などに絹さや以外のすべての材料を入れて軽くもみ、中の空気を抜いて口を閉じる。冷蔵庫に入れて、2時間以上8時間くらいまで置く。
- ホウロウやステンレスなどの鍋に 2 を汁ごと入れ、水1/4カップを加えて火にかける。煮立ったら中火にし、ふたをして汁けが無くなるまで照りよく煮る。
- 器に盛り、ゆでた絹さやを散らす。
メモ
- 藤井恵さんのレシピ (鶏手羽元とキウイの甘辛煮)
鶏手羽元とキウイの甘辛煮を美味しく作る3つの極意
キウイの酵素で手羽元を極上の柔らかさに
このレシピの最大のポイントは、すりおろしたキウイをお肉と一緒に漬け込む工程にあります。キウイフルーツには「アクチニジン」と呼ばれるタンパク質分解酵素が豊富に含まれており、これが鶏手羽元の筋繊維をほぐして、驚くほど柔らかい食感へと導きます。
手順にある通り、ポリ袋にすりおろしたキウイ、しょうゆ、酒、砂糖、にんにくを一緒に入れて軽く揉み込み、冷蔵庫で2時間から最大8時間ほど置くことで、お肉の奥深くまで味が染み込むと同時に、酵素の力で肉質がホロホロになります。硬くなりがちな骨付き肉も、お箸で簡単にほぐれる仕上がりになります。
ポリ袋の空気を抜いて味を均一に浸透させる
手順のなかで「ポリ袋の空気を抜いて口を閉じる」という作業は、少ない調味料で効率よく味を染み込ませるための重要なテクニックです。空気をしっかり抜いて真空に近い状態を作ることで、すりおろしたキウイや調味料が鶏手羽元の表面にピタッと密着し、ムラなく漬け込むことができます。
また、空気に触れる面積が減るため、冷蔵庫で2時間以上(最大8時間)という長時間の漬け込みでも肉の鮮度を保ちやすくなります。ボウルで漬け込むよりも洗い物が減るだけでなく、味の浸透力も格段にアップする、理にかなった調理法です。
ホウロウやステンレスの鍋で酸への対策と照りを出す
レシピ内で「ホウロウやステンレスなどの鍋」が指定されているのには料理科学的な理由があります。キウイフルーツには酸味成分が含まれているため、アルミ製の鍋などを使用すると酸に反応して鍋が傷んだり、金属特有の匂いが料理に移ってしまう可能性があります。
酸に強いホウロウやステンレスの鍋を使うことで、本来の風味を損なうことなく調理できます。漬け込んだ汁ごと鍋に入れ、水1/4カップを足して火にかけ、煮立ったらふたをして汁気がなくなるまで中火で煮詰めることで、キウイと調味料が凝縮され、お肉に美しい照りとツヤが生まれます。
最高のペアリング:料理を引き立てる飲み物
鶏手羽元とキウイの甘辛煮には、キウイのフルーティーな酸味と甘辛い醤油ベースの味わいに寄り添うワインがおすすめです。白ワインであれば、ニュージーランド産のソーヴィニヨン・ブランが非常にマッチします。
ソーヴィニヨン・ブラン特有の柑橘やトロピカルフルーツのニュアンス、そして爽やかなハーブの香りが、キウイの風味や隠し味のにんにくと美しく調和し、料理の輪郭をくっきりと引き立ててくれます。また、赤ワインを合わせるなら、軽めのピノ・ノワールが適しています。
甘辛い醤油の風味と鶏肉の旨みに、ピノ・ノワールの持つ赤い果実の酸味と穏やかな渋みが優しく寄り添い、食中酒として心地よいマリアージュを生み出します。冷えたスパークリングワインと合わせて、スッキリと楽しむのも素晴らしい選択です。
保存テクニックと温め直し方
余った甘辛煮は、粗熱をしっかりと取ってから清潔な保存容器に移し、冷蔵庫で保管してください。保存の目安は約2〜3日程度です。冷蔵庫で冷やすと煮汁がゼラチン質のようにぷるぷると固まることがありますが、これは鶏手羽元からたっぷりと溶け出したコラーゲンですので品質には問題ありません。
温め直す際は、電子レンジで加熱するか、小鍋に移して弱火で焦げないようにじっくりと温めてください。キウイの酵素の影響でお肉はさらに柔らかくなっていますが、長期間保存すると味が濃くなりすぎる場合があるため、なるべく早めにお召し上がりいただくことをおすすめします。
このレシピのまとめと栄養のポイント
藤井恵さんの「鶏手羽元とキウイの甘辛煮」は、身近なフルーツであるキウイを調味料として活用した、驚きと発見に満ちたレシピです。キウイのタンパク質分解酵素の働きを利用することで、骨付きの鶏手羽元が専門店で長時間煮込んだかのように柔らかく、ジューシーに仕上がります。
調理工程自体は非常にシンプルで、すりおろしたキウイと調味料をポリ袋に入れて揉み込み、冷蔵庫で寝かせたあとはお鍋で汁気がなくなるまで煮詰めるだけ。忙しい日の朝や前日の夜に漬け込んでおけば、あとは火にかけるだけで立派なメインディッシュが完成します。
甘辛い醤油味の中にほんのりと感じるキウイのフルーティーな酸味が食欲をそそり、ご飯がどんどん進む一品です。彩りの絹さやを添えて、ご家族皆様でお楽しみください。
